連勝を目指した岡山にとって手痛い敗北だ。岐阜との前回の対戦から約2ヵ月。新加入選手3人が先発出場した岐阜は、「こう来るだろう」という予想では図れない部分を秘めていた。ゲームの進行に従って対応はできたものの、自分たちの甘さを露出しして勝ち越しを許すことになった。
岡山は前節試合中の怪我でFW三村真、FW妹尾隆佑が欠場。トップに押谷祐樹が入り、シャドーの位置に桑田慎一朗が8試合ぶり、関戸健二が3試合ぶりに先発出場した。岐阜は、昨日登録されたばかりのマケドニア代表・FWバージェと、国士舘大を卒業後、東欧の4クラブを渡り歩き、7月中旬に加入したFW中村祐輝が初出場。身長180cm台の2人を2トップにした【4−4−2】のフォーメーションは、「染矢一樹が出場停止、杉山新が怪我で、両ワイドが出られないため、システムを変えた」と岐阜・行徳浩二監督。
ゲームが動いたのは試合開始早々の3分。岐阜はゴールキックから、前方で中村が落としたボールを、右サイド・美尾敦が受けてクロス。これをバージェが落とし、走り込んできた中村がトラップして素早くシュート。手堅い岡山のDF陣が警戒態勢に着く前、日本では未知のFW中村のテクニックが炸裂。岐阜のFW2人が連係で先制ゴールを決めた。
岡山が落ち着きを取り戻したのが前半10分頃。ポゼッションの時間を増やしていくが、先制した岐阜も、積極的なゴールへの姿勢を保ちながら、守備では4バックになっていっそう堅固になった印象のブロックを形成。また、田中奏一vs美尾敦、田所諒vs樋口寛規というサイドの攻防でも、岡山はストレスを抱えながらもチャンスを作っていく。
63分、岡山は田所のCKをDF植田龍仁朗が頭で合わせ、押谷が角度をつけたボールを桑田が右足で押し込んで、岡山が同点に追いつく。前半から決定的シュートのあった桑田の、岡山での初ゴールとなった。しかしこの同点弾の4分後、岐阜はスローインから美尾が中央に送り、右から走り込んできた樋口が決めて再び勝ち越す。「追いついたところでバランスを崩してしまった。しっかりと戻る、という基本的なところが今日の試合では出来ていなかった」と田所。
このゲームで岡山はCK11本、FK16本を得たが、決まったのは桑田の一本だけ。岐阜は集中して守り、GKの時久省吾の早めの対応も効いていた。また鳥栖から加入したばかりのDF木谷公亮はCBとしてラインをコントロールして貢献。岐阜は攻守の多彩な新加入選手の活躍で勝点を伸ばしそうだ。
岡山は今季5度目の敗戦。ホームで過去4年間、岐阜から勝利を挙げることの出来ていない岡山は、またしても岐阜を破れなかった。「2失点目は、普段の岡山なら戻って対応できていたはず。原点に立ち返らなくては」と話した田所諒も、冷静に戦況を見つめながら配球を続け、「下を向く必要はない」と話した千明聖典も、同じように悔しさに眠れぬ夜を過ごしたにちがいない。しかし一戦一戦目の前のゲームに集中する岡山にとって、この敗戦はすでに過去のことだ。次の試合に勝てばいい。
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2013.07.28 Reported by 尾原千明















