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【J2日記】福岡:アビスパを支える人たち〜糸山貴美子ヨガインストラクター(13.09.24)

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コアトレーニングが行われるのは毎週水曜日の午後。監督、コーチングスタッフ、選手全員が揃って汗を流す

指導を担当する糸山貴美子ヨガインストラクター

選手用のメニューは一般人のそれとは違ってハード。メニューが進むうちに選手たちの表情も険しくなっていく

選手たちが険しい表情になる中、糸山ヨガインストラクターは息ひとつ乱さない。さすがだ

体をいじめ抜いたあとは、心身ともにリラックスした状態を作る。糸山ヨガインストラクターの言葉に導かれて寝息を立てる者も

「横になって手は万歳。足は自分の腰幅くらい。かかとが外を向かないようにして、ももの付け根から足元までしっかり伸ばして床に付けている状態。そのまま胸を持ちあげます」
選手たちの息が上がり、その表情が厳しくなっていく中、容赦ない声が飛ぶ。
声の主は糸山貴美子さん。息ひとつ乱さずに、時には笑顔さえ見せて、軽々とデモンストレーションを繰り返しながら選手たちに指示を送る。リーフラススポーツ(福岡市東区香椎照葉)内の照葉スタジオのディレクターを務めるヨガインストラクターだ。

「コアトレーニングは、サッカーにとって一番大切な筋肉を鍛えるのに適しているし、意識的に心身ともにリラックスした状態を作ることは、試合前、試合後に必要となるものでもある。私は20年間続けているし、今まで指導したチームでも取り入れていた」というマリヤン・プシュニク監督と、「自分が本格的にヨガを始めた時、すぐにでも現役復帰したいと思うくらいの衝撃があった。だから、ヨガでスポーツ界に何らかの形で貢献したいという想いが強かったし、スポーツに携わっていきたいというのは自分の夢であり、目標だった」という糸山さんの想いがつながって、今シーズンから福岡のコアトレーニングを担当している。

糸山さんは、かつては陸上競技の選手。100mハードルで13秒63のベスト記録を持ち、日本選手権準優勝、国民体育大会優勝を果たすとともに、実業団時代(JR九州)にはアジア室内陸上競技日本代表、全日本実業団海外遠征日本代表にも選ばれたトップアスリートだ。ヨガに興味を持ったのは、現役時代にパフォーマンスを向上させたいとの思いから。2004年9月に現役を引退してから本格的にヨガを始め、海外で見識を深めて現在に至っている。コアトレーニングを取り入れた独自のヨガスタイルは、一般人からアスリートまで、幅広い層に支持されており、トップアスリートならではの鋭い視点で、1人1人の体を瞬時に見抜きアジャストを施す指導には定評がある。

コアトレーニングの時間は約1時間。まずは体をほぐしながら、徐々に強度が上がっていく。何食わぬ顔でメニューを進めていく糸山さんだが、選手たちが見せる表情と息使いからは、それがハードなものであることは容易に想像できる。そして、十分に体に負荷をかけたところでトレーニングは終了。最後は、全員がタオルを顔にかけて視界をさえぎり、流れるヒーリングミュージックと、糸山さんの言葉に誘導されて体から力が抜けていく。そして、どこからか寝息が。すべてのメニューを終えた後も寝入って起きない選手もいる。ウォーミングアップ、ハードなメニュー、そして完全なリラックス状態。見事なまでに組み立てられた一連の流れは、選手たちの体と精神を確実に鍛え上げている。

さて、糸山さんのヨガのテーマは「強くしなやかな体を作り、そして、強くしなやかなココロを育てる」というもの。現在は、照葉スタジオを拠点にして市内各地で活動中だ。対象は男女を問わず、一般人からアスリートまでと幅が広く、福岡の選手の中にも個別に糸山さんの教室に通う者もいる。また、9月15日にレベルファイブスタジアムで行われた第33節・横浜FC戦では「女子のためのYOGA教室」(SOCIO女子会セミナー)を開催して好評を博した。興味をもたれた方は、ぜひ体験することをお勧めしたい。新しい自分を発見できることは間違いない。

糸山貴美子ヨガインストラクターのブログ「i-yoga」
http://i-yogablog.blogspot.jp/
お問い合わせ先:070-5276-1489


2013.09.24 Reported by 中倉一志
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