現在3位・横浜FMの守備の実力者が、最下位・徳島を警戒している。「いつもどおりの試合ができれば問題ない」と前置きしつつも、真顔でこう話した。
「徳島の監督(小林伸二監督)は経験があるから、きっと立て直してくると思う。全力で戦わないと足元をすくわれる」(DF栗原勇蔵)
「2連敗中の徳島は危機感を持って戦ってくるし、難しい試合になるのでは」(GK榎本哲也)
小林監督と言えば、かつて大分、山形などを率いた経験があり、たとえ豊かな戦力が整わなくても守備力あるチームを作り上げる印象がある。また、2005年に森島寛晃と西澤明訓を擁したC大阪を指揮した際には快進撃を続け、最終節まで優勝を争った経験をもつ(最終順位は5位)。
今季開幕戦では鳥栖相手に0−5と大敗したが、2節ではC大阪に前半に2点を許すも後半のスコアは0−0。相手が引いたこともあるが、後半は落ち着いて守り、セットプレーからチャンスも呼び込んだ。よって、さらにこの1週間で立て直しを図っているかもしれない。
榎本は“難しい試合”の具体例として、昨年の7月6日、14節の大分戦をあげた。当時最下位の大分を迎えた横浜FMだったが、苦戦。強風の影響も受け先制点を許し、後半辛くも追いつきドローに。会場は、その大分戦と同じニッパツ三ツ沢球技場。心の隙があれば、昨年の二の舞にならないとは否定できない。
勝敗を決める一番大きな要素は「先制点」だろう。徳島は、前記の鳥栖戦もC大阪戦も前半に2点を失っている。C大阪戦は山口蛍に直接FKを決められ、もう1点はオウンゴールと不運な面もあったが、試合巧者の格上相手にリードを許せば、その後の展開がきつくなると身をもって知ったはず。まして、今回の相手は、リーグ戦2試合連続完封中の横浜FM。失点後に追いつくのは、困難を極めそう。だからこそ、ブロック守備で粘り強く守り、まずは前半0失点で折り返したい。そして、FWドウグラスのパワー、柏のレアンドロ ドミンゲスの実弟、クレイトン ドミンゲスのテクニックというブラジル産の武器を使いこなし、先取点をもぎ取りたい。
だが、横浜FMはできるだけ早い時間帯での先制点を望んでいるはず。なぜなら、試合後、中2日の18日にACLグループリーグ3節、メルボルン・ビクトリーとの敵地でのゲームが控えているからだ。よって先制後、追加点を奪い、早めに決着をつけて、主力をベンチに下げて少しでも休ませるという配慮があってもおかしくない。特に中村俊輔と中澤佑二の2本の大黒柱は、FUJI XEROX SUPER CUPからACLを含めた5試合でフル稼働中だけに、疲労の蓄積具合が心配される。そのためにも、12日のACL・広州恒大で温存された藤本淳吾、伊藤翔らが序盤から飛ばして先制点奪取を狙いにいくだろう。
中村、中澤だけでなく、チーム全体としても中2日の試合となるだけに、コンディション面では徳島のほうが上。そのアドバンテージをどう生かすかも指揮官、小林監督の腕の見せどころだ。横浜FMがそのまま実力を示すのか、はたまた徳島が予想を覆し、記念すべきJ1初勝利を飾るのか。いろいろな要素が絡み合い、駆け引きも楽しめる一戦になりそうだ。
以上
2014.03.14 Reported by 小林智明(インサイド)
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