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【J1:第16節 名古屋 vs 鳥栖】プレビュー:連敗避けたい名古屋が連勝目指す鳥栖を迎え撃つ一戦。ド迫力の空中戦とアグレッシブな地上での攻防が生む、動きのある展開に期待大。(13.07.13)

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ここが名古屋は踏ん張りどころだ。リーグ再開から2戦で1勝1敗、ホームで清水を圧倒したチームはアウェイで大宮に順位表通りの力の差を見せつけられた。

中断期からトレーニングを重ねてきた攻撃的な戦術は、その長所と短所が勝敗に直結することは明白で、今後の名古屋の課題はいかにして長所を発揮し短所を隠せるか。過密日程の最中でそのミッションに取り組むのは難しいことだが、できなければ明日はない。中2日で迎え撃つ鳥栖はアウェイの大宮戦を追いついてのドローに終えており、続くホーム甲府戦もエース豊田陽平の2得点で粘り強く勝利。現在15位と名古屋同様に苦しい立場にあるが、実に厄介な相手と言えるだろう。それゆえか、ストイコビッチ監督は大宮戦の翌日のトレーニング前に青空ミーティングを敢行。主力メンバーに対し厳しい言葉を投げかけ、手綱を締めた。「次の鳥栖戦と大分戦で勝点6を取る」。監督の檄に応えるべく、名古屋はまず鳥栖との一戦に照準を合わせる。

前節の大宮戦は良い形で先制しながらも、後半のわずか3分間で逆転を許した名古屋だが、その点についての原因は究明済み。そもそも現在取り組んでいる戦術は、選手たちに言わせれば「責任の所在がハッキリしている戦い方」(GK高木義成)であり、「失点シーンを映像で見れば、ミスをした人間はぐうの音も出ないほど明らかに指摘される」(同)もの。例えば大宮戦の1失点目については、さかのぼれば藤本淳吾のクイックスローインから始まっており、試合翌日の練習で藤本は監督にその判断ミスを指摘されている。その他、失点に絡んだ選手には個別で監督から話をするなど意思統一は着実に進められ、この戦術を遂行する上での不安要素、曖昧な部分はひとつひとつ明瞭にしてきた。藤本は「監督もストレスがたまってこういうことをしているんじゃなく、勝ちたいだけ。それはオレらも同じ気持ちだし、みんなで次の2試合で勝点6を取る。それだけです」とスッキリした顔で話す。敗戦からの切り替えは成功したようだ。

しかしながら、相手の鳥栖はリーグきっての曲者である。名古屋の阿部翔平は大宮の印象を「強いというよりは完成度の高さを感じた」としたが、組織としての完成度と意思疎通の深さにおいては鳥栖も相当のもの。今季15試合10得点、シュート決定率約20%を誇る豊田を前線の橋頭保とし、機動力のある2列目とサイドバックをはじめ全員が組織としてのまとまりを維持しつつよく走る。藤田直之のロングスローという飛び道具も有効に使いつつ、連動感あふれるフィジカルなサッカーを展開する好チームである。ここまで無失点試合がゼロという守備の問題で下位に沈んではいるものの、23得点はリーグでは中位以上の数字であり、勝利の必要条件である攻撃力はしっかりと備えている。

鳥栖との対戦では全チーム共通だろうが、豊田との制空権争いがひとつの焦点になる。単純な放り込み、アーリークロス、センタリング、そしてロングスロー。ありとあらゆる前線への浮き球の処理はこの試合で最も重要で、それゆえに激しい競り合いが繰り広げられることだろう。田中マルクス闘莉王と増川隆洋の両CBは、高い集中力を持って豊田との駆け引きに臨まねばならない。次に注意すべきはサイド突破への対応だ。左の野田隆之介、右の水沼宏太、そして左サイドバックの金民友。彼らの縦への突破力は抜群で、サイドバックが対応に追われてしまえば、サイド攻撃への貢献を求められる名古屋の攻撃力まで抑えられてしまう。相手に合わせず、自分たちのサッカーを展開するのが名古屋の哲学だが、そのための前提条件としてこの2つの局面で優位を確保する必要がある。逆に鳥栖は、このストロングポイントをいかんなく発揮できれば、優位に立てるということでもある。

前提条件をクリアすれば、名古屋が目指すは攻撃のクオリティを上げることだけだ。清水戦でも大宮戦でもチャンスは多く作れており、極論すればあとは決めるだけ。その多くに絡んでいる小川佳純などはストイコビッチ監督からもレクチャーを受けており、今回の試合でもアイデア豊富にゴールを狙う。またこの試合からはボランチのダニルソンが帰ってくる。前節で負傷交代した中村直志も翌日の練習で「軽傷でした。次も行けます」と元気な姿を見せており、ダニルソンの相棒が中村なのか、田口泰士なのかはまったく予想がつかない。しかし守備力重視ならば中村、ゲームメイク力に期待するならば田口というチョイスになるのは間違いなく、したがって当日のスタメンを見れば戦い方は自ずと見えてくることになりそうだ。

試合へ向け、キャプテン楢崎正剛は「いいプレーはできている。それを見失わないように、でも『勝てるだろう』という気持ちではなく勝ちに行く姿勢をもう一度見せたい」とチームの現状を冷静に分析した。大宮戦を改善の糧に、清水戦を自信の源とし、さしあたって目指すは3月30日以来の瑞穂競技場での勝利。チームの苦境にも変わらぬ声援を送るサポーターと喜びを分け合うためにも、「勝ちに行く姿勢」が見える熱い戦いに期待したいところだ。

以上

2013.07.12 Reported by 今井雄一朗
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