[ ゆく年くる年：今年の漢字　磐田 ]
今季の磐田は開幕から波乱に満ちていた。初戦でＪ１デビューの山形にチームワーストの６失点で敗れ、５節まで未勝利。だが、６節で新加入したイ　グノがいきなり２得点を挙げ、静岡ダービーに完勝。その後はしばらく良い波が続いた。しかし、イが一度クラブを離れてからは、試合ごとの調子の波が激しくなっていく。良い形で試合に入れた時は良いサッカーができるが、入り方に失敗すると大きくパフォーマンスが落ちてしまうというパターンが続いた。
だが、明るい材料もある。エースの前田遼一が７年ぶりの日本人得点王に輝き、将来性の高い若手もいる。中山雅史と鈴木秀人がクラブを去り、精神的な柱となる選手が少なくなった中で、いかに『波』を少なくして着実に成長していけるか。来季はフロントも含めたクラブの総合力に注目したい。

Text by 井上 慎也

2009年12月31日（木）