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[ 2005 ゆく年くる年:名古屋グランパスエイト ] 大晦日の瑞穂陸上競技場
ネルシーニョ体制も3年目を迎え、いよいよタイトル取りも見えてきたと、周囲の期待いっぱいで始まった今シーズン。しかし、キャンプでDFの要・大森征之がケガで長期戦線離脱し、集大成を見せるはずだった3バックから4バックへとシステム変更。チームの得点王ウェズレイの不調など、滑り出しは決して順風満帆ではなかった。
しかし、J2福岡から移籍の大型DF増川隆洋が古賀正紘とともに務めたセンターバックが機能。さらに、高校を卒業したばかりとは思えないプレーで開幕からスタメンに名を連ねた本田圭佑をはじめ、初先発初得点で初陣を飾った杉本恵太ら、新人選手の活躍で波に乗っていく。そして、チームの歯車も合いはじめた4月、4連勝で波に乗るなど、順位も2位に浮上。
その後、増川、秋田豊らDF陣、ボランチの安英学、左サイドバックの中谷勇介らの相次ぐ負傷と、クライトン、マルケスの警告累積などによって、主力が揃わないゲームが続き、白星からも遠ざかってしまう。選手層の薄さを吐露した時期だ。それでも選手たちは踏ん張り、上位チームの取りこぼしに助けられたこともあって、6月の中断期前まで4位と上位をキープしていた。
ところが中断期、これまでチームの得点力を支えてきたウェズレイ、マルケスの2トップが、相次いで母国ブラジルのチームへ移籍。急遽補強が必要とされた名古屋は、G大阪から中山悟志、磐田から藤田俊哉、さらにブラジル代表のルイゾンを獲得し、失われた攻撃陣の戦力を補強した。しかし、なかなか成果が現われず、中断開けは3戦3分。その後は白星を挙げても連勝することができず、順位もズルズルと後退。そして第24節・大分戦の敗戦後にネルシーニョ監督が解任され、たった6試合でチームを去るというルイゾンの奇行を生むことになってしまう。度重なるゴタゴタに、選手たちは翻弄された。その精神的ダメージは予想以上で、29節では12位まで転落、入れ替え戦・残留争いに巻き込まれることになる。日に日に危機感が募っていくが、31節で首位のG大阪に快勝、32節で残留争いの渦中にいる東京Vに辛くも引き分け、最悪の事態からは脱出できた。「優勝を狙えるチーム」と言われながら、終わってみれば14位。これまで外国人籍選手頼みだった得点力と選手層の薄さ、精神面が改めて浮き彫りにされたシーズンとなった。
それでも、来シーズンへの展望は明るい。悪いところばかりがクローズアップされたが、何と言っても今シーズン、チームを支えたのは秋田、藤田らベテラン選手と、若手選手の活躍だろう。特に選手層の厚さ、チーム作りという面から見ると、補強でなく、若手が育っていくことほどいい材料はないはずだ。本田、杉本ら、序盤から主力として活躍したルーキーはもちろん、終盤に台頭してきた豊田陽平、鴨川奨、そしてなかなか出場機会に恵まれなかったものの、渡邊圭二、須藤右介、津田知宏らの成長も目を見張るものがある。ヨーロッパ路線に立ち返るため、外国籍選手も一掃し、オランダ人のセフ フェルホーセン氏を監督として迎え入れるなど、名古屋が本来目指していた原点へと返る道を選んだ。遠回りをしたが、2006年からが本当の意味での正念場。1年、2年では難しいかもしれないが、チームの地盤をしっかり固め、新たな歴史を刻むスタートとなる年にしてほしいと願う。(text by 茂木美佐子)2005年12月31日(土)
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