8月11日(水) 2004 J2リーグ戦 第27節
京都 3 - 1 鳥栖 (19:04/西京極/6,353人)
得点者:'5 崔龍洙(京都)、'42 美尾敦(京都)、'75 竹村栄哉(鳥栖)、'89 中山博貴(京都)
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今季3度目の対戦。毎年のJ2リーグでも言えることだが、1シーズンに3度目の対戦ともなれば、ある程度お互いのサッカーを研究していることもあり、順位に関係なく、いかに相手に“らしく”サッカーをさせないか。あるいは、いかに相手の読みをかいくぐってサッカーをできるかに照準が絞られることになる。下位のチームに徹底的に守られた結果、上位のチームがまさかの取りこぼしをしたりするのも、そういった理由によるものだろう。だが、相手の出方を見過ぎて臆病になり過ぎるのも、逆に苦戦を強いられることになるのもサッカーだと考えれば、両チームとも、とにかく先制点を奪うことで、気持ち的に優位に試合を進めたい、というのがまずもってのテーマとも言える。
そういった意味で、開始早々5分の京都のゴールは、この日の試合を決定づけるものになったといってもいい。右サイド、DF鈴木のセンタリングにあわせ、FW崔が絵に書いたような、きれいなヘディングシュート。思えば、前節の山形戦でも、1点のビハインドを追い掛ける展開の中、鈴木のアシストで崔が同点ゴールを叩きこんだが、それと全く同じコンビが、先制点に絡んでチームを加速させる。以後も、前半は京都ペース。中盤を圧倒的に支配しながら、左右両サイドを広く使って攻撃を展開。FW崔を中心に多くのゴールシーンを作り出す中、43分には、FW黒部、MF中払とつないだボールを、最後はMF美尾がゴールへと運び、追加点を挙げる。一方の鳥栖は、DF、MF、FWが今一つ噛み合わず。効果的に前線へとボールを運べないまま、また、2点差を覆すだけの勢いも、選手個々の覇気も感じられないまま、防戦一方の展開で前半を終える。
2-0と京都リードで迎えた後半も、先に主導権を握ったのは京都。「集中して先に1点を取りに行こう」という柱谷監督の指示通り、開始から約5分間に、コーナーキックからのセットプレーでMF金がヘディングシュートを放ったり、左サイドMF美尾のセンタリングにあわせたFW崔がヘディングシュートを狙ったり。前への姿勢を高め、見せ場を作り出すが、得点には至らず。それは、MF熱田をMF渡邊に、MF中払をMF中山に変えても同じく。いや、結果的には中盤での不用意なパスミスなどが出始めたことで、逆に徐々にバランスを崩しはじめることに。集中力の欠如を伺える時間帯が続く。そんな中、鳥栖にゴールが生まれたのは75分。MF伊藤のパスに反応したFW竹村が泥臭くゴールをあげて1点差に詰め寄ると、以後も、ラインを高く保ちながら前がかりな戦いに。43分には相手のファウルを誘って、ペナルティライン際中央という、絶好の位置からFKを得るが、MF本橋の放った左足のシュートはゴール右へ。これで力尽きたか、3分と表示されたロスタイムでは、追い付くどころか、途中出場の京都FW中山に追加点を許し、3-1で試合終了。
連敗を止めることができなかった鳥栖に対し、京都は、試合後の柱谷監督の言葉を借りれば「前節で今季初の逆転勝ち。今日はこれまでなら引き分けに持ち込まれたであろう試合展開の中、逆に追加点を奪うことができた。共に、チームを勢いづける勝ち点3」を手に入れ、上昇ムードを漂わせてスタジアムをあとにした。
以上
2004.08.11 Reported by 高村美砂
J’s GOALニュース
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