4月28日(木) 2005 J1リーグ戦 第8節
F東京 0 - 2 柏 (19:03/味スタ/18,089人)
得点者:'38 クレーベル(柏)、'64 平山智規(柏)
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勝ちたいという気持ちは、柏の選手たちが強かったと言っていいだろう。
試合後の会見で、F東京・原監督が競りあいに勝てなかったことを嘆いた。確かにルーカスに当てても、中澤と土屋が競り勝っていたし、栗澤と波戸、石川と近藤のマッチアップも、ことごとく柏DF陣が勝利していた。微妙なズレが、時間とともにF東京の選手たちを疑心暗鬼にさせてしまったようだ。F東京はこれで、4連敗。
試合は、F東京のペースで始まった。開始早々から柏陣内に押し込み、プレッシャーをかけるとともにゴールをうかがった。しかし、決定的なチャンスは生まれず、最初のチャンスは柏。15分、リカルジーニョの左CKにゴール前ファーサイドで土屋が合わなかったものの、後ろから飛び込んできたクレーベルが頭で合わせ、バー直撃。振り返れば、これが1点目の布石となったのではないか。38分、クレーベルが自ら波戸に出した折り返しに頭から飛び込んで、柏が先制した。
ただチャンスはF東京のほうが多かった。17分にはF東京も宮沢の右CKがあり、ジャーンの腰をかがめながらのヘディングシュートはポストを直撃した。35分、右からルーカスのクロスにダニーロがニアに入ったが合わせられず。そこで得た左CKをダニーロが直接狙うが、GKがカット。
決定的だったのが、42分の石川のシュートだろう。GK不在のゴールマウスに向かってシュートを放ったものの、不運にも味方であるルーカスの足に当たり、はじき出された。F東京は1点ビハインドのまま前半を折り返した。
この時点で、いや、失点する以前にF東京のDFとMFのラインがぼやけてしまっていた。ダニーロという『特効薬』を入れるために、F東京はここまで続けてきた今野のワンボランチを止め、宮沢とのダブルボランチにした。ダニーロには、ルーカスの近くにいて攻撃に専念してもらうためだった。かつ、センターバック2枚とボランチ2枚で『ボックス』を作り、その中で競ったセカンドボールを拾うことがイメージとしてもあった。
だが、ここで微妙なズレを生んだのだ。20分過ぎぐらいから、DFラインの前に今野が下がってきた。茂庭が今野に対して、手で「前に」と指示し始めたのだ。今野に伴い、バランスを考えた宮沢も下がってきた。これによって、前線のルーカスとダニーロが孤立。さらにダニーロまで下がってくるという悪循環に陥った。今野の間合いが、いつものポジションになってしまい−−いや、これも感覚的なもので、チームとしてのポジションをトップの位置から考えるのか、DFラインから考えるのかで違ってくるのだが−−センターバックを混乱させたような気がする。簡単に言ってしまうのはどうかと思うが、チーム全体がかなり疲れており、早い時間から判断がにぶり、後半の中盤になると足が止まってきてしまうのだ。
それでも、後半開始早々、ゴール前やや左でダニーロ、それを左でフリーだった今野に流すが、これを決められなかった。「象徴的」と原監督が言うように、試合の流れを引き戻せるビッグチャンスを逸してしまった。途中交代で入った、馬場、戸田、鈴木規も機能せず。特に戸田を入れても、彼を走らせる宮沢を下げていただけに、持ち味が出せなかったのだが。
64分、F東京のゴール裏から「シュート打て」コールが聞こえてきた。その直後、柏はゴール前で左から右に流れたクロスをリカルジーニョが折り返し、平山が右足で押し込み、これでF東京の息の根を止めた。攻撃は仕掛けるものの、連動性がなくバラバラ。この流れの中でF東京に2点を返す力はなかった。
柏はよく踏みとどまった。徹底した戦術と1対1の局面での『気持ち』が勝因だ。
以上
2005.04.29 Reported by 荒川裕治
J’s GOALニュース
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