明治安田生命Ｊ２リーグは、24日に今季の最終節が行われる。すでに柏の優勝・昇格が決定した一方で、自動昇格、プレーオフ出場争いは決着がついていない。最後にいかなる結末が待ち受けるのか。最注目のクライマックスとなる。
自動昇格の可能性を残すのは2位の横浜FCと3位の大宮の2チーム。優位な状況に立つ横浜FCはホームで愛媛と対戦する。現在4連勝中で、この間わずかに1失点。攻守両面で安定した戦いを続けるなか、ホームで勝利を手にし、13年ぶりのＪ１昇格なるか。
横浜FCを2ポイント差で追いかける大宮は、アウェイで金沢と対戦。2位に浮上するためには勝利が大前提で、そのうえで横浜FCの結果に運命が委ねられることになる。ここ2試合はともにドローと勝ち切れておらず、金沢との前回対戦でも引き分けに終わっている。勝ち切るための一手をいかに示すのか。高木 琢也監督の采配が、大きなポイントとなるだろう。
4位の山形はホームに町田を迎える。2連敗と苦しみながらも、前節は2点のビハインドを跳ね返し、3-2と山口に逆転勝利。ハットトリックを達成し救世主となった山岸 祐也のパフォーマンスが、今節もカギを握りそうだ。対する町田は勝点1でも積み上げられれば残留が決定するが、敗れた場合には降格圏となる21位に転落する危険性がある。前節は柏に完敗を喫し、目の前で昇格を決められた。昨季は4位と躍進を遂げたチームは、Ｊ２の舞台に踏み留まることができるか。
5位の徳島はホームで山口と対戦。前節は東京Ｖに競り勝ち、好調を維持する。3年目を迎えたリカルド ロドリゲス監督のもとスタイルは成熟しており、2013年以来のプレーオフ出場を狙う。
6位の甲府はホームで琉球と対戦。3連勝と調子を上げており、得点力も高まりつつある。ピーター ウタカと金園 英学の両ストライカーが、プレーオフ出場のカギを握るだろう。前回対戦では5-2と大勝を収めており、その相性の良さも甲府の背中を後押しするはずだ。
7位の京都は柏の本拠地に乗り込む。すでに優勝を決めている相手から勝利を収めることは決して容易ではないものの、モチベーションの高さでは上回るだけに、勝機は十分あるだろう。ここ2試合はともに完封勝ちと守備に安定感が生まれているのも好材料。好調を維持する仙頭 啓矢の1発が期待される。
8位の水戸と9位の岡山は、プレーオフ出場をかけた直接対決となる。ともに勝利が求められるなかで、激しい戦いが展開されるだろう。水戸は前節、鹿児島に惜敗。決定力を欠いただけに、攻撃陣の奮起が求められる。一方の岡山も横浜FCに競り負け、3試合勝利なし。こちらも課題は得点力不足。両チームともにストライカーの出来が、勝敗を分けるポイントとなりそうだ。
残留争いに目を向けると、20位の鹿児島は福岡の本拠地に乗り込む。勝点1を確保できれば残留が決定する状況だが、勝利で1年目のＪ２を締めくくりたいところ。前節は水戸を撃破し勢い乗る。決勝点の韓 勇太が注目選手となる。
21位の栃木は勝利が絶対条件で、19位の町田、20位の鹿児島のいずれかが敗れれば、残留が決定する状況だ。十分に逆転の可能性が残されるなか、今節はアウェイで千葉と対戦する。ここ3試合負けがなく、前節は長崎に競り勝った。堅い守りをベースに、逆転残留を狙う。
新潟はホームで長崎と対戦。ともに中位に終わっただけに、来季につながるパフォーマンスを示せるか。得点ランク1位のレオナルドと2位の呉屋 大翔のストライカー対決も注目となる。
東京Ｖはホームに岐阜を迎える。4試合勝利がなく、状態はいいとは言えない。ボール支配で上回る試合は多いだけに、最後のクオリティの向上が求められるだろう。対する岐阜はすでにＪ３への降格が確定。厳しいシーズンとなったが、1年でのＪ２復帰を目指すためにも、今季最終戦で意地を見せたいところだ。
■各試合の見どころをチェック
山形vs町田
水戸vs岡山
千葉vs栃木
柏vs京都
東京Ｖvs岐阜
横浜FCvs愛媛
甲府vs琉球
新潟vs長崎
金沢vs大宮
徳島vs山口
福岡vs鹿児島
