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【J1:第33節 大分 vs 川崎F】プレビュー:ピッチのキャンバスを彩るのは選手である。今季1年かけて描いた作品を見たい(13.11.29)

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長いようで短かったリーグ戦も残り2試合。28節のC大阪戦に敗れJ2降格が決まった大分にとっては、長い2カ月であった。ただ、来季を見据え4バックにシステムを変更してからは、希望を抱ける内容と結果を出している。今節はホーム最終戦を迎える。今季リーグ戦ではホーム未勝利なだけに、是が非でも勝利をつかみたい。「意地を見せたい」と高松大樹が話したように、選手はこの試合の意義を理解している。また、今週は宮沢正史をはじめ林丈統、永芳卓磨など7選手の契約満了のニュースが流れた。来季に向けてサッカー界は複雑な時期に入るが、今いるメンバーで戦うホームでの最後のリーグ戦。今季の集大成として是が非でもホーム初勝利を手にしたいところだ。

対戦相手となるリーグ6位の川崎Fは絶好調。前節は優勝争いの渦中にある浦和を1−3で撃破し、総得点を63に伸ばしリーグ1位タイとなった。最近はピッチにいる選手が相手の戦況を見て、システムを柔軟に変更している。
白いキャンパスに例えるなら、監督がこんな絵を書きたいと鉛筆で全体の下書きをし、全体のイメージを見た後、選手がそれぞれの完成イメージを膨らませ、持てる能力を発揮して鮮やかな絵を描いている。
とりわけ攻撃は鮮烈だ。総得点の76%を占めている前線の4人。大久保嘉人、レナト、中村憲剛、小林悠のカルテットは独創的でありながら、全体のバランスを保ちながら個を光らせている。特にトップスコアラーでここまで25点を叩き出している大久保は秀逸だ。「複数人で守っても止められない。それほどノっている」と田坂和昭監督が最も警戒する選手だ。田坂監督とは現役時代にC大阪で2年間一緒にプレーした仲で、「高校卒業して丸坊主だった野生児が日本を代表するストライカーになった。当時から人間離れしていた」と思い出話に笑みを浮かべたが、Jリーグでは数少ない個で勝負を決めることのできる選手であり、何色にも染まらない孤高のブラックである。
そして、そのブラックに唯一変化を与える存在がホワイトの中村である。川崎Fの起点は中村であり、彼がピッチの監督となって微妙な色合いをつけている。
今季の川崎はコントラストの効いた大作を完成しつつある。

一方の大分は、指揮官が試行錯誤しながら緻密に構図を描き、筆の使い方から色使いまで指導している。選手がなんとか構図からはみ出さないように色を付けている段階だ。ただ、「監督の言うことを忠実にやっているが、それ以上のアイデアがない」とは、あるベテラン選手の言葉だ。監督から指示が出ていたとしても、サッカー選手であれば自分で判断するべき場面はいくつもある。そこで判断できる余裕がない。大きなキャンパスが絵の具で埋まったことに感動するのではなく、見た目は奇麗でなくても喜びが沸き上がるような絵画を描く必要がある。

出来た作品のクオリティに雲泥の差があっても、見る人が見れば納得するはずだ。良いサッカーのイメージが人それぞれ違いはあるだろうが、今季1年かけて描いた作品を見せてほしい。

以上

2013.11.29 Reported by 柚野真也
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