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【J1-1st:第12節 広島 vs 鹿島 レポート】少ないチャンスを活かした試合巧者鹿島が優勝に望みをつなぐ勝利(04.06.13)

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6月13日(日)J1 1stステージ第12節 広島 0 - 2 鹿島(15:05KICKOFF/広島ビ) 入場者数23,149人
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 「サンパイオの引退はつくづく残念。この暑い気候の中で誰よりも動き、誰よりもボールに触っていた。彼はまだやれる、と私は思う」。

 1982年のワールドカップで「黄金の4人」として勇名を世界にとどろかせたトニーニョ・セレーゾ監督(鹿島)は、そう言って広島の名ボランチを評した。その言葉を聞いた1998年ワールドカップ・ファイナリストは「ト二ーニョ・セレーゾのプレイに、私はずっとあこがれていた。偉大な彼にそう言ってもらえて、本当にうれしい」と、瞳を輝かせた。

 このブラジルの英雄2人は、この試合を同じ言葉で評した。「集中力」。ポイントは、ここにあった。

 このゲームを分けたのは、52分に広島が鹿島に与えたPKである。ここまで中盤の激しい主導権争いから、ほとんどチャンスがどちらにも生まれていなかったこの試合。もし、0-0のままで続いていれば、焦りが出たのは「勝たないと優勝がなくなる」鹿島の方だったであろう。そういう意味で、後半の早い時間帯にPKで先制できたことは、鹿島を精神的に楽にした。

 では、どうしてPKが生まれてしまったのか。

 このPKは、名良橋の縦パスに飛び込んできた野沢に対するリカルドの飛び込みが、ファウルととられてしまったもの。判定の是非はともかくとして、ああいうプレイをペナルティエリア内で選択してしまっては、PKをとられても仕方がない。いつものリカルドであれば、あの状況で足下に飛び込むようなプレイは選択しないだろうし、いつもの広島の守備であれば、名良橋に簡単にパスを出させるような形はつくらせなかっただろう。攻撃的にいこう、と思いながら、鹿島の集中した守りの前になかなかチャンスをつくれない焦りがチーム全体に伝染し、結果として「フッ」と集中を切らせてしまった。このシーン、確かに選手たちは棒立ちだった。「ウチは90分間、同じペースで試合ができない」とサンパイオが指摘するのは、こういう部分だ。
 
 一方の鹿島にしても、常に集中しきっていたわけではない。ミスもあった。プレゼントパスもあった。しかし、その集中切れがチーム全体に伝播することなく、ミスを必ず誰かがカバーした。結果として、チーム全体の集中力が切れてしまうことは、90分間なかったのである。苛立ちがチーム全体に伝染したり、全員が棒立ちになることは、この日の鹿島ではありえなかった。そこが広島との違いであり、二人の元セレソンが指摘したことなのである。
 
 Jトップクラスの守備の硬さを誇る両チームの対決らしく、この試合は決定的なチャンスがほとんどなかった。特に鹿島は、広島のストロングポイントをつぶしにかかり、相手の良さを消していくことからゲームをスタートする、典型的なアウェイゲームの創り方を仕掛けたのである。勝ち点3を狙ってしゃにむに前に出てくることを予想していた広島の選手たちは、鹿島の意外な守備的な戦い方に戸惑っていた。そのことが、2万人を超えるサポーターの期待に応えようとする広島の焦りを誘って得点を奪い、勝利を勝ちとった。勝者のメンタリティに支えられた鹿島のしたたかなゲーム運びに、広島の若者たちはヒザを屈してしまったのだ。
 
 この経験を、広島はどう活かすのか。Jの歴史にその名を刻み込んだ偉大なボランチ=セザール・サンパイオは、こう語った。
 
 「下を向く必要はない。修正して、練習して、前を向いて戦えばいい。我々は、しっかりとした戦いができている」。
 
以上

2004.06.13 Reported by 中野和也
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