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【アテネ五輪U-23代表 現地レポート】小野の加入でチーム力がアップ。練習試合を7-0で快勝!(04.08.07)

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ドイツニュルンベルクで行われているU-23代表直前合宿は、現地時間6日15時から練習試合が行われ、U-23日本代表がフォルトゥナ・デュッセルドルフ・ユース(ドイツ地域リーグ)に7-0と快勝した。小野選手がチームに合流してから初の実践。どんなチームに生まれ変わるか楽しみな一戦だった。

前半スタメンは、GK曽ヶ端、DF右から茂庭・闘莉王・那須、ボランチは阿部・今野が組み、両サイドは右に駒野、左に森崎、トップ下に小野、FWは大久保・平山の2トップだ。相手がドイツの3部リーグでU-18ということもあるが、ボールが面白いようにDFの裏に出る。攻撃の起点は小野選手、ボールをキープした状態で相手をひきつけ、FWが飛び出しやすいようにスペースを作り出す。そしてそのスペースに絶妙のタイミングでパスを供給するのだ。「走ればほとんどボールが来ました」と大久保選手も水を得た魚のように生き生きと動き回る。国内の試合ではなかなかゴールを割ることが出来なかった大久保選手。山本監督は「大久保再生計画」を考えていたらしいが「小野が入って再生が自動的にされた」と嬉しい誤算に思わず顔もほころんだ。

日本の先制点は前半11分。ペナルティエリア内でファウルを受け、PKとなった。決めたのは小野選手。「闘莉王が来ようとしていたが、“俺が蹴っていいのか?”と聞いたら“いいよ”といったので、蹴らせてもらった」と闘莉王選手も彼には一目置いているようだ。

その後、前半16分、今度は大久保選手がDFの裏を飛び出すと、ピンポイントに小野選手から縦にパスが入る。そのボールを大久保選手が落ち着いて決め、2点目。そして前半44分にはゴール前の混戦からのこぼれ玉を平山選手が押し込んで3点目をたたき出し、前半を折り返した。

「中盤の選手、FWとのコミュニケーションをとりながらやっていた。僕のカバーを後ろでやってくれていたし、前でしっかりボールをキープしてくれていたので非常にやりやすかった」と小野選手が振り返るように個々のポジションの役割がきっちりと果たされていた前半であった。

そして後半メンバーが入れ替わる。GK曽ヶ端、DF右から茂庭・闘莉王・菊地、ボランチに今野・小野が並び、サイドは右に徳永・左に駒野、トップ下に松井で、FWは高松・田中の2トップだ。また、後半途中から小野選手をボランチに置き、違ったシミュレーションも行った。「前の選手も何人か代わっていたので、また違った形になったが、誰が出ても同じことを出来る。チーム力が変わらない、そういうところが強みじゃないかと思う」と小野選手。メンバーが代わっても問題なくチームに溶け込んでいた。

そして後半54分に高松選手が、後半60分・64分と立て続けに田中選手が、そして最後は途中小野選手と交代した石川選手が得点を決め、終わってみれば7-0の圧勝で終えた。

「攻撃に関しては大きな変化がここであったと思うし、チームとしても攻撃のバリエーションが増えたことで大きくなれたと思う。そういう自信を持てる試合になったんじゃないか」と山本監督も満足の表情。相手のプレッシャーが少なかったことで、思うように試合を運ぶことができたが、本番は厳しい状況が予想される。しかし「これからそういう状況になれば周りも意識して動くし、まずは小野の考えていることを、ある程度自由に発揮させてやらないと、周りが感じとれないわけで、そういう意味での今日はステップだった」とあくまでも小野選手とチームの連携を重視してのシミュレーションだったと付け加えた。

試合を終えて、U-23の選手から「確実にチーム力がアップした」とその能力の高さを絶賛された小野選手だが、本人は「パスを出せるタイミングが何度かあったので、そのテンポを崩さず出せるところをしっかり出しておくということをこれからしっかりやっていきたい」とさらなる攻撃力アップに向けて余念がない。

本番まで1週間をきった。残り少ない時間でさらなるチーム力アップを期待したい。

2004.08.07 Reported by 柴田愛子
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