共にしっかりとした守備からロングボールを多用した攻撃をスタイルとする両チーム。
今節のプレビューを読んでいただく前に、前回の対戦となったヤマザキナビスコカップ予選第5節(4月24日ベアスタ)の戦いを今一度おさらいしておこうと思う。
この試合は、鳥栖が2−0で勝利し予選突破に可能性を残した試合だった。
共に前半は相手のプレスに苦戦して、いい形でのボールが前線に入らず無得点だった。
鳥栖はサイドを使ってゴール前にボール運ぶ姿勢を見せ続け、新潟は鳥栖DF裏を積極的に狙い続けた。
試合が動いたのは61分。MF野田隆之介が中央にボールを送り、MF岡田翔平が身体を張ってボールを維持し、FW豊田陽平が決めたゴールで鳥栖が先制した。
終了間際にも、MF早坂良太が相手のクリアミスから得点をあげた試合だった。
この試合は、鳥栖が何よりも勝点3を求めていた試合であり、それまでの戦い方を精神的にもリセットしたものだった。
この試合以降の鳥栖はアグレッシブさが戻り、観ている人を魅了する鳥栖らしいサッカーができている。
新潟もシンプルではあるが、前線にボールを供給し続けていた。
鳥栖の高いDFラインの裏を狙いFWを走り込ませたり、セットプレーからボールを拾っては一気にカウンターを仕掛けたりと鳥栖を慌てさせていた。
前半に放った4本のシュートのいずれかが決まっていれば鳥栖の予選突破の夢を砕いていたかもしれない内容だった。
これらを踏まえて、今節の予想をしてみようと思う。
基本となる戦い方は変わらないだろう。試合開始からお互いにプレスをかけてボールを奪いに来て、早めに前線にボールを預ける形を取る。
新潟は、FW田中達也がタメを作り、FW川又堅碁がゴール前に飛び込んでくる形は健在だ。1枚下がったところからは、MF成岡翔とMF田中亜土夢が果敢にゴールを狙う。セットプレーなどでは、DF金根煥の高さを使ってくる。
あとは、決めるべきところで決めるだけである。
鳥栖も、基本的な戦い方は変わらない。
両サイドを使いながら、ゴール前のFW豊田陽平に合わせてボールを送る。
中でも、左サイドDFに入る金民友が好調を維持している。彼が高い位置でボールに触れる機会が多くなれば、それだけ鳥栖が優位に試合を進めていると判断してよい。
あとは、決めるべきところで決めるだけである。
試合を大きく分けるのは、鳥栖にとっては先制点であり、新潟にとっては追加点となるだろう。
冒頭にも記したが、新潟は得点も少ないが失点も少ないチーム。鳥栖の先制点が、新潟にとっては一番嫌な展開だろう。
逆に鳥栖としては、得点をあげることはできていても簡単に失点してしまう試合が多い。どれだけ相手をリードできるかで、試合の運び方が変わる。新潟は、先制されても追いつく力は持っているだけに、最後まで気が抜けない。
とはいえ、お互いに失点さえしなければいいわけで、必然的に試合の入り方も見えてくる。
鳥栖は、今季リーグ戦では無失点試合がなく、新潟は勝利した3試合はいずれも最少得点差となっている。
しっかりとした守備から、得意とする前線への早い展開を見せる両チーム。
一瞬の気の緩みや一つのミスで試合が決まる可能性も高いだけに、最後まで目が離せない試合となりそうだ。
一瞬のひらめきで試合が変わるサッカー。
選手のアイデアとテクニックの多さが試合を決める要素となる。
しかし、11人が同じひらめきを共有することは不可能に近い。
だからこそ“形”が必要になってくる。
わかっていてもやられてしまう“形”があれば、それだけ強靭ともいえる。
わかっているけど、そんな“形”でのゴールも見てみたい。
サッカーは、ゴールを奪い合うスポーツなのだから。
以上
2013.05.10 Reported by サカクラゲン
J’s GOALニュース
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