「今、発表した20人でＵＡＥラウンドを戦う。強固なグループができあがり、自信を持って予選に臨めると思う。年初からのキャンプを通じてのいい勢いを予選のスタートにつなげたい。３大会連続の五輪出場という重みのあることを達成できるように、準備を大事にしていきたい。

『１月の最初のキャンプに集まったメンバーと代表組を含めて１つのグループだ』という話は、みんなにしていた。その中から調子のいい者、必要な選手を選んだ。日本ラウンドでは多少メンバーが入れ変わるだろう。選手を変えつつ戦っていきたい。外れた選手に関しては、日本ラウンドに向けて再度、体づくりをしてもらい、さらに大きなグループにしていきたい。厳しい３試合になるが、グループとして戦う気持ちを新たにして、結果を出したい」


……大久保が外れた理由は？　石川と茂庭はオーストラリアでの熱さ対策をしていないが、大丈夫か？

「代表組の石川、茂庭も含め、チーム内のバランスとコンディションを見ながら決めた。ポジション的に競争が激しいところもある。チームとして結果を出せるグループを作ったつもり。熱さ対策については、多少の不安材料もあるが、彼らはチームにプラスアルファの力を出してくれると思う。石川は今、気温25度の石垣島でトレーニングをしているから、多少はいいだろう。とにかく勝つために必要なメンバーを選んだ」


……平山に期待することは？

「彼を選んだのは選手権で活躍したからではない。ワールドユースで素晴らしい実績を残しているし、戦力になると判断した。ここまで必要なトレーニングをしてきて、彼自身がこの立場を勝ち取った。１月の合宿から大きく成長しているし、この勢いを予選にぶつけてほしい」


……ワールドユース組が多いのは、ＵＡＥでの経験を重視したからか？

「重視したわけではないが、環境に慣れていて、計算できるというのはある。ＵＡＥ経験を加味しながら選考はした」


……対戦国分析はもう終わったのか、それぞれの特徴は？

（田嶋幸三技術委員長が答える）「具体的な内容は控えるが、協会としてできる全てのことをやって山本監督に伝えた。特に３戦目のＵＡＥは開催国ということもあり、監督も変わった。若い選手も増えてきた。その前に初戦のバーレーン戦が一番大事。直前まで情報を集め、チームスタッフに伝えていきたい。対戦する順番はよくわからないが、とにかく初戦で勝っていければいい。３チームのどこが強い、弱いというつもりはない」


……大久保を外したのは、他の４人がよかったせいか、それとも彼自身のコンデションの問題か？

「その２つだけでもないし、さまざまな角度から選んだ。ここに残した選手たちも全員成長している。大久保は元旦まで天皇杯を戦い、その後は代表に合流していた。しかも今年１年のスケジュールもタイトだ。現時点でのコンディションが100かといえば、そうではない。それは本人も感じている。3月14日から日本ラウンドが始まるので、その時点で100％の状態で戻ってきてくれればいい。その先に向けて１年間戦えるコンディションを作ってほしい。彼が戻ってくれるようにパワーアップしてもらいらい」


……日本ラウンドでの復帰は考えられるか？

「当然、考えられる。ＵＡＥラウンドの間にセレッソで積み上げてもらいたい。彼の爆発力をうまくチームに活かしてほしい」


……ＧＫ２人だと負傷の危険があるが？

「そのリスクはもっとも。そうなった時の準備は考えている。ケガの問題で選手を変更できるかどうかは、マネージャーズミーティングで決める。特別なポジションなだけに、ケガの場合だけは変えてほしいとＡＦＣにお願いしている。今の時点では返答待ちだ」


……左サイドの根本を外した理由は？

「森崎浩司にある程度メドが立った。今回は20人で回していかないといけないので。右も左もそこそこできる成岡の起用も考えたい。先日のアジアチャンピオンズリーグでも左サイドで出場していたし、磐田でもやる回数が多くなるだろう。ロシア戦では試せなかったが、キャンプからそういう考えは持っていた」


……阿部の状態は？

「練習に合流し、メニューをこなせる状態には戻ってきた。が、ゲーム勘という意味ではブランクがあるし、100％ではない。彼にとって日本ラウンドは大きなチャンスになるだろう。コンディションを戻せば、非常に楽しみな選手である」


・オリンピック・アジア最終予選／UAEラウンドメンバー