F東京は、今季開幕戦で対戦した大分をホームに迎える。真夏の中2日で行われる今節。自分たちのサッカーに軸足を置きつつ、ポポヴィッチ監督が多用する「賢く戦う」を実践しなければいけない試合だ。
大分は現在、勝点8で最下位に沈んでいる。開幕時の3−5−2からシステムを3−4−2−1に変更し、守備に人数を割いて守る戦いへとシフトしている。ただし、前節今季5ゴール目を決めた高松大樹、また特別指定選手ながら闘志あふれるプレーでチームに活力を与えている松田力ら、得点力は備えており、守備の再建が巻き返しに向けての目下の課題となっている。
F東京は、この並びのシステムを採用する広島、湘南に敗れ、浦和にも引き分けている。いずれの試合も、F東京はボールホルダーへのプレスを掛けて、ボールの動きに合わせて素早くスライドする守り方で臨んだ。しかし、完封できた試合はなく、逆に消耗した後半に失点を重ねている。また、この守り方は運動量が多く、夏場の戦いには不向きと言える。
中2日と、準備期間は少なく練習のほとんどは「リカバーと調整に時間を割いた」(ポポヴィッチ監督)のも事実だろう。試合前日の今日は味の素スタジアムで非公開練習を行ったため、詳細は不明だが、鳥栖とのダービーで敗れはしたものの好パフォーマンスを見せた大分に対し、いかなる対策を打つかもこの試合の見所となる。
「自分たちのサッカーを貫く」は今のF東京の常套句だが、夏場の連戦では若干のマイナーチェンジが必要だろう。90分間、前線からボールにプレスをかけ続けることも、全速でゴールへと向かう攻撃を何本も繰り返すこともハッキリ言って不可能だ。
高橋秀人は、「試合終盤であれば、ボールをいつでも奪えるような密着した状態の守備をするのではなく、少し距離を空けて相手に持たせるような大人の守備も必要となる」と言う。最終ラインの4枚とボランチの2枚はブロックを組んでサイドハーフと前線の2人がプレスバックして守るやり方も時間帯によっては必要だろう。
権田修一は「相手のペナルティエリアまで追いかけるには押し上げが必要になるが、夏場だからこそ、無駄追いは減らさないと。チーム全体がコンパクトになっていれば、挟み込んで奪うことができるし、それだけ走る距離が減る」と語る。相手を敵陣に押し込む時間帯は前線に、相手にボールを持たれた場合は後方と距離を縮めてプレスの設定位置を見直さなければいけない。また、守護神は、ボールを奪った位置で次の選択を変えることにも言及している。
「たとえば、ボールを奪った選手がボランチなのか、最終ラインなのかで切り替えればいい。ボランチであれば、そこからゴールに向かうプレーを選択するべきだし、最終ラインであれば保持してつなぎ直すことも必要だと思う」
これは両クラブに言えることだが、高温多湿の日本の夏はいかに賢く戦うかが重要となる。大人のサッカーを披露できたチームが、この一戦の勝者に近づく。夏に勝点を積み重ねる最良の選択は、上位進出、降格圏内脱出に欠かせない。
以上
2013.08.02 Reported by 馬場康平
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