2026年3月31日
2026年度 第3回Jリーグ理事会後会見発言録
2026年3月31日(火)16:00~
Web ミーティングシステムにて実施
登壇:理事・常務執行役員 青影 宜典
執行役員 樋口 順也
陪席:執行役員 窪田 慎二
司会:広報部長 江崎 康子
〔司会(江崎広報部長)より説明〕
本日開催いたしました2026年度 第3回理事会後の会見を開催いたします。
本日は先日3月24日に発表いたしました新たな体制で通常の理事会を開催いたしました。
《決議事項》
1.J3クラブにおける監督指導者ライセンス基準について
https://aboutj.jleague.jp/corporate/pressrelease/article/15912
〔司会(江崎広報部長)より説明〕
昨年8月に発表した内容の続報です。指導者人材において、世界的に若手指導者がトップレベルで指導者の経験を積んでいる状況を踏まえ、日本においてもより挑戦しやすい機会をつくることを目指して、2026/27シーズンより「J3クラブにおける監督指導者ライセンス基準緩和」の運用が始まります。J3クラブでの指揮にあたって必要になる監督指導者ライセンスをJFA ProライセンスからJFA Aジェネラルライセンス以上に条件を緩和することが決まっております。
本日開催した理事会では、本件に付随し、J3クラブがJ2リーグに昇格した場合等の特例措置について決議いたしました。具体的には、JFA Aジェネラルライセンスを保有し、J3クラブを指導した指導者がそのシーズンクラブをJ2リーグ昇格に導いた場合等に、次シーズンにJ2リーグで指導を行う場合に特例措置を設ける内容となります。
JFA Proライセンスを取得するためには、約1年間にわたるJFA指定の養成講習の受講をはじめ、いくつか取得要件が定められています。昇格に導いた優秀な指導者が次のJ2のステージで挑戦するにあたり、Proライセンスの取得を待つことによる機会損失を最小限とするために、J2に昇格した当該シーズンに限り、条件付きでAジェネラルライセンスのまま、J2クラブの監督を務めることが可能となります。
こちらのルールは、昇格した当該クラブの指導だけではなく、他のJ2クラブで指導する場合も同様の特例措置が適用されます。具体的な適用条件につきましては、リリースの後半に記載していますのでご確認ください。
【J2リーグ昇格の順位要件を満たした場合の特例措置】
①以下の条件をすべて満たした場合、翌シーズンに限り、AジェネラルライセンスのままJ2クラブの監督を務めることが可能です。
-J3リーグで年間2位以内またはJ2昇格プレーオフで優勝(いずれかに該当すること)
-J3リーグおよびJ2昇格プレーオフの試合数合計のうち、半分以上で監督を務めた
-当該J3クラブにおいて、シーズン終了まで監督として登録されていた
-翌シーズン中に、並行してJFA Proライセンスコーチ養成講習会を受講する
②上記①に基づき監督を務めることができるJ2クラブは、監督を務めた当該クラブに限らず、他のJ2クラブも含む。
〔樋口執行役員より補足説明〕
昨年8月にJ3クラブにおいては JFA Aジェネラルライセンスでも監督を務めることが可能であると決議していました。
その後の継続議論における主な論点は、当該クラブをJ2に昇格させた場合にも、引き続き監督を務めることが可能かどうか、という点でした。それを可能とする、というところから付随し、他のJ2クラブでも監督を務めることを可能とするかどうか、ピッチ上での順位要件(競技成績)としてはJ2昇格要件を満たしながらも、他の要因によって昇格できなかった場合、その監督が他のJ2クラブで指揮を執ることは可能とするか、といった様々な観点について、Jリーグフットボール委員会およびJFAも含めて議論を重ねてきました。
結論としては、可能な限り広くできるようなルールにいたしました。背景として、JFA Aジェネラルライセンスとはいえ、J3クラブを昇格等に導く成果をあげたということは、それだけでも十分に優秀な監督の資質があることの一つの大きな証左であると考えています。
こうした監督が、他クラブも含めて指導の機会を得ることは、当該年度にProライセンス養成講習を受講することを大前提としつつ、様々な優秀な監督が現れ、大きなチャンスにつながるのではないかという観点から、本決議に至りました。
〔質疑応答〕
Q:J3クラブにおける監督指導者ライセンスについては、レイラック滋賀FCの件を受けて検討し始めたという解釈で合っていますか。
A:樋口執行役員
特定のJクラブの事情を契機としたものではなく、指導者環境に対する施策として従来より検討がなされてきたものです。
Q:レイラック滋賀FCの角田誠前監督が、今年の明治安田J2・J3百年構想リーグで指揮をとれなかったという事例がありますが。
A:樋口執行役員
新制度は2026/27シーズンから適用するものとして決議し、周知してきております。現在(2026特別シーズン)までは、J3においてもProライセンスは従来通り必要です。
