神戸5人目のキッカー菅原のボールは、東京GK土肥の指先をかすめるようにゴールマウスに吸い込まれていった…。
FC東京はこれで今シーズンの公式戦を全て終了することになった。それはつまりこの試合が11年間「キング・オブ・トーキョー」として君臨したアマラオにとって、東京のユニフォームを着て戦う最後のゲームになったということである。
試合後アマラオは、バックスタンドのサポーターへチームメイトとともに挨拶に行く。終わらないアマラオコール。それを背に一度はロッカールームに引き上げたアマラオだったが、再びピッチに現れ、サポーターに挨拶に行った。万感の思いを込め、サポーターのアマラオコールが丸亀の空に響く。
いつものようにアマラオは胸を手で叩いてコールに応え、深々と礼をした。そして最後にサポーターに向かってアマラオは言った。その言葉はスタンドまで聞こえただろうか?
彼はこう言ったのだった。
「愛してる」と。
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■FC東京:原監督、試合後の記者会見
(アマラオについて)
長い間、本当に僕なんかよりずっと長い間、FC東京を支えてくれた。FC東京の伝統はアマラオのおかげ、彼のプレーを見てファンになった人も多いだろう。今日もFWでありながらディフェンスに戻ったり、PKを外した阿部に駆け寄って励ましてくれたり、東京を引っぱってくれた。
彼はFC東京を離れるが、良い人生を送ってほしいと思う。アマラオがいなくなっても気持ちや精神はチームに残っていく。アマラオの魂は残るし、引きついでいく。そしてさらに東京を強くしていきたい。
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■アマラオ選手:試合後のコメント
試合に負けたのは悲しいし、残念。そして今日はもう1つ寂しいことがある。それは「第2の家族」との別れ。チームを離れるのはとても悲しい。でも新天地で「新しい家族」とがんばりたい。FC東京は来年、今年以上の成績を残してタイトルを取ってくれるだろう。
来季のオファーは正式ではないが、それに近いものがいくつか届いている。だが、まだ確実ではないのでここでは言えないけれど。東京ガスの頃に来日して11年間、サポーターと一緒に戦って私も成長していった。本当にサポーターのおかげ。どうやってお礼をしたらいいかもわからないくらい。そしてみんなのことは忘れない。
2003.12.20 Reported by 小野寺俊明 in 丸亀















