風は冷たかったが、天候にも恵まれた愛媛のホーム開幕戦。新しくなったニンジニアスタジアムで2014シーズンのキックオフが告げられた。オフの期間に芝の張替えも行われたことで、ピッチコンディションも良好。強いて言えば長めの芝のためにパススピードが上がらず、特に前半は両チームとも感触を確かめながらのプレーとなった。加えて、両チームともしっかりと守備の組織を整えることで手堅い展開から試合はスタート。互いに3バックのため、守備の際には5人がラインをそろえてスペースを消した。
その中でも、愛媛は原川力を軸に攻撃を組み立て、パスをつないで主導権を握った。水戸の固い守備はなかなか崩れることはなかったが、それでも原川にボールが入れば愛媛の攻撃はスイッチが入る。前半13分、19分にはその原川から西田剛へスルーパス。ゴールには至らなかったが、今季初ゴールへの期待が膨らむ質の高いプレーでスタンドを沸かせた。そして、最大のチャンスは前半30分。愛媛は両サイドから水戸に揺さぶりをかけると、最後は関根永悟の折り返しから河原和寿を経由し、西田がフィニッシュ。GK本間幸司のファインセーブに阻まれたが、前半は愛媛のペースで試合が進んでいった。
しかし、結果的には後半に水戸が2点を奪って勝利をつかむが、その伏線は前半終了間際のプレーにも表れていた。水戸は左サイドで手数をかけず前にボールを進めると、愛媛の守備の間を斜めに走りこんだ馬場賢治がシュート。GK児玉剛の正面を突いたが、「相手の陣形のどこが空いているのか選手たちが探して少しずつ良くなった」と指摘した柱谷哲二監督の言葉通り、水戸は後半9分の先制点に結びつけた。その得点はカウンターから生まれ、船谷圭祐、馬場、三島康平と素早くつないだゴール。その4分後には、スローインからのクロスを愛媛は一度クリアしたものの、こぼれ球を田中雄大の思い切りのいいシュートをねじ込まれた。
愛媛に足りなかったスピード感と精度の高さを示した水戸は開幕2連勝。怪我人が多く苦しいチーム状況ながら、自信を深める結果を残した。逆に愛媛は勢いをつけられず今季初黒星。前半は西田が、後半には三原向平の素晴らしいシュートもあったが、いずれも本間に阻まれて今季初ゴールも奪えなかった。「そこを通すか通さないかで結果は変わる」と語った村上佑介の言葉は印象に残ったが、愛媛にとっては厳しい2014シーズンのスタートに。それでも、攻撃ではゴールに迫る場面を作り、選手たちは前節から一歩進んだ手応えもつかんだ。西田は「点が取れれば乗れるチームだと思う」と今季初ゴールを渇望するが、新加入で途中出場の堀米勇輝や表原玄太は積極的に仕掛けて攻撃に変化も加えた。まずは1点。次節は相性の悪いアウェイ、レベスタでの福岡戦だが、それを乗り越えシーズンを勝ち抜くためのきっかけをつかんで欲しい。
以上
2014.03.10 Reported by 近藤義博
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