5月に入って鳥取には、若手選手の期限付き移籍での加入が相次いでいる。甲府から加入したDF林堂眞は、5月12日の第14節・岡山戦で先発デビュー。その日の試合前には、前日に広島からの加入が発表されたMF鮫島晃太があいさつを行い、新天地でのデビューがいつになるかが注目されている。
そんなある日、実戦形式の練習で、見慣れない選手がピッチに入った。ん?あんな選手、鳥取にいたっけ…?
その「選手」とは、チームの副務を務める森脇瑞貴(もりわき・みずき)さん。普段は用具の準備や片付けなどをこなし、堪能なスペイン語を生かしてブラジル人選手の通訳も務めている。実戦形式の練習では副審を務めることが多く、この日も最初はタッチラインの外側にいたのだが、ある選手が軽い負傷で応急処置をしなければならなくなった。プレー可能な選手は全員が起用されており、このように不足人員が出た場合、いつもならコーチングスタッフが入るのだが、すでに1人が入っていて、ほかのスタッフも事情があって入れない。わずかの間だけ何とかしたいという状況で入ったのが、森脇さんだった。サッカー経験者だけあって、動きは本格的。周囲も遠慮せずにパスを要求するなど、さながら練習生のようだった。
ほどなく応急処置を終えた選手が戻り、プレーを終えて副審に戻った森脇さんだが、守備の際に狙いどころでパスコースを限定するなど、小村徳男監督が普段から選手たちに指示している通りのプレーを披露。これぞまさしく『門前の副務、習わぬ経を読む』だった。
以上
2013.05.14 Reported by 石倉利英
J’s GOALニュース
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これが本来の姿。副審を務めているのだが…
ビブスをつけてピッチ内へ
チャンスとみるや前線にダッシュ!
知らない人が見たら分からないほど、ピッチ内に馴染んでいたのでした













