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【J2:第34節 群馬 vs 栃木】プレビュー:今季J最年少37歳秋葉監督 VS J最高齢71歳松本監督。北関東ダービー最終戦は34歳差の指揮官対決。残留争いの佳境の群馬は勝利必須。(13.09.22)

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過去5シーズンの北関東ダービー(群馬・水戸・栃木)の歴史の中でこれほど緊迫感と危機感の漂うゲームはない。前節、最下位岐阜との下位直接対決に敗れて岐阜に勝点3差と迫られた20位群馬はもうあとがなくなった。今節ホームに迎える宿敵栃木を倒さない限り先へは進めない。J3降格危機の状況下にいる群馬は生き残りをかけて栃木とのバトルに挑む。栃木に黒星という土産を渡して宇都宮へ送り返すことが群馬のミッションだ。

残留争いから脱出するには勝点を積み上げるしかない。秋葉忠宏監督は「下を見ずに上を見て戦う」と前向きな発言で選手を鼓舞しているが、下を見ないわけにはいかない。JFL(日本フットボール)の首位を走るカマタマーレ讃岐は今月13日にJ2昇格へ向けた財務状況の改善のために6800万円の増資を発表。これによりJ2昇格の道が開けたと言える。2位長野はスタジアム問題が課題となるが、昨季J2の3位町田が勝点を伸ばして2位に勝点6差まで迫っている。

これまで群馬の周辺にはJFLの状況を楽観的にみている雰囲気があった。だが現状を鑑みると、J2最下位は自動降格、21位はJFL2位と入れ替え戦という当初のレギュレーション通りに降格制度が執行される可能性も高まってきた。危機感を煽るわけではないが、群馬はこの状況を知った上で残り9戦、チームだけではなくクラブとして最大限の努力をしなければならない。

群馬にとって最近の北関東ダービーは鬼門だ。2011年の最終戦で栃木を4−0で下して以来7戦3分4敗と勝ちなし。今季も1分2敗とふるわずに、北関東ダービー3年連続最下位の危機に瀕している。地域のプライドをかけた戦いとなるダービーで勝てないチームは信頼を得られない。今季はすでに水戸が勝点10で優勝を決めていて、2位栃木(勝点3)、3位群馬(勝点1)となっている。群馬は北関東ダービー最終戦で栃木を狩って2位の座を狙う。

栃木は前節直前、松田前監督が電撃辞任しシニアアドバイザーの松本育夫氏が監督に就任した。今ゲームは今季J最年少37歳の秋葉監督と、J史上最高齢71歳の松本監督の年齢差34の異色対決となる。松本監督は初陣となった前節札幌戦で激闘を演じて4−3で勝利、チームに闘志を再注入した。秋葉監督は「経験豊富な監督なのでリスペクトして戦いに臨むが勝点だけは譲れない」と真っ向勝負に挑む。

群馬が勝点3を奪い切るための条件は、サビア、クリスティアーノ、近藤祐介のパワフルなFW陣を止めることだ。群馬は6節のアウェイ栃木戦でクリスティアーノの突進と、近藤のパワーを封じることができずに0−3で完敗を喫した。守備の要クォンハンジンは「栃木のFWは個の力があるので1対1で絶対に止める」と封殺を誓う。そして攻撃ではエース平繁龍一とロビーニョの2トップで栃木ゴールをこじ開けにかかる。平繁は「栃木には4月の対戦で悔しい思いをしているので借りを返す。残留争いの上でも絶対に負けられないゲームだ」と力を込める。

前節岐阜敗戦後に激しいブーイングを受けたチームは、秋葉監督が栃木戦の勝利を約束する形でサポーターを納得させた。この試合は単なる一戦ではない。「チームの一員として、一人の男として負けるわけにはいかない」(秋葉監督)。勝利必須。ダービー最下位はありえない。群馬はピッチの結果でプライドを示さなければならない。

以上

2013.09.21 Reported by 伊藤寿学
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