《報告事項》
1.フットボール委員会 委員選任について
https://aboutj.jleague.jp/corporate/pressrelease/article/15914
〔司会(江崎広報部長)より説明〕
Jリーグは、Jリーグ規約および専門委員会規程に基づき、フットボール委員会の委員を選任しました。フットボール委員会は2022年に創設し、今回の委員会は第3期となります。第1期および第2期のフットボール委員会では、Jリーグの諸制度の改革を中心に議論してきました。第3期となる今回は、よりピッチ上にフォーカスし「世界トップ水準のフットボール」の実現に向けた様々な施策を検討していく予定です。具体的な委員一覧につきましてはリリースをご確認ください。任期につきましては、2027年6月30日までとなっています。
2.2026特別シーズンを担当するマッチクオリティアセッサーが決定
〔樋口執行役員から補足説明〕
1.フットボール委員会 委員選任について
フットボール委員会は野々村チェアマンの着任後に設置した委員会です。新しいフットボール委員については既に対外公開していますが、改めてメディアの皆様にご報告させていただきます。第1期ではシーズン移行やJリーグYBCルヴァンカップの大会構造の変革など、様々な大会構造の改革に取り組みました。さらに第2期では、25年ほど大きな変更のなかった選手契約制度の改革や、審判領域、育成制度、J3監督ライセンスなど、様々な制度に関する改革を進めてまいりました。大会構造、シーズン、制度が変わる中で、いよいよピッチ上のクオリティについて、どのように世界トップレベルを目指していくかというところに、よりフォーカスしていくのが今回の第3期目だと考えています。
委員会のメンバーについては、日本サッカー協会の皆様や、内田篤人特任理事にも引き続き入っていただき、クラブからは藤田俊哉氏(ジュビロ磐田)、細貝萌氏(ザスパ群馬)など日本代表としてもトップレベルの活躍をされた方々に新たに入っていただきました。第3期は現在のJリーグのピッチ上のクオリティがどうなのか、それをどのように高めていけばよいかということによりフォーカスしていくことになると考えています。
2.マッチクオリティアセッサーについて
こちらもまさに第2期のフットボール委員会でも様々な議論がありながら、テスト導入をしているという背景があります。1月理事会後会見で審判改革をテーマとした話題の中で簡単にご紹介していますが、その際には、アセッサーを務めていただく方のお名前までは発表できていませんでしたので、今回改めて発表させていただきました。
現時点で明治安田J1百年構想リーグに20試合前後にMQAを派遣し、その試合の品質全体や審判のジャッジがどうだったか、適切なアドバンテージは取れていたか、アクチュアルプレーイングタイムを伸ばすための取り組みはしっかりできていたかなど、様々な観点で試合を見ていただいて、レポートを作っていただいています。そのレポートをリーグに提出いただき、現地では試合終了後すぐに審判の皆様とコミュニケーションをとっていただいています。一つひとつの判定の正誤は振り返って映像で見ればわかる事ですが、実際に選手目線で、あの時の審判の振る舞いがどうだったか、笛の強弱、間の取り方、選手への声のかけ方など、選手であった目線で意見交換をしていただいています。
導入後、審判の皆様にもこの取り組みに対するアンケートを取らせていただいていて、非常に参考になったというご意見を多くいただいています。普段競技規則で学んでいるものからは得られない、選手としての感覚、テキストで書かれていない部分でこういった情報があるのとないのとでは違うということを、非常に大きく受け止めていただいています。今後Jリーグのピッチ上のクオリティを高めていくうえで、レフェリングは非常に大きな要素になり、本制度の導入を通じより高めていけると受け止めています。マッチクオリティアセッサーの一部の方々には、プロフェッショナルレフェリーのトレーニングにも一緒に入っていただいてディスカッションしたり、明治安田J百年構想リーグのベストイレブンなどの表彰選考などにも加わっていただく予定です。より選手目線に立ったベストイレブンの選定なども行っていく予定です。
3.ACL2025/26サポートプロジェクトについて
〔樋口執行役員より説明〕
「アジアで勝ち、世界で戦うJリーグ」を中長期で目指す中、ACL出場クラブにはJリーグ60クラブを代表して戦っていただいています。そこに対して、毎年JFA・Jリーグと連携し共同で様々なサポートを実施しています。今回は改めてサポート内容の全体像と、より支援を高めるべく一部変更した内容を本日理事会で決議をしていますのでご紹介いたします。
①渡航費の支援【Jリーグ】
ACLE Finals チャーター機(往路)/5,000万円(復路)
ACLE その他の試合 渡航費の40%
