11月20日(土) 2004 J1リーグ戦 2ndステージ 第13節
大分 0 - 3 鹿島 (14:04/大分ス/27,001人)
得点者:'48 岩政大樹(鹿島)、'85 深井正樹(鹿島)、'87 鈴木隆行(鹿島)
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前節(雷雨で順延となっていた第7節)大分は、名古屋に0-4といいところ無く一方的に敗れた。しかし、指揮官ハン・ベルガー監督は『我々(大分)の目指すべきサッカースタイルは確立されている』と試合後の会見で開口一番言い放った。続く天皇杯4回戦では、J2甲府相手に逆転で勝利を収めた。相手に点を入れられても慌てずに攻撃姿勢を崩さず、とりあえずの結果を出した。今節は鹿島相手に更なる攻撃姿勢を見せるべく試合に臨んだ。
対戦相手の鹿島は、周知のごとくブラジルスタイルのオーソドックスな4-4-2を志向するチーム。リーグ発足以来の強豪だが、前節では神戸に不覚を取った。天皇杯4回戦では、J2水戸に1-0と勝利を収めたが、前節終了時点で9位と今ひとつ波に乗り切れていない。今シーズン2勝1分けと相性の良い大分相手に必勝を期して臨んできた。
大分は出場停止の原田拓に代わり、セカンドステージ初先発となる瀬戸春樹を使ってきた。さらに3トップの一角にはスピードのある松橋章太を入れた。サブメンバーには流れを変えることのできる高松大樹と木島良輔が控えている。ハン・ベルガー監督の意図は明確だった。よりアグレッシブに戦うことを前面に押し出した布陣である。
対する鹿島トニーニョセレーゾ監督の采配には、代表選手を抱えるチームの苦悩が見える。主力である中田浩二・小笠原満男・本山雅志の名前がスタメンの中から消えている。代表戦から戻って間が無く疲労が見えるとの事で、あえて先発からはずしてベンチスタートという布陣である。どのようなタイミングで使うのか、交代枠3枚を切るタイミングに神経を使うところだ。できればこのまま使いたくないと考えていただろうが、鹿島の生命線でもある中盤でのゲーム支配ができるかどうかが不安だったに違いない。この両監督の思惑はそのまま開始早々から形になって現れた。
大分は前線よりすばやいプレッシャーをかけ続け、中盤が安定しない鹿島を攻め続けた。ボールを奪っては、高速3トップを走らせるのである。セカンドステージに入って以来、好調を維持し続けているマグノアウベスが、その豊富な運動量と嗅覚鋭いポジショニングで鹿島DFを混乱させると空いたスペースに吉田隆行と松橋が走りこんでゴールを狙い続けている。チャンスと見れば2列目から小森田友明と梅田高志が仕掛けて来る。
圧巻は20分過ぎに訪れた。DFでパスカットしたボールを中央で待ち受けたマグノアウベスに渡すとそのままドリブルでGKと1対1になったシーンである。ここはGK曽ヶ端準のファインセーブでしのいだが、続く23分にもCKの混戦からパスカットしたボールをマグノアウベスがセンタリング。松橋が走りこんでのダイビングヘッドを見せたのだが、わずかにゴール横に逸れた。わずか数分のうちにDFからFWまで一体となった攻撃を鹿島に見せ付けたのである。ここまでの展開を見ると、大分の先制点は時間の問題と思われた。
中盤でボールを落ち着かせることができない鹿島は、代表帰りの鈴木隆行と5月以来の出場となるファビオ ジュニオールが引いてボールを受けようとするが思うように入らない。入っても続かない。前半はなすこと全てが後手を踏んでいる感があった。しかし、このような決定的なチャンスをものにできない大分が、後半にそのツケを払う展開が待ち受けていた。
後半開始2分にペナルティエリア外からFKを鹿島が得たのである。キッカーはフェルナンド。狙いすまして岩政大樹の頭に合わせたのである。あれだけ点を取るのに苦労していた大分に対し、セットプレーから意図も簡単に先制点をあげてしまった。この先制点は一気に流れを鹿島に呼び込んだ。この先制点をはさんで、前半とは逆の展開へ。鹿島のすばやいチェックが目立ち始め、大分はDFで跳ね返すのが精一杯の様相となってしまう。それでも大分は同点にするチャンスはを幾度と迎えるのだが、ことごとくGK曽ヶ端の正面を突いてしまう。この日のマグノアウベスはチームのシュートの半数以上を放ちながら『運』から見放されていた。
こうなると鹿島ペースである。トニーニョセレーゾ監督は後半19分には小笠原と本山を投入して、点を取ろうとして前がかりになる大分のスペースを使う作戦に出てきた。守備的ではなく、相手の弱点を突いて攻撃を封じ込む作戦である。対してハン ベルガー監督は松橋に代えて高松を入れ、よりアグレッシブな戦い方を挑んで来た。しかし、トニーニョセレーゾ監督はその芽を返し刀のように中田を投入して摘んでしまう。負けじとハン ベルガー監督は木島を投入して、更なるアグレッシブさを求めた。このわずか10分ほどの間に監督采配の妙技が見られた。
両チームとも現段階での最高の試合運びを見せてくれた。『点を取る』事に貪欲さを見せた大分と『点の取り方』にうまさを見せた鹿島。前半は思い通りの展開を行えた大分に対し、後半はワンチャンスから流れを引き寄せた鹿島。お互いの見どころを存分に出した試合であった。
残念なのは、残り5分を切った後の大分の点の取られ方である。どちらもハーフウェイライン近辺のFKからの失点だった。早いリスタートを切った鹿島に対応できず、続けざまに追加点と駄目押し点を取られたのである。集中力を切らしていたわけではないだろうが、わずか数分のうちに同じような内容のセットプレーで失点を喫したのは『苦手』と言うことでは済まされない。試合後のサポータたちのブーイングは、この残り5分に向けられたもののように思えた。
次節はすぐに行われる。システム修正を繰り返しながら、アグレッシブなチームを作り上げたハン ベルガー監督がどのように修正してくるのか期待したい。
以上
2004.11.20 Reported by サカクラ ゲン
J’s GOALニュース
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