8月14日（土）J2 第28節 甲府 vs 京都（18:30KICK OFF/小瀬）
-リアルタイム速報はこちら-
-スターティングメンバーも試合開始2時間前に、各試合のスコアボード「試合詳細」に掲載されます-
----------
川崎Fが首位を独走するJ2だが、リーグ戦の興味は全く失われていない。それは、6チームによる2位、3位争いが第3クールに入っても熱く激しく続いているからだ。前節（8月11日）、横浜FC戦の勝利で三度2位に浮上した甲府から4位の大宮までは勝ち点43で並んでいる。そして、甲府から7位の仙台まで勝ち点差は僅か4。2試合で2位と7位がひっくり返る僅差の戦いが続いている。三度2位に浮上した甲府は、現在5位の京都相手に勝利をあげ、今度こそこの位置を保ちたい。

8月14日の対戦相手である京都は、第1、第2クールで連勝している相手であるが柱谷幸一監督が6月14日に就任以来フィジカル面を強化しており、6月26日（第2クール）に対戦した当時とは別のチームになっているといってもいいだろう。アテネ五輪で松井大輔が不在であるがJ2最強といわれるタレント性が損なわれることはない。また、新加入のキム・ドギュンは1本のパスで決定的な局面を作り出すことができる選手。そして、不動のフォワード、チェ・ヨンスと黒部光昭のコンビはキムの加入で更に怖い存在になっている。京都は26節の山形戦で初の逆転勝利を納め、27節の鳥栖戦は追い付かれそうになりながらも駄目押し点を入れて勝利している。柱谷監督も26節と27節の勝ち方には手応えを感じており、京都は確実に上昇気流に入りつつある。内容はともかく、結果を求めるという意味ではしぶとさがついてきた。

対する甲府は、14ゴールで得点ランク3位のバロンが７月28日に鹿島に移籍し、得点力の低下が危惧される。だが、8月4日に2人の長身ブラジル人が加入した。ディフェンダーのレ（25歳）、フォワードのカレカ（21歳）の能力は未知数だが、甲府のJ1昇格の核になることが期待される選手。14日の京都戦で日本デビューを果たす可能性があり、そうなれば彼らの能力とパフォーマンスが注目される。

甲府は勝てば2位を確保できる可能性が高いが、負ければ2位から5位まで転落してしまう可能性がありどうしても踏ん張りたい一戦。長丁場のJ2リーグであり、試合ごとの順位変動に一喜一憂するのは早いのかもしれないが、2位、3位争いをするチームとの直接対決で敗れることは最終的に順位に大きく響いてくる。得点源であったバロンの移籍を新戦力でどう補い、J1昇格に繋げていくのか。

共にJ2で結果を出している松永英機監督と柱谷幸一監督。J1昇格への足場を固めるのはどちらの監督になるのか、采配にも興味が沸く一戦だ。

以上

2004.08.13 Reported by 松尾潤