11月20日(土) 2004 J2リーグ戦 第42節
鳥栖 0 - 2 京都 (14:01/鳥栖/2,269人)
得点者:'10 石丸清隆(京都)、'74 美尾敦(京都)
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2−0で勝利を収めたにも関わらず、京都イレブンには感激する様子が見られない。「内容的には今季1、2を争う、最悪の試合だった」と鳥栖の佐藤(大)は振り返った。この試合は両チームにとって、熱く燃え上がる試合ではなかったのだろうか。
前半キックオフ直後から、京都は美尾が右サイドへ深く入り込む動きを見せる。「サイドで2対1の優位を多く作り、ワイドに展開できる中盤をうまく使って早く攻める」(柱谷監督)という狙いを早くも遂行する形で始まった。対する鳥栖は、3人のFWをフラットに置いた上で、ポジションを自由に取りながらチャンスをうかがう。
試合前、両チームの監督が「中盤とサイドが鍵となる」と語っていたが、いち早く結果を出したのは京都だった。10分、斉藤から熱田にボールが渡り、石丸が正面からミドルシュートを放つ。ドリブルを仕掛ける仕草に惑わされたのか、鳥栖DFはゴール前にフラットにポジショニングしており、プレッシャーをほとんどかけず、ボールはシュナイダーの右手を弾いてゴールに吸い込まれていった。
早い時間帯での失点は、鳥栖のウィークポイントを次々に裸にしていく。コーナーキックのこぼれ球に詰めない、中盤でのボールのとられ方が悪い、1対1の競り合いに負ける…。だからといって、対する京都が圧倒的だったわけでもない。ボールポゼッションで優位だった時間帯を、鳥栖が自ら有効利用できなかったのだ。35分にコンディション万全でなかった小石を下げて伊藤をトップ下に投入し、早くもシステム変更を試みる。村主がボランチに入り、落合を左サイドに。しかし、変化したポジションが前半終了まで馴染まないまま、動きの遅さと重さを増していく。
京都は、崔が朝比奈にマンマークされるが、それも計算した上で中払を若干下げた位置で起用し、サイドの美尾・熱田、ボランチの斉藤・石丸らと絡ませた。時折マークを外れるべく崔が中盤に下がってボールを受ける場面もあり、追加点を狙うがゴールが遠い。
スコアに変化がないまま前半終了。ハーフタイムに『仙台1−0山形』『湘南0−0福岡』の途中経過がアナウンスされたが、どよめきは起こらない。今、この試合を勝利で終わるために残り45分間を戦うだけ。選手もサポーターも同じ気持ちだったはずだ。
前線にベテランを配置した鳥栖は、後半キックオフまもなく竹村が左サイドをドリブルで駆け上がり、佐藤(大)がスルーの形を作る。右前方の伊藤には及ばなかったもののチャンスを予感させる。51分にも竹村が中央をドリブル突破し、伊藤〜村主を経由して佐藤(大)へ。前2試合の得点シーンを想起させる。京都も52分に三上のオーバーラップから攻撃を仕掛け、美尾〜崔とつないでシュートを放つ。55分、56分と立て続けに右サイドの鈴木(和)〜熱田のホットラインを利用し、斉藤を経由して崔へ。両チームに若干ながらスピードが甦った。
60分、まるで決まりごとのように『後半15分』に鳥栖は選手交代がある。この日は竹村に代えて下司を投入。62分には京都も熱田に代えて黒部を投入した。選手交代が奏功したのは京都。前線にもう1枚タメができ、前半よりは厚い攻撃を試みるようになった。74分、柱谷監督が期待し松本監督が恐れた、左サイドバックの三上のドリブル〜美尾のシュート。圧倒的とは言い難いが、京都らしい形で追加点を奪った。
鳥栖もあきらめたわけではない。82分に投入された矢部が早々にチャンスを2度作る。しかしフィニッシュには至らない。86分、矢部が前方のスペースと仲間の走り込みを確信してパスを出すが、伊藤と下司がかぶり、しかも「どうしてここ(自分)に出さない!」と言わんばかりのジェスチャー。意思疎通や呼応に難ありを感じた。両チームとも2分間のロスタイムに点が動く気配なく、タイムアップ。
試合前に『熱い一戦になる』とにらんだ予測は、若干外れた。極端な表現をするならば「2ゴール挙げたから京都が勝った」までである。『不完全燃焼』な試合後の会見の中で、そのポイントがはっきりした。京都は「今日は狙い通りの良い試合だった」と前置きした上で「リーグ戦44試合の積み重ねの結果」(柱谷監督)による昇格には極めて厳しい現状。鳥栖は「シンプルなサッカー・本能的な守備・チャレンジの意識の欠如」(松本監督)、「チームとしての狙いがうまくいかなかった時の脆さ」(落合選手)による自滅。それぞれを痛感する形となった。「全体があと10%ずつ上がれば、もっとクオリティの高い、『レベルが違うな』というゲームができる」(柱谷監督)、「シーズンインして、ゲームとゲームの間に鍛えても持ちこたえるような身体を作っていかなければならない」(松本監督)と、早くも来季を見据えたように思える発言があったが、今季は終わっていない。むしろ、残り2試合で指揮官の期待を上回るような活躍を見せてほしいものだ。
「やるしかないんですよ。残り2試合、1つでも2つでも勝たなければ。自分のサッカー人生の全てを懸けるくらいの意気込みで、チームのためにも必死に戦い、勝っていくしかないんですよ」。言い表しようのない虚脱感に包まれながら佐藤(大)が語った言葉は、今の両チームのイレブンにいちばん必要な事だと思う。
以上
2004.11.20 Reported by 壽山知里
J’s GOALニュース
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