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【J1-2nd:第14節 横浜FM vs 新潟 レポート】鈴木慎(新潟)のゴールに沈む横浜FM。敗戦で見えてきた課題(04.11.24)

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11月23日(火) 2004 J1リーグ戦 2ndステージ 第14節
横浜FM 1 - 2 新潟 (15:04/横浜国/27,878人)
得点者:'23 山口素弘(新潟)、'68 坂田大輔(横浜FM)、'73 鈴木慎吾(新潟)
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 試合後の会見での「G大阪戦からの3試合で、疲れた選手とケガ持ちの選手を休ませる。それとともにポジション争いをしてもらい(サントリーチャンピオンシップに)使っていく」という発言で明らかなように、横浜FMを率いる岡田武史監督の最優先の課題はサントリーチャンピオンシップである。つまり、前節から7名を入れ替えた横浜FMにとって、この試合は是が非でも勝利が必要だという位置づけではなかった。そういう観点でこの試合を俯瞰すれば、結果に対する評価が固まる。

 前半を見ていて感じたことは、お互いに攻め切れていないというもの。しっかりと守る相手を組織で責め崩せない、と表現すればわかりやすいかもしれない。
 岡田監督は「うちはしっかり組織を作っていたらそうはやられない」と守備の固さについて述べているが、それは中盤の枚数を1枚増やした新潟に対しても当てはまることだった。つまり中盤でのボールの奪い合いは、この日のこの両者が対戦した場合の必然的な流れだった。

 一見すると膠着状態のようでいて、パスゲーム(パスが自己目的化した状態)にも見える試合の中にあって、アクセントをつけたのが新潟の鋭いカウンターだった。
「特に前半。カウンターで攻撃を何度も受けた」と振り返った岡田監督はそれを「反省点」と位置づけた。もちろんその言葉の裏側には、浦和との決戦を見据えてのエメルソン、田中達也に対する警戒感が込められている。

 岡田監督に反省を促したカウンターが23分に新潟のゴールに結びつく。ドリブルで攻め込んだファビーニョから、山口素弘へとパスが出る。山口の周囲にぽっかりと空いたスペース。体勢を整える十分な時間があれば、山口のミドルシュートは正確な武器となる。

 先制ゴールを許した横浜FMは、時折見せるカウンターやセットプレーに活路を見いだそうとするが、野澤洋輔の好セーブやクロスバーにも阻まれて同点ゴールは生まれなかった。
 極言すれば「選抜テスト」だが、ホームで負けられない横浜FMが後半に入るとペースを奪い返す。58分には安永聡太郎がPKを蹴るが「何となく蹴り方で左だと思って飛びました」という野澤がストップ。悪い流れが漂いはじめる。膠着した試合に動きを与える最も典型的な方法は選手交代だ。そのセオリー通り66分の安永聡太郎から坂田大輔への交代が試合に流れを生み出す。
 反町監督は坂田を警戒していたようで「彼が入るタイミングで向こうのベンチを見て、うちは寺川を入れました」と述べている。そこまでして警戒していた坂田はピッチに立ったわずか2分後に同点ゴールをたたき込んだ。
「結果的に失点したということで、一般的に私の采配は疑問符が付くなと思います」とは反町監督の言葉。

 一気に流れに乗りたかった横浜FMだが、直後の73分に冷や水をかけられる。それが鈴木慎吾の勝ち越しゴールだった。
「DFの裏に出ようと狙っていたんですが、横浜FMのDFは飛び込んでくるのが遅いのでなかなかできなかった」と横浜FMの守備陣の対応をほめる鈴木慎だが、この場面だけは別だった。スルッと裏に飛び出すと冷静に状況を判断。ファビーニョへのパスを断念して狙ったニアサイドへのシュートがゴールネットを揺らした。

 サントリーチャンピオンシップに向けて勝って勢いをつけたい横浜FMは、ベストメンバーではないにもかかわらず新潟を攻め続け、後半だけで15本ものシュートを放つ。しかし、野澤の好セーブもあってゴールは割れない。
 失点を1点に抑えた新潟のセンターバック丸山良明は「運」という言葉を使ったが、それにしてもこの日の新潟にはねばり強さがあった。80分頃から松田直樹が前戦に張り付いたが、新潟の守備陣は最後まで破綻することはなかった。

 横浜FMは敗れてしまったが、だからといって調子を落としているかというとそんなことはない。それどころか、サントリーチャンピオンシップを見据え、虎視眈々とコンディションを調整する姿が見えてくる。リーグ戦3試合を贅沢に使って選手を見極め、最後の決戦に備えているのである。
 柏相手に4点を畳みかけ、トップギアで走り抜けるつもりの浦和との極端な対比がそこにはある。一般的にサントリーチャンピオンシップはセカンドステージを制したチームが有利だと言われているが横浜FMはその定説を覆すことができるのだろうか? 歴史に残ることが確実な最後の決戦に向けて、着々と準備は進んでいる。

以上

2004.11.23 Reported by 江藤高志
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