長崎はここ2試合でチームに本来の輝きが戻ってきた。6戦無敗と調子の良かった栃木と強豪の千葉に対して自分達のサッカーを存分に出し切り、連勝。これでチームの雰囲気は大きく変わった。知将・高木琢也監督がシーズン終了間際にチームをもう一段階成長させてきた。ただし、まだJ1昇格プレーオフ進出が決まったわけではない。長崎がプレーオフ進出を確実なものとするためには、あと勝点「1」が必要となる。さらには4位以上を確保し、プレーオフ準決勝をホームで戦うためにも残り2試合は絶対に負けられない。
対する松本は前節、敗れればJ1昇格プレーオフの可能性消滅という山形から後半に3点を奪われて敗戦。さらには、徳島と札幌が勝利したため8位へと後退してしまった。あまりにも痛い黒星を喫してしまったため、プレーオフに進出するには、もはや2連勝しかない。松本が誇るサポーターと共に覚悟を決めて長崎に乗り込んでくるだろう。前節、松本が気持ちに勝る山形にやられたように、長崎もまた松本にやられる。そんなことは1試合の結果で順位が入れ替わることもあるシーズン終了間際の試合ならば全く珍しくないだろう。
しかし今週、長崎の持ち味であるコンビネーションプレーは練習から流れるように連動している。14日にU-20日本代表に選出された幸野志有人は「このサッカーをウチがやっていればJ2ならどこにも負ける気がしない」と自信の程を伺わせており、高木監督も現状について「チームの調子は上がってきている。我々は何も足さずにありのままで望む」と先週までとは幾分違う感触を感じているようだ。加えて、高木監督は「同じシステムを採用しているミラーゲーム。はっきりいってどうなるか良くわからない(笑)あちこちで1対1の局面が生まれるので球際は厳しいものになるでしょう。セカンドボールの奪い合いもポイントになるし、セオリーでは3バックのサイドのスペースを突いてくるロングボールも多くなるでしょう」とこの試合のポイントを話すが、おそらくもう1人の知将・松本の反町康治監督も間違いなく同じような点に着目しているだろう。
長崎が最も警戒しているのは松本が誇る強烈なセットプレー。今週はこれまでにないほどセットプレーの守備に練習時間を割いた。高木監督は「岩上のロングスローは『グーンッ』ってホップするからね(笑)」と警戒を通り越して驚くべき身体能力に驚嘆しており、最終ラインでは「エアバトル」になるのではと考えている。松本を上回る出足の早さや判断の早さを活かした得意のダイレクトプレーで翻弄したい。
さらに松本の得点のほとんどがセットプレーと徹底したカウンター。今季途中から入った選手らが既存のメンバーと上手く融合し、試合を重ねるごとに確固とした軸を形成してきた。共に10得点を挙げているフィジカルの強い塩沢勝吾と驚異のスピードで相手DFを置いてきぼりにする船山貴之には最大レベルの注意が必要だ。
気持ちと気持ちのぶつかり合いの中で、一瞬のミスやスキから得点が生まれることは珍しくない。往々にして大一番でもゴールはそのようなものだ。ただし、忘れてはいけないのは両チームの監督はJ2を代表する知将。高木監督と反町監督がシーズン終盤の大一番でピッチ上にどのような絵を描くかという点にも注目したい。高木監督は「いろいろと手を打ってくる反さんには負けられない」と同じようなタイプのサッカーをする松本との対戦を楽しみにしていた。
以上
2013.11.16 Reported by 植木修平
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