ACL2 決勝 5,000万円(往復)
ACL2 その他の試合 渡航費の20~40%
まず渡航費の支援です。金額的に一番大きなものとなります。ACLエリート ファイナルズが2、3週間後に迫っていますが、そこに進出する2クラブに対してチャーター機の支援を行います。これは昨年も横浜F・マリノスと川崎フロンターレの2クラブに対して行っており、1機に搭乗していただきました。ただ、2クラブが乗るには手狭であったり、広島も含めた3クラブが行くことを想定したときに、1機では賄えないこともあったことから、今回チャーター機を2機手配し、結果的に町田、神戸それぞれが1クラブ1機でチャーター機を活用していただきます。
復路に関しては、勝ち上がり状況に応じて、どのタイミングで帰国するかが見えないこともあり、基本的にはクラブに手配することをお願いしています。ご存知の通り、中東の昨今の情勢も受け、なかなか帰りの手配がしづらい状況や、手配をするにあたり費用が非常に高騰していることもあります。安心、安全に選手、スタッフの皆様に戻っていただくことも重要ですし、戻っていただいたすぐ後にはJリーグの試合が迫っていることもありますので、万全の体調で戻っていただくことも考慮し、これまでは復路の渡航費の20%を支援していましたが、今回、一律1クラブ5,000万円の支援をすることを決定しました。
従来の20%ですと、定期便で帰ってくるかチャーター機を借りるかにより、金額に幅が出てきますが、想定で1,000万円、2,000万円程度となる支援額を、大きく5,000万円に増額し、この情勢の中でも安心、安全に帰ってくるための手はずを整えていただきたいという趣旨で、本日の理事会で決議いたしました。ACLエリートのその他の試合についてはアウェイの渡航費の40%を支援としています。
ACL2についても決勝以外は渡航費の20~40%の支援をしている現状でした。ガンバ大阪は、まだこれから準決勝で、決勝に出られるかどうかは分かりませんが、決勝に進出した場合、東アジアと西アジアで1年ごとに交互開催のため、今年は西アジアで1試合制の開催になります。決勝の会場がどこになるかは4月22日に決定し、決勝が5月16日に開催されますので、決勝の約1ヶ月前にならないと、どこで開催されるか分からない状況です。こちらの決勝への渡航費の支援ももともとは20%の支援だったのですが、往路はチャーターがないこともあり、往復で合計5,000万円の支援をすることを本日の理事会で話をしています。予算上の措置の関係から来月、4月16日の社員総会での決議が必要となりますが、本日の理事会において方針は決定している状況です。
②勝利給【JFA】
各ステージ進出ごとにクラブに支給
③ACLサポート分配金【Jリーグ】
1,250万円/1クラブ
そのほか、各ステージに進出するごとにJFAからの勝利給があります。また、ACLサポート配分金があり、こちらはJリーグから5,000万円という予算を出場クラブの状況に応じて按分して配分しています。Jリーグとしては、前年の競技成績が高いクラブに対しては理念強化配分金を、億単位の金額で提供しています。そういった背景もあり、ACLに特化した配分金は5,000万円を4クラブで割るものになりますが、トータルとしては億単位のサポートをさせていただいている認識です。
④ホーム試合のプロモーション支援【Jリーグ】
ACLE:最大1,500万円/1クラブ、ACL2:最大1,800万円/1クラブ
そのほか、ACLを勝っていくためにはホームで多くのお客様にご来場いただくということも非常に大事な観点と考え、ACLエリートと、ACL2でホームの開催回数が違うので、最大金額が違いますが、ホーム試合1試合に300万円程度、プロモーションに活用できるお金を各クラブに支援しています。
⑤その他のサポート【JFA・Jリーグ】
人的サポート、各種プロモーションの支援、分析のサポート(各種スタッツ提供、選手・審判データ、映像編集等)
そのほかにも人的サポートとして、ACLのホーム開催時に1クラブ一人ずつ必要なLGC(ローカルジェネラルコーディネーター)およびメディア対応を担当するLMO(ローカルメディアオフィサー)をJリーグ、JFAから4名ずつ派遣しています。そのほかAFCとの様々な交渉をJFA、Jリーグで行ったり、写真や映像提供も含めた様々なプロモーションの支援、さらに分析のサポートも昨年から強化し、今シーズンは選手や審判のデータも提供するという新たな取り組みも含め、クラブを支援させていただいています。
〔質疑応答〕
Q:来月の社員総会での決議になるのは、全体なのか、一部だとどの部分なのか、その点を確認させてください。
A:樋口執行役員
ACL2の決勝に進出した場合の5,000万円の支援のみが社員総会での決議事項となりました。Jリーグの予算上の決済権限に基づくものです。ACLエリートが4月に開催予定のため、先に決議する必要があった関係でこのような形になっています。
















