●工藤壮人選手（柏）

Q:最後に仙台のサポーターから柏のＡＣＬを応援する横断幕が出ましたが。
「仙台とはいつも厳しい戦いをして、それを承知で臨んでいます。サポーターを含めて、お互いが全力を尽くしてぶつかり合ったからこそ、相手のチームを理解して、水曜日に頑張ってほしいという気持ちを表現してくれたと思います。あれを見て僕も鳥肌が立ちましたし、全体で後押ししてほしいと言ってきた中で、ああやって表現してくれたことを選手は感じていますと言いたいです。仙台のためにも水曜日は下手な試合はできないですし、絶対に勝たなきゃいけない。
今日の試合に関しては相手のディフェンスラインが堅い中で、なかなかボールを受けづらく、個人的にはサイドで何本か起点を作ったり裏へダイアゴナルに抜けたり、動きの質は問題なかったと思うんですけど、最後のフィニッシュに持っていく場面は相手の守備が上回っていましたし、まだまだ自分たちが改善することがたくさんあるなと感じました。前線の選手１人１人の質は高いですが、最後のところで裏へ抜ける動きが遅れたり、出し手が遅れたり、そういうのは練習から個人個人がタイミングや動きの質を合わせるために、出し手の選手とコミュニケーションを取って高めていかなくてはいけないと思います」

●大谷秀和選手（柏）：
「ここ何年かは仙台と１点差勝負の堅いゲームが続いています。そういう話は試合前にありましたし、僕自身もそういう印象を持っていました。その通り１点を争うゲームになりました。お互いがすごく締まったゲームで、自分たちにもチャンスはありましたが、最後の質、クロス、シュートの質を高めることが勝点３を持ってくることになると思いますし、今日足りなかったのはそこのクオリティーだと思います」

Q:ボランチ２人は攻撃に絡もうという意識が見えました。
「やっていることはいつもと変わらないですけど、レアンドロが入ると縦に速くなるので、持ったらスルーパスを狙っているため、僕とバラ（茨田）が付いていくというのは考えています。難しいですけど、中は相手も堅いので、外に逃げたりしながら、僕だったらジョルジ（ワグネル）とポジションチェンジをしながら、攻撃に絡もうとは思っていたので、あとはそこからの質。チームに足りなかったのはそこだと思います。そこは練習から意識して上げていかなくてはいけませんし、仙台の守りが堅かったというのはありますけど、決してチャンスはなかったわけではないので、そこは自分たちで詰めていかないといけません。ただ、２試合失点をしなかったのは、この先戦っていく中で後ろが安定するのは絶対に必要なことです。前半戦は、前線の選手のゴールで助けられていたゲームが多かったので、攻撃は相手の守備が良い部分もあれば難しい部分もあるので、この２試合のように守備を安定させて、失点しないゲームを続けていけば、攻撃陣は結果を出してくれると思うので、セットプレーで１−０でもいいわけなので、後ろの選手たちはこの失点をしないことを続けなければいけないと思います」

●近藤直也選手（柏）:
「今まで結構失点をしていたので、ここ２試合は０に抑えていますし、ＡＣＬに向けて守備は良い形で、手応えを感じた試合でした」

Q:２試合連続無失点の理由は。
「前の選手、レアンドロやジョルジにも練習から守備を要求しているので、少しずつ理解してきていると思うし、外国籍選手とのコミュニケーションがなかなか取れないので、そこで守備が機能しないと後ろに負担が掛かってくる。ボランチが無理に前に出るとバイタルのスペースを使われたり、そういう場面が増えてくるけど、そこをタニ（大谷）がうまくコントロールしてくれる時は良い守備ができているんじゃないかと思います。今日の試合を見ても、仙台はカウンター狙いという戦い方だったので、うちがリスクマネジメントをしっかりすればいいだけのことでした。そこは両サイドバックが上がってしまう場面はできるだけ少なくして、片方が上がったら片方がスペースを埋める。基本的なことですけど、そういうのをしっかりやれたのがよかったと思います」

●茨田陽生選手（柏）:
「残り少ない時間でパスミスやカットされてしまったので、個人的には反省点があった試合でした」

Q:何本か相手の背後に良いスルーパスを出していましたが、それは狙い目だったんですか。
「そうですね。センターバックが前に強い２人だったので、２人、３人目の動きで裏を狙うのは意識していました。何本かチャンスあったんですけど、自分的には丁寧なパスでもっともっとチャンスを作っていきたいですね」

Q:９０分間、ずっとダブルボランチにプレッシャーを掛け続けられていましたが。
「でもトップ下のレアンドロがボランチ１枚を見てくれたり、センターバック２人のプレッシャーを掛けた時にタニ君（大谷）と２人でタイミング良く掛けたりとか、タイミング良く守備ができたかなと思います」


●鎌田次郎選手（仙台）：
「今日は押されましたね。レアンドロが良い感じに復帰してきて、レイソルのホームだったし、しのいでカウンターを仕掛けていこうという話はしていたんですが、なかなか良い形でカウンターに出せなくて。でもみんな必死に守備をして、崩れないようにという話はしていて、それが結果につながると思いますし、僕は収穫だと考えています。１本、２本は危ないシーンはありましたけど、それ以外では崩されなかったと思います。後ろは耐えられたので、良い勉強になったという試合でした」

●石川直樹選手（仙台）：
Q:工藤選手とのマッチアップはいかがでしたか。
「先輩の意地だけでやっていました（笑）。でも工藤は首振っていろいろなところを狙っていたり、嫌な動きをしていました。そういう部分は代表に行って結果を出してきただけはありますね。だから僕は逆に『やられない』という気持ちはありました。試合も引き分けで、０−０で妥当な結果だったかなと思います」

Q:茨田選手が裏へのパスを狙っていましたが、その対応については。
「狙っているのは分かっていましたから、カクさん（角田）もそこを意識していたし、来るのは分かっていたので、サイドで裏を突かれても中ではしっかり守れていたと思います。とにかく、アウェイで負けなかったことをよしとしたいと思います」

以上