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プレート入った右足で決勝点=あこがれはマラドーナ−荒川選手〔五輪・サッカー〕(04.08.12)

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 プレートが埋め込まれた右足で放ったシュートがネットを揺らした−。サッカー女子1次リーグの日本―スウェーデン戦で、決勝ゴールを決めた荒川恵理子選手(24)。選手生命も危ぶまれた右足骨折を乗り越え、自宅近くのスーパーで週3、4回のレジ打ちのアルバイトを続ける日本のFWが、五輪の舞台で執念を見せた。

 東京都練馬区のラーメン店で育った。小学一年で地元のスポーツ少年団でサッカーを始め、店の前や商店街でもボールをけった。小学6年の時、サッカー教室でアルゼンチンのディエゴ・マラドーナ選手に会い、誕生日が一緒の世界的スーパースターにあこがれ続けた。

 Lリーグの日テレ・ベレーザに入団したが、2001年に左肩を骨折。翌02年には右すねを骨折した。「最悪の場合、足を切断しなければならない」。医師からそう言われたが、小さなプレートを埋め込み、一年に及ぶリハビリの後、日本代表に復帰した。

 マラドーナ選手をほうふつとさせるようなパーマ頭で五輪に臨んだ。「負ける気がしなかった」。前半24分。相手ゴール前で「自分の所に(ボールが)落ちてきた」。懸命に右足でシュート。ゴールが決まった瞬間、「ウォー」という感じがこみ上げてきた。試合が終わると、チームメートたちからパーマの頭をなでられ、祝福された。

 チームの宴会部長で、目立ちたがり屋。率先してステージに立って歌い、選手たちを盛り上げる。女子サッカーにとって最高の舞台ともいわれる五輪のピッチで大きな仕事をやってのけたが、「まだ笑えません」と次の試合でのゴールを誓った。(了)

[時事通信社]
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