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【J1:第23節 名古屋 vs 大分】プレビュー:引き分けの後に迎えた真夏の3連戦の折り返し地点。名古屋の崩しと大分のカウンター、どちらがより良い結果を生み出すか、注目だ。(13.08.27)

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現在、5連勝を含む7戦連続無敗の名古屋と、5月18日の第12節以来10戦連続勝ち星のない大分。単純比較ではそのチーム状態において名古屋が優位と見るべき対戦だが、それも盤石のものとは言い難い。8月の最後に用意された過酷な3連戦の折り返しとなる水曜日、名古屋と大分の対戦は双方に十分な勝機がある一戦である。

名古屋優位という評価を絶対のものにできない要因は、第一に田中マルクス闘莉王の欠場である。前節のC大阪戦で右前脛腓靭帯を損傷し全治1週間。名古屋は最終ラインの統率者にしてビルドアップの名手を、少なくとも週末の鳥栖戦までは欠くことが確実になってしまった。ケネディや玉田圭司を中心とした前線の好連係に加え、永井謙佑と矢野貴章という飛び道具も威力を増してきた名古屋だが、彼らを活かす攻撃の土台作りを担っていたのは他でもない闘莉王だ。その証拠に、C大阪戦では闘莉王の負傷交代後に名古屋の攻撃力は半減した。最終ラインでの存在感あふれるディフェンスを含め、不在による影響力は他の選手よりも格段に大きい。代役はダニエルが担うことが確実だが、守備はともかく攻撃面でのパワーダウンは否めない。大分戦に臨むにあたり、名古屋は背番号4がいない分をどのように穴埋めするのかを、明確にしておかねばならないだろう。

もう一つは“油断大敵”ということだ。大分とは7月にアウェイで対戦して2−1の勝利。強化指定選手の松田力に決められた1失点は余分だったが、チームとして試合の大部分は支配し、自身の得点こそなかったもののケネディが大きなインパクトを残した試合だった。この結果と現在の順位、成績から、もし名古屋が大分を過小評価すればどうなるか。大分にとっては付け入る隙となり、試合展開はわからなくなる。好例がヤマザキナビスコカップでの対戦だ。時期が4月で名古屋が低迷していた時期ではあったが、大分がアウェイで先制し、後半に名古屋がPKで追いつく厳しい展開だった。立ち上がりからゆったりとしたペースで試合に入った名古屋は大分を攻めあぐね、先制を許し、最後まで昇格組を圧倒することなく90分を終えた。実はこの時、先制点を決めた森島康仁は言っていた。「名古屋は明らかにウチをナメていたでしょう。ゆったりしたペースはそのせい。だからチャンスだと思った」。もちろん名古屋の選手たちは否定したが、心のどこかに油断が生じれば、相手にそう感じられてしまう。そしてそれは、相手に大きな力とチャンスを与えてしまう。名古屋はここのところ恒例となってきた試合前日の非公開練習を今回も行うが、そうした点は再確認したいところだ。

それでもこの試合を展望すれば、やはり名古屋が主導権を握ることは間違いない。守備時には5-4-1の並びで守備を固める大分を、名古屋がどのように崩すか。アウェイではケネディが中央、サイドを問わずボールの収めどころとなり、中盤やサイドバックが次々と前線に飛び出していく攻撃が大分をきりきり舞いさせた。この時よりも名古屋の攻撃陣はその連係の精度を格段に高めており、今節ではさらに圧倒するだろうことは予想に難くない。引いて守られる分、永井謙佑の足を活かしたカウンターのスペースは少ないだろうが、ケネディを起点に玉田圭司、藤本淳吾らがアイデアを発揮すれば、その連係のスピードで相手を後手に回らせることは可能なはずだ。ケネディへのシンプルなクロスへの対応も含め、大分は我慢の時間帯が続くことを覚悟しなければならない。

大分が勝機を見出すとすれば、やはりカウンターだ。新加入の梶山陽平とロドリゴ・マンシャのボランチコンビは視野も広く、パスセンスも抜群。ボールを奪った後、彼らに素早くパスをつなぐことができれば、その数だけ得点の可能性は増える。梶山は前線で起点となることもできるため、カウンターのパスの受け手として使うのも面白いだろう。前線のメンバーとしては前節途中交代からゴールを挙げている森島や、名古屋との前回対戦時に鮮やかなヘディングシュートを決めている松田力、そして前節に途中出場から積極的なプレーで沸かせた18歳の松本昌也らが好印象だ。彼らはいずれもゴールに向かう姿勢があり、プレーに迷いがない。少ないチャンスをものにするためには、そうした積極性が必要不可欠。逆に名古屋は彼らに隙を見せない、ミスの少ない試合運びが必要不可欠だ。

今週に入って猛暑も一段落した感があるが、J1真夏の3連戦の火はまだまだ燃え盛っている。ともに前節で引き分け、中2日で挑む次節に良い形でつなぐためにも、勝点3がどうしても欲しい状況であることは同じ。慎重でミスの少ない試合も結果のためには必要だが、アグレッシブに痛快に戦うことで、勝機を広げる努力も見たいところ。両チームの上昇志向がそれを実現してくれることを、つまり熱くて激しいゲームになることを、切に願っている。

以上

2013.08.27 Reported by 今井雄一朗
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