4連戦の締めとなる今節、ホームの大分が名古屋を迎える。両チームとも1カ月の中断期間にシステムを変更し、巻き返しを図った。狙いはカウンターからの失点対策であるが、迅速な守から攻への切り替えでもある。中断期間が明けて、大分は1分2敗、名古屋は2勝1敗と結果が示す通り、ここまで明暗が分かれている。
連敗中の大分は、3−5−2から3−4−3のシステムに変更し、前線の枚数を増やした。しかし、これが思ったように機能していない。孤立した1トップは最終ラインにプレッシャーをかけられず、正確なフィードを上げられ、セカンドボールをつながれる場面が多かった。ならばと低い位置で守備ブロックを作ると、中盤のスペースでパスを回され、猛暑が続くピッチで体力を消耗され、後半に息切れ。集中力を欠いた隙をセットプレーでつかれ失点している。
反撃を試みても、そんな状況では孤立した1トップの選手をサポートする余力はなく、攻撃の回数も減少していく負の連鎖に陥っている。
個の能力で劣る分、ハードワークが必要だが、それができなければ結果は一目瞭然。実力通りの結果となった。「走らないと勝てない」ことは選手も分かっている。夏場の連戦で運動量を求めるのは酷であるが、要所で走り負けず、中断期間中に裏への飛び出しとクロスの入り方を徹底した攻撃で、勝利を掴み取りたいところだ。
一方、引き分けを挟み6連敗中の名古屋だったが、4−2−3−1から原点回帰となる4−4−2にシステムを変更した。中盤の底に中村直志を据えたことで、数的不利な状況下でも絶妙なポジショニングと状況判断でピンチの目を摘み、攻守の潤滑油となっている。両SBが高い位置取りをできているのも、このベテランが効いている。楢崎正剛や田中マルクス闘莉王、玉田圭司、ケネディといった攻守でJ屈指のタレントを擁しているチームは、この連戦で忘れかけていた勝利の味を思い出した。真っ向勝負でも、手堅い守りからのカウンターの打ち合いでも、勝機を見出すことは難しいことではなさそうだ。得点してからすぐに失点する悪癖があるが、そのあたりは意識を統一すれば改善できる問題である。最下位相手に勝ち星を落とすことなど考えていない。一気に勢いに乗って上位へ駆け上がる目論見だ。
夏場を迎えての連戦は、選手層に厚みがあるかないかで差が生まれてくる。総力戦では分が悪い大分だが、「どんなに暑かろうと、どんなに移動距離が長かろうと言い訳はできない。プロは継続して結果を出していかなければいけない。我々は走ることは指命だ」と、田坂和昭監督は試合前日の練習で厳しい言葉を投げかけた。総力では劣るが走力で打ち克つしかない。
「大分の走力」対「名古屋の総力」の一戦となる。
以上
2013.07.16 Reported by 柚野真也
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