6月11日(土) 2005 J2リーグ戦 第16節
札幌 0 - 0 徳島 (14:00/札幌ド/12,675人)
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チャンスを逃し続けた札幌。チャンスの後にはピンチあり、というのが勝負の世界には多いが、徳島もミスが目立って波状攻撃とまではいかず。結局スコアレスの歯がゆいドローに終わり、「YOSAKOIソーラン祭り」で湧く札幌市内の空気とは裏腹に、札幌ドームに「祭り」は起きなかった。
前半6分、ペナルティエリア寸前の正面から砂川が放ったFKは惜しくもバーを叩くなど、札幌は序盤から決定機を作っていった。そういう意味では、立ち上がりから優位を得ようという札幌の思惑は果たせたといえる。
ただ、前半で軸となっていたのは2列目の上里と砂川。そこに付随して両サイドが絡むが、FWにやや強さが足りなかった。相川の受け方が雑で、中山との連係も薄い。また中盤の底の西嶋が前半はまだ慎重さを醸し出していて、攻撃に効く選手とそうでない選手とで分かれていた。
一方、徳島も攻撃時にパスミスが多く、そこから札幌が奪い取って攻め直す。が、札幌の打つシュートは、小峯ら徳島DFを完全に抜いてからのものではないので、止められ続ける。そうしているうちに前半が終わった。
後半に入り、徳島は左サイド・大場の突破コースができるようになり、サイド攻撃そしてクロスという形が作れるようになった。また後半23分から伊藤に代わり2列目中央に投入された片岡も時折左に流れながら抜けようとし、力強さの芽が出てきた。
しかし、クロスは札幌GK林が取れる範囲内にとどまり、空中戦も札幌DF曽田が強い。セカンドボールを拾えず。後半30分に冨士を左に投入して大場を左から右サイドに移して変化を加えても、徳島に波状攻撃は生まれなかった。
その最中でも、札幌の攻撃は下り坂にならず。西嶋が後半になってボールに多く触れるようになり、中山が相手DFを股抜きしてゴール前へ抜けるシーンなども出てきた。攻撃に絡める選手が増え、徳島と対照的にシュートやパスを阻止されてもその球を拾い、攻撃を続けていく。けれども、最後のところで徳島の粘り、しぶとさが表れた。
後半28分、そして38分と続けて、途中投入で入っていた札幌・石井は徳島GK高橋と1対1という絶好の局面を得た。が、いずれも阻まれる。ロスタイム突入後の後半46分には、石井は今度は浮かして高橋の頭越えを試みたが、シュートはバーの上を虚しく越えた。
試合後、石井は高橋に阻まれたシーンについて「落ち着いていた。落ち着きすぎていた」と振り返り、一方の高橋は、いずれのシーンも同じ選手が来たかどうかは覚えていないとしながらも、「向こうの方が落ち着いてなかった。向こうがシュートを当ててくれた」と語った。この両者の言葉の違いの間には、何があるのだろう。石井より15歳年上の高橋の方が、相手の姿も心の奥も、いろいろ見えているのだろうか。
後半39分には、上里からのCKを曽田がヘッドに当てたが、ゴールライン寸前に立っていた小峯の足に当たり、ゴールは割れず。その後も曽田はCKからのこぼれ球を右サイドで拾って怒涛のエリア内へのドリブル侵入もするが、その先のパスは潰される。4分という長いロスタイムの間もホームの札幌が意地になって押すが、徳島DFの網に最後まで緩みは生じず、0対0のまま試合は終わった。
個の局面では相手より上回るというところを見せた札幌。とはいえ、スペースを見つける能力はまだまだ発展途上。せっかくいいパスが飛んだのに、あるいは、せっかくおいしいスペースがあるのに、有効に使いきれず、それで徳島DFに動揺を与えていない。
そうした攻撃面の課題については徳島・田中監督も「もうひと工夫ほしい」と考えているようだ。この試合でも短い時間帯、ショートパスでリズムを作ろうとした時があったが、攻めて、防がれてもまた続けるという連動性をいかに発揮できるかが、かねてより課題としている得点力アップの手がかりとなるだろう。
札幌はゴールを、そして勝利を取りそこね、徳島は守りが効いて勝点1を握りしめ、札幌ドームをあとにした。無失点だけど、このままではいけない。両チームともそうした反省点を抱きながら、次節、札幌は福岡と、徳島は京都と、ともに強豪との対決を迎える。
以上
2005.06.11 Reported by 永井謙一郎
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