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【J2:第33節 千葉 vs 京都】プレビュー:調子を上げてきた千葉と京都がJ1自動昇格のために一戦必勝で臨む激戦。球際で目の前の相手に勝つことが勝敗を分ける。(13.09.15)

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8月4日のJ2リーグ第27節で勝ったあと2分2敗と苦しんだ千葉は、9月1日の前節(第32節)で福岡に今季初の逆転勝利(スコアは4−3)を収めた。ケンペスが第24節以来の得点、それも体の強さと技術の高さを発揮してのハットトリックと復調したことは好材料だが、福岡の守備陣のミスがあったことも事実。また、課題のセットプレー、それもやはりこぼれ球から先制点を許したのに加え、攻撃時にボールを奪われて右サイドバックの米倉恒貴が上がったあとのスペースを突かれての失点、自陣に引きすぎてバイタルエリアを空けたことでミドルシュートを打たれての失点と、守備の問題点は多かった。京都と福岡の攻撃スタイルは違うとはいえ、マークへの意識と集中力、リスクマネジメントとカバーリング、試合運びを考えた守備陣形の作り方などの修正と徹底は重要だ。

ケンペスが先制点を奪った9月8日の天皇杯2回戦・カマタマーレ讃岐戦では、J2リーグ戦でスタメンの岡本昌弘、山口智、佐藤健太郎、大塚翔平がスタメンから(山口智はサブメンバーからも)外れ、大久保択生、町田也真人が今季公式戦で、森本貴幸が8月に千葉に加入後、初スタメンとなった。的確なポジショニングで効果的なパスを出す町田、前線でボールを収める森本が攻撃で良いリズムを作り、攻守に『前へ』の意識が高いプレーを見せた佐藤勇人が2得点1アシストと活躍。また、米倉が福岡戦と同様に『前へ、前へ』という持ち味を生かしてボールにアタックしたことで生まれたゴール、シュートの意識を高めた高橋峻希のショートコーナーからの千葉での初ゴールもあって5−0と快勝した。

京都もまた8月は2分3敗と苦しんだが、中心選手のバヤリッツァ、安藤淳、工藤浩平が出場停止だった9月1日の前節(第32節)の熊本戦では、J2リーグ戦初出場の下畠翔吾、出場機会が少ない倉貫一毅や原川力(後半から出場)が奮闘。この試合での京都は片方のサイドに選手が密集している中で攻めきる形だけではなく、逆サイドへのロングパスという大きな展開での攻撃も見せた。そして、横谷繁の豪快なミドルシュート、交代出場の宮吉拓実のCKからのヘディングシュートで2−0の無失点勝利を収めた。
今節は出場停止明けのバヤリッツァ、安藤、工藤がスタメン出場した9月8日の天皇杯2回戦・佐川印刷戦での京都は、相手の厳しいプレスと体を張った守備に脅威を与える攻撃がなかなかできず、前半のシュートはわずか3本だった。だが、後半は修正を図って臨み、58分、熊本戦での山瀬功治のドリブル突破からの横谷のゴールのように駒井善成のドリブル突破からゴール前に走りこんだ工藤浩平が先制点を取ると、67分には駒井のクロスから工藤が追加点を奪取。さらに終盤には三平和司が2得点をあげて4−0で勝った。

谷澤達也が出場停止明けで佐藤健太郎が出場停止の千葉は、京都の山瀬、駒井などのドリブル突破からのパス、それに合わせて走りこむ選手への対応に気をつけたい。京都と3−3(千葉の得点者は米倉、ケンペス、田中佑昌、京都の得点者は久保裕也、横谷、バヤリッツァ)で引き分けた今季のJ2リーグ第11節では、変化をつけたFKやCKのこぼれ球から失点しているだけに『ボール』と『人』をしっかりマークすることが必要不可欠だ。また、攻撃面では『前へ』の意識が高いスピーディーな組み立てで、自陣深く引いて守ることはしないであろう京都の守備陣の背後を突きたい。味方を追い越す動きを使ったパスワークで京都のプレスをかわす連動性のある攻撃ができるかが、勝利へのカギとなる。

調子を上げてきた両チームとも昨季はJ1昇格プレーオフで悔し涙を流したため、わずかに可能性が残るJ1自動昇格のために一戦必勝で激戦は必至。勝利を欲する気持ちや駆け引きを含めた球際での勝負で目の前の相手に勝つことが勝敗を左右する。

以上

2013.09.14 Reported by 赤沼圭子
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