7月13日(火) KIRIN WORLD CHALLENGE キリンカップサッカー2004 -Go for 2006-
日本代表 1-0 セルビア・モンテネグロ代表(20:00キックオフ/横浜国)
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後半開始3分、蒼き戦士たちが進歩の過程を見せる。起点となったのは福西。加地からのボールを縦に入れる。それと同時にひとりの選手が前線へダッシュ。くさびとなる鈴木がポストと見せかけ後ろへ流すと、その走り込んでいた選手がDFラインを突破し、GKとの1対1を制してネットを揺らした。ボランチ・遠藤の得点だった。
「ボランチが飛び出すのは(これまで)あんまりなかった」。その指摘どおり、新布陣の日本には3列目の攻撃参加が乏しかった。スロバキア戦、遠藤・福西の両ボランチはバランスを取ることに関しては比較的スムーズだったが、前線へ飛び出すプレーはなかった。それがたった1試合後には、「追い越すプレーは相手に混乱を起こさせる。ハーフタイムにも指示をしたんだ」とのジーコ監督の意図を汲み取り、それを絶妙の連携とタイミングで実行した。この得点シーンだけではない。遠藤は立ち上がりから前線のスペースへ飛び出しては、パスの中継点として機能していた。初戦は0だったシュート数もこの試合はチーム最多の4本。遠藤のプレーはジーコジャパンの成熟度を示す、はかりそのものだった。
日本は13日、「KIRIN WORLD CHALLENGE キリンカップサッカー2004-Go for 2006-」でセルビア・モンテネグロと対戦し、1-0で勝利。この結果、2戦全勝の日本が通算7度目となるキリンカップ優勝を遂げ、ジーコ監督にとっては初のタイトルとなった。
9日のスロバキア戦で左太ももを痛めて離脱した坪井の代わりには田中が入り、そのほかは前回の試合と同じ布陣で臨んだ日本。スロバキア戦とは異なり、サイドのスペースを使えたことで、ワイドな攻撃を見せた。前半4分、左サイドを突破した三都主がゴール前へクロス。これを鈴木が頭で折り返し、最後は玉田がヘッドで合わせた。さらに、その2分後にも中村、遠藤、玉田とつないだボールに鈴木が飛び込んだものの、わずかに届かなかった。どちらもゴールにはつながらなかったが、連携のよさが光り、新布陣の適応力の早さをうかがわせた。
この試合では、優秀なキッカーが揃う日本にとってセットプレーが大きな武器となることも確認できた。30分、中村のFKに中澤がドンピシャのヘッド。38分にも中村のFKから玉田がシュート。93分には三都主が直接FKでポストを叩く。この決定的なシーン以外でもサインプレー、ショートコーナーなど多彩なアイデアでゴールの可能性を感じさせていた。
一方、セルビア・モンテネグロは速いパスワークで技術の高さを示していたが、中1日での試合だったためか、選手の動き出しが少なく、足元でボールをまわすシーンが多かった。それでも個々人の高い能力で日本の守備を何度か突破したあたりはさすが。逆に日本側から見れば、1対1での守備をもう少し気を付けなければいけないということになるが、基本的には最後のところでしっかりと止めることはできていた。あとは、中盤の選手を捕まえておくことが大事で、この日はボランチのマリッチにいいところで顔を出され、危険なミドルを何本か打たれた。アジアカップまでには修正しておきたい。
試合後、選手たちは収穫を口にし、顔には自信の色が表れていた。「(遠藤とは)状況に応じた判断ができている」(福西)、「バランスは、ほぼ100%」(遠藤)。両ボランチはコンビネーションに手応えをつかみ、最終ラインの3人は守備の出来に胸を張った。司令塔の中村も修正点を挙げながら、「みんなのイメージが合ってきているのは感じている」と充実感を隠さない。アジアカップを前に、日本がひとつにまとまった。
2004.7.13 Reported by スポマガ WORLD SOCCER
以上
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