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【J2:第42節 仙台 vs 山形 レポート】今季3分けの東北ダービーに完封勝利の仙台。山形は痛恨の敗戦で4位に後退。(04.11.20)

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11月20日(土) 2004 J2リーグ戦 第42節
仙台 2 - 0 山形 (14:04/仙台/15,412人)
得点者:'22 佐藤寿人(仙台)、'83 シルビーニョ(仙台)
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 前半1分、CKのチャンスを掴んだ山形。宮沢が放った左CKはゴール前の選手の頭を確実にとらえ、枠をついたヘディングシュートにGK高桑の反応が遅れる。だが、ゴールラインに立っていた梁が間一髪、身体でそのシュートを掻き出し、仙台は開始1分にいきなりやってきたピンチを回避する。
 ここでもしスコアが動いていたら、残りの89分は山形が堅い守りで凌ぎ、アウェーゲームを終わらせてしまう。そんな可能性があった。実際、大島と梅田の2トップが最前線で睨みをきかせている限り、山形は自陣に引きこもっていたとしても、深い位置からのロングボール一つでチャンスを生み出すことができたのだから。ベルデニック監督が試合前に言っていた「山形はリスクを犯さなくてはいけない状況にある」という前提がいきなり壊れる。仙台としてはそれだけは避けたかった。

 ただ、梁のクリアでプラン崩壊の危機を乗り切った仙台は、その後も0−0で試合を進めることに成功する。10分、20分と時間が経過…山形がじりじりと、前へ出始める。
 そんな22分だった。ひょっとしたら単なるクリアのつもりだったかもしれないが、仙台の最終ライン付近のボールを、セドロスキーが前線、山形の最終ライン裏を目掛けて蹴り込む。高めの最終ライン背後にこぼれたボールを左サイドのペナルティエリア際で大柴がキープすると、突然のパニックに陥った山形DFラインは、エリア内にぽっかりとスペースを空けてしまう。
 そこに大柴と入れ替わる形で、左サイドの梁が入ってきた。さらにその梁へ大柴から絶妙のパスが出て、梁はフリーでシュートを放つ。このシュートはGK桜井のファインセーブに防がれるが、ゴール正面にこぼれたボールには佐藤がしっかりと詰めていた。ヘッドで押し込み、仙台が先制。
 このゴールで尻に火がついた山形。再びラインを高く設定し、両サイドバックの内山、迫井もしきりにタッチライン際を駆け上がる。仙台が再び守勢に回る。

 だが、山形の攻めは最後まで完結しない。いつものようにロングボールを入れてくる攻めは変わらないのだが、その割にシュートの数は増えない。それもそのはず、仙台はこの「2トップが落としたボール」の展開を防ぐために、ボールを拾った山形の選手に対して苛烈とも言えるプレスをかけ続けたのだ。そのためサイドにいる星、宮沢の両サイドハーフに、活きたボールがやってこない。当然、山形の攻撃力は半減する。
 この状況に山形はハイボールの攻めを諦めたか、後半9分に2トップの一角である梅田を下げてスピード系の林を投入するも、流れは変わらない。セットプレーでこそ何度かゴールマウスを脅かすが、それも高桑の好セーブにあって同点に追いつけない。山形としては、さらに前へ行くしかない。

 気がつくと後半30分を過ぎた辺りから、山形はフィールドプレーヤーの10人が全て仙台のエンドに侵入していた。ルール上こうした状況では、仙台にオフサイドはない。
 後半38分、自陣にいた熊谷の前方へのクリアが、ハーフウェーラインからわずかに敵陣にいた佐藤へ。オフサイドは、ない。
 慌てて戻る山形守備陣をひきつけ、左サイドをドリブルで疾走する佐藤。そこから、佐藤を必死に追ってゴール前へ入ってきたシルビーニョへパスが出る。シルビーニョはワンフェイクの後、右に流れながらゴール正面30mからミドルシュート。これがゴール右隅に決まる。2−0、仙台が試合を決定付ける追加点を挙げた。アウェー席をびっしりと埋め、ここまで統制の取れた声援を送り続けていた山形サポーターが沈黙し、一方仙台のサポーターは各々に歓喜を爆発させる。スタジアムの雰囲気が、勝負の趨勢を何よりも物語っていた。
 3分のロスタイムを凌いだ仙台。3引き分けが続いた東北ダービーを最後の最後で勝利で飾った。しかも完封勝利のおまけ付きである。

 この日の仙台、2つのゴールに結びついた攻めも見事だったが、やはり今日の仙台を語る上で、中盤での驚異的なプレスを外すわけにはいかない。2人、3人、局面によっては4人もの選手でボール保持者を追い立てる様は痛快ですらあった。
 またそこからの攻めの厚みも素晴らしい。天皇杯4回戦のF東京戦ではせいぜい3人くらいしか前へ出なかったところを、この日は2トップ、トップ下のシルビーニョだけでなく、両サイドハーフ、さらにはボランチの2人まで、積極的に山形ゴール前へ飛び出した。公式記録では菅井のシュートは1本ということになっているが、ゴール前のこぼれ球を拾い、何本もフィニッシュに絡んでいた。

 さて、山形である。この日福岡が終了間際の決勝ゴールで勝ち点3をプラスしたことで、2節を残して4位へと転落した。
 尋常ではないプレッシャーがかかっていることは用意に想像できる。ただそのメンタル面の問題よりも、むしろ今日仙台が採った策―ロングボールから生まれるセカンドボールへの対処―を打ち破る何か、それを見つけることが早急かつ絶対に必要である。
 
以上

2004.11.20 Reported by 佐々木 聡
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