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【J2:第13節 徳島 vs 熊本】レポート:明暗くっきり。成長を証明して勝利を掴んだ熊本に対し、徳島はホームで停滞を露呈し完敗(13.05.07)

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成長と停滞。それがくっきり浮き彫りになった一戦であった。自分たちの成長を表現したプレーで得点を重ねて勝利した熊本に対し、徳島は最近の問題をそのまま繰り返す内容。4500人以上を集めたゴールデンウィーク最終日のホームゲームだったにもかかわらず、前節をさらに下回るシュート3本(前節は4本)という寂し過ぎる戦いで0-3の完敗を喫してしまったのである。

そして、そのような両者の明暗を決定付けたのは間違いなく、前へ向かう意識の違い。
勝った熊本は立ち上がりからそれを強く感じさせていた。攻撃に移った時には全員が前へボールを進めるための動きを果敢に実践。新戦力のMF堀米勇輝と前線の仲間隼斗を中心に、長いスプリントやクロスオーバーも随所に織り混ぜ、スピードを高めて徳島ゴールを目指していたのである。
すると36分、そうした意識が価値ある先制点に結び付く。ハーフウェイライン付近でボールを得た堀米が間髪入れず前方の仲間へ縦パスを入れて自らも鋭く駆け上がると、切り替えのファーストパスを受けた仲間は迷いなくドリブルで前進。最後は細かいワンツーで整い切らない徳島の守備を切り裂いて、堀米がネットを揺らしたのだ。また先制からわずか2分後にも熊本は溢れるそれを結実させる。前へ進む強気のドリブルで仕掛けた右サイドをえぐる攻めであっという間の追加点をもぎ取ってみせた。

その上で熊本の成長を確かに感じたのが、それ以降も徹底してその意識を維持しアグレッシブな戦いを続けたこと。数的優位(前半40分に徳島は柴崎晃誠が退場)に立ち、75分には3点目までも奪いながら、熊本は決して安心することなく攻撃の手を最後まで緩めなかった。今節求められるのが波のない90分であると選手たちは十分理解し、それを終了のホイッスルまで徹底し切ったのである。
試合後の会見で吉田靖監督も「初めて、支配しながら得点を積み重ねるという試合が今日出来たと思います」と満足感を表していたが、その言葉通りこの一戦の内容は熊本にとって理想的なものであったはず。それだけに熊本は自分たちのサッカーに対する自信を大いに深めたに違いないし、今後の浮上に向けて大きなキッカケを掴んだとも言えよう。

それに対し、敗れた徳島は自らの問題の改善をほとんど見せることが出来ず、戦いの中身には停滞感がかなり漂っていた。
攻めが形にならなかった前節の反省は、サイドからの仕掛け方であったはずだが、今節もそこで見られた多くは後ろへの戻しか良くて平行のパス。タッチライン際でボールを預かった藤原広太朗や衛藤裕は展開のスピードを上げる斜め前へのフィードや縦への突破を体現し切れなかったと言わざるを得ない。しかも徳島は、そのサイドだけでなく全体としても前へ向かうことが出来ていなかったと言えよう。柴崎と濱田武のボランチ陣、また最終ラインも横への繋ぎが多く、そのためチームは前節同様マイボールになっても後方でのポゼッションにしかなっていなかったのが実情だ。
もちろんそれには相手のギャップスペースへ鋭く入って受けようとする周囲の動きが足りなかったということもあろう。ただここまで形を作れないとなれば、どの部分が悪いという断片的な問題では片付けられないように思われる。チームは、根本的なところからの立て直しも考えなければならないのではないか。

それともうひとつ、どうしても見過ごせない改善不足の部分が徳島にはあった。それは失点直後のメンタル面。選手たちは前々節(群馬戦)それによって痛い目を見た(先制されたことで落ち込み、7分間に3失点)にもかかわらず、それと同じことをまた今節も繰り返してしまったのである。その点については小林伸二監督も「前々回のようにほんのわずかな間に追加点を取られてしまう弱さを見せてしまった」と語っていたが、今後もそれを引きずるようでは勝点を積み上げることなど絶対に出来ないだろう。

もう徳島に猶予は全くない。次節までの1週間、選手たちは一瞬も惜しんで自らの改善に考え得る全てを尽くし、本当の死に物狂いになって現状を変えなくては。

以上

2013.05.07 Reported by 松下英樹
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