今週はずっと天気がよかったのに清水戦がある土曜日の予報が雨なんて・・・。甲府の前日練習では雨で滑りやすくなったピッチを想定したパートがあったけれど、これは何がなんでもどうなったとしても清水から勝点3を奪い取るという強い意思の表れ。甲府と清水はここまで公式戦(リーグ戦、ヤマザキナビスコカップと天皇杯を含む)を10試合戦い甲府の1勝2分7敗という成績。唯一の勝利は2011年のヤマザキナビスコカップ1回戦第1戦なので、リーグ戦だけみれば1分5敗で、去年の巨人(清水)と阪神(甲府)みたいな戦績。ただ、この続きが自虐的にならないのがジョーフク甲府(城福浩)のいいところ。開幕戦に勝てないというジンクスを消した(2012年)のを始め、クラブにJ2優勝という初タイトルを24戦無敗記録でもたらせ、最近ではリーグ戦で未勝利だった磐田に勝つなど多くの負の記録を消し去って進んできた。
今シーズンはヤマザキナビスコカップの第1節(3月20日)で対戦している甲府と清水。その時点でリーグ戦では甲府が1分2敗で、清水は2分1敗とお互いに未勝利だった。ヤマザキナビスコカップで1-1で引き分けた後もお互いに3月は勝点3という結果が出なかったが、4月に入ってからお互いに勝点3が手に入るようになったことも似た境遇。クラブの規模や目標は清水が大きく高いところにあるが、6月の中断期を見据える5月はいい形で乗り切りたい点は同じ。第5節でリーグ戦初勝利を挙げてからの甲府はその試合を含めて3勝3分と負けないチームになっていて、勝点3を取れるチームになることが目標になってきた。清水も第5節で初勝利を挙げたが、3勝1分2敗で、直近の2試合は連敗中。一旦は守備に人数を掛ける戦い方で勝点を積み上げられるようになったものの、アフシン ゴトビ監督のもとで目指すスタイルではないはず。方向性・戦い方としては清水は難しい状況で迎えるアウェイ甲府戦ということになるだろう。
2連敗中はCB・カルフィン ヨン ア ピンが不在で、攻撃的MFの杉山浩太をCBで起用し、清水のHPでは“ディフェンスマイスター”と紹介されている村松大輔をボランチで起用していた清水。CBの人材不足なのだろうが、端から無責任に見れば、「杉山と村松を逆にすればいいのに・・・」と思ってしまうのだけど、杉山の組み立て能力に期待しての起用だったのだろう。今節はカルフィン ヨン ア ピンが復帰するのかどうかが気になるが、清水のHPによると5月9日の清水ユースとのTMでは出場していない。ただ、非公開の午前の練習はフルにこなしたそうなので、11日はベンチ以上・先発フル出場未満的な感じなのだろうか。また、前節プロ初ゴールを決めて、やる気満々で鼻の穴が膨らんでいる吉田豊の顔や、かつて石原克哉が「牛みたいな突破力」と評したバレーという、元甲府選手を山梨中銀スタジアムで久しぶりに見ることができることは楽しみだけど、彼らには甲府が城福浩監督を迎えて違うステージに進もうとしていることを”輝く夜空”を聞きながら体感して貰うしかない。
甲府にも元清水の選手が2人いて、CBの青山直晃は先発、ケガから復帰してきたMF・伊東輝悦も今季初のベンチ入りの可能性が高そう。伊東は、「プロ生活21年ということに特別な想いはないけれど、清水でも甲府でも恵まれた環境でプレーできたと思う。お互いに熱心なサポーターが多いチームだからね。今年もピッチに立てるように、できることをやって準備してきた。(明日)ピッチに立つチャンスがくれば、流れに対応したプレーをするだけ。甲府の選手としてエスパに勝ちたいね」と、淡々としたマイペース。どんな試合の流れになるか分からないが、清水で長く愛された伊東が21年目のピッチに立つことをスタジアムにいる全員が期待することになる。
「切り替えのところは絶対に清水に負けるな!」。城福監督の声に気迫が籠もる。勝点3を取れるチームに成長するための課題は隙をより少なくすること。毎試合3〜4点取るということは現実的でないだけに、失点ゼロにする努力が一番の近道。雨が降れば何でもありなので更に集中したリスクマネージメントが重要になる。バレーのシュート力や突破力も怖いが、甲府から3ゴールを挙げている高木俊幸との嬉しくない相性も不気味。相性だけは完璧な分析もケアもできない。東京Vでチームメイトだった福田健介と土屋征夫は、「そういう特別な感情はない」と質問にノッてこなかったが、土屋は「気持ちで戦う選手だから俺と似ている。トシはお母さんにソックリなんだよね」と評価&小ネタ提供。プロ野球選手だった高木豊さん(現・横浜DeNAベイスターズ・チーフコーチ兼打撃コーチ)の息子として取り上げられることが多かったが、実はお母さんもアスリート。天理大学陸上部では幅跳びとハードルで活躍した選手で、関西では結構強い選手だった。組織としては狙ったサッカーができていない清水かも知れないが、浦和も撃墜する一発の怖さは脅威大。組織力を高めて負けないチームから、勝点3を取れるチームに脱皮中の甲府が雨中の清水戦で隙なく戦えるのか注目だ。
以上
2013.05.10 Reported by 松尾潤
J’s GOALニュース
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