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【J2:第24節 福岡 vs 栃木】レポート:勝利を呼んだ牛之濱のバースデーゴール。福岡が6位に浮上。(13.07.15)

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その瞬間、この日一番の大歓声がレベルファイブスタジアムを包んだ。「一瞬、何が起こったのか本当に分からなくて。城後さんが走ってきたので、とりあえず、そっちへ走っていこうという感じでした」(牛之濱拓)。城後寿、三島勇太に挟まれながらサポーターの下へ走る。ピッチに登場してのファーストプレー。自らの誕生日を祝福するバースデーゴール。後輩たちに先を越された悔しさを胸に秘めてトレーニングを続けてきた日々。2011年11月19日以来となるゴール。しかも、ホームゲームでは初めてのゴールだ。胸に様々な想いが去来する。その想いはサポーターも同じ。牛之濱にとって、サポーターにとって、それは単なるゴールではなく、特別な意味を持ったゴールだった。

そんなゴールがチームに勢いをもたらさないわけはない。ここからは福岡が一気呵成に勝負に出る。追加点は75分。城後が右サイドで起点を作り、城後からパスを受けた船山祐二が左サイドへ大きく展開。そして、フリーになっていた尾亦弘友希が鋭いクロスをゴール前へ送ると、ニアへ飛び込んできた西田剛が点で合わせた。流れるような展開から生まれたゴールを「あれは、我々が練習でやっている形。監督としては、練習でやったことが試合で出るということは嬉しいことだ」とマリヤン プシュニク監督は話す。そして、守っては堤俊輔を中心に栃木を完封。福岡は昇格権内となる6位に順位を上げた。

試合を振り返れば、自分たちのペースで試合を進めていたのは、むしろ栃木の方だった。怪我で戦列を離れているパウリーニョに加え、この日は出場停止でクリスティアーノをも欠く布陣だったが、両エースの不在を感じさせないのは、さすがは組織で戦う栃木。どちらかと言えば、前半は福岡がボール支配率で上回ったが、バランスの取れた守備組織で得点を許さず。そして、ボールを奪うと、攻守の切り替えの鋭いカウンターで福岡ゴールに迫った。前半のスコアは0−0。しかし、ゲームをコントロールしていたのは、間違いなく栃木。得点を奪えなかったという反省点はあるにせよ、狙い通りに試合を進めた前半だった。

ゲームが動き出したのは後半に入ってから。ミスが多くリズムに乗れなかった福岡が主導権を奪い返そうと前へ出れば、栃木も後半勝負とばかりに、コンパクトなゾーンを維持しながら高い位置からプレッシャーをかける。「栃木はいいチーム。経験のある監督、コーチに囲まれて、長期間にわたって一緒にプレーをしている」とはプシュニク監督の言葉だが、松田浩監督の下で5年目を迎えるチームは、さすがと思わせる組織力を発揮していた。悔やまれるのは59分に近藤祐介が2枚目の警告を受けて退場してしまったこと。それでも、先制点を奪われてからは4−3−2に布陣を変えてゴールを目指したが、78分に當間建文がゴールネットを揺らしたシーンは、オフサイドの判定でゴールが認められなかった。

これで栃木は6戦勝ちなし。見えない壁に阻まれているかのように勝ち星から遠ざかっている。しかし内容は決して悪くはない。「今日は我々の日ではなかった。今日の試合は非常にストレスを感じたが、そういうことで、次の試合に影響を受けないということが、我々にとって一番大事なこと。いろんな要因で結果は決まってくるもの。今日の敗戦だけで自分たちがやっていることが全然ぶれる必要はないし、反省するところは反省して、次の試合でただ勝つために、準備を粛々とやるということだけ。何も変わらない」と松田監督は振り返った。

さて、勝利を手にした福岡にとっては、勝点3はもちろん、自分たちのサッカーを表現できたことも大きな収穫だった。札幌戦終了後、「敗れた試合からも学ぶことがある」と話したプシュニク監督が取り組んだのは、自分たちの原点を取り戻すこと。そして、その成果を栃木戦で見せた。「札幌戦は、球際のアグレッシブさとか、戦う姿勢というのが曖昧になっていることが大きく、それを見直すことで、しっかりと結果も出た」と中原秀人は試合を振り返る。しかし、それを継続させなければチームとしての本当の成長はない。大事なのはここから。岐阜、京都と続くアウェイ2連戦で、どのような戦いを見せるかに注目したい。

以上

2013.07.15 Reported by 中倉一志
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