浦和でプレーしていた約15年前に、知人を通じて、広島にある児童養護施設の存在を知った。複雑な家庭環境ゆえに親元を離れて暮らす子どもたちが集まっており、初めて訪問して以来、毎年オフなどに時間を作って現地を訪れ、交流を深めているという。「最初に会ったときは、まだ小さかった子が、高校生になったりしていてね」。2009年に鳥取に移籍した後は、チームメイトの尾崎瑛一郎と一緒に訪れるようになった。
ほかにも同様の施設はあるが、いずれも経営が楽ではないことなど、さまざまな事情も知ることになった岡野が、特に気になっていたのが、みんなで旅行に行ったことがない子どもたちが多い、ということ。子どもたちは岡野の訪問によってサッカーに興味を持つようになり、本人も「いつかJリーグの試合に招待したい」という思いを抱き続けていた。それが今回、ついに実現することになったのだ。
招待しているのは、幼児から高校生までの子どもたち、同施設の職員など約40人。バスを借り切り、11日は鳥取県西部にある『水木しげるロード』などの観光地を訪れた後、とりぎんバードスタジアムで鳥取対富山の試合を観戦。翌日は鳥取砂丘を訪れてから帰路につく予定だ。
「もちろん試合に出たいけど、大事なのはガイナーレが勝つこと。やっぱり勝つところを見せたいから」。子どもたちにサッカーを楽しんでもらって、ガイナーレが試合に勝つ。“野人”は最高のシナリオを実現すべく、いつも以上に気迫をみなぎらせている。
以上
◆負けられない直接対決!!
8月11日(日)J2 第28節 鳥取 vs 富山(18:30KICK OFF/とりスタ)
2013.08.08 Reported by 石倉利英













