6月11日(土) 2005 J2リーグ戦 第16節
鳥栖 0 - 1 草津 (14:01/鳥栖/9,404人)
得点者:'89 山口貴之(草津)
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44試合戦って順位を決定するJ2。1年を振り返ってターニングポイントになる試合が必ずどこかにある。まだ16試合しか消化していない中で判断するのは早計かも知れないが、今節は両チームにとって大きな意味合いを含んだ試合となった。
第9節にこの両者は対戦した。鳥栖にとってはここで草津に勝って以来、前節までの7試合に負けていない。5勝2分と好結果でホームに草津を迎えた。一方の草津は第9節に怪我を負った齋藤が復帰し、3バックに戻した布陣で戦いを挑んできた。
立ち上がりから積極的にボールをつなごうとする鳥栖に対し、草津は早く守備体系を引くことでパスの出しどころをつぶしていった。この草津の作戦は見事に的中し、鳥栖の攻撃を遅らせてしまった。出しどころがなくなると自然とラインは下がってくる。宮原・高林という自慢のパッサーが低い位置でボールを持たされては、スピードのある竹村や奈良崎が攻撃に参加できなくなる。次第にFWへの長いボールが増え始め、パスミスも相まって簡単に草津のボールとなっていった。残念ながら草津にもカウンターしか攻撃するすべがなく、前半はボールの蹴りあいの態をなしていた。それでも草津は、MF山口と鳥居塚が攻守のバランスを取りながらFWへボールを供給しようとしていた。この草津MFの姿勢が終了間際のドラマになることをこの時点では誰も予想できなかった。
後半に入り先に動いたのは鳥栖だった。竹村に代えてU-21日本代表のツーロン遠征から3日前に帰国したばかりの高橋を入れてきた。高橋は疲れも見せず草津MFのマークを巧みに外しながらパスコースを作り、流れを鳥栖に引き寄せた。
パスコースができると宮原・高林が活きてくる。前半と変わって高い位置でボールをさばくことができ始めた。50分には、左DF高地からの縦パスを新居が草津DFの裏で受けてそのままセンタリング。走り込んだ宮原はスルーしてフリーの高林へ。残念ながら、シュートはゴール右へと外れてしまったが、一気に流れを引き寄せるチャンスであった。この日最初のチャンスを逃してしまったあとも75分には右サイドに流れた高橋が積極的に中に切れ込んで相手のファールを誘うが、FKは草津DFに拒まれた。この後も鳥栖の積極的な展開が見られたが、最後までゴールを奪うことはできなかった。
両チームとも引き分けを意識し始めた終了間際に、草津の前半からの執念が実を結ぶ。中盤での早いパス回しからゴールに向かって走る高須にボールが渡る。ペナルティエリア内でシュート体制に入ろうとした瞬間、高須は倒れ込んでしまった。スピードに乗ったドリブルに足がもつれたようにも、鳥栖DF陣と交錯したようにも見えた。主審は後者と判断し、ペナルティスポットを指した。このラストチャンスのPKを山口がゴール左隅に決めると、鳥栖には取り返す気力も体力も残っていなかった。
第12節で無敗の首位・京都を破った鳥栖。第14節で昇格を狙う山形を破った鳥栖。どの試合も勝ち点を取った。しかし最下位の草津に敗れた鳥栖。これが今の鳥栖なのである。決めるべきところで決めていれば終了間際のドラマは生まれなかった。長いシーズンで再び上昇気流に乗るための気付け薬になった試合だと思う。
草津はアウェーで初の1勝となった。集中力を切らさず、あきらめないで90分間戦うとチャンスは必ず訪れる。
両チームとも残り試合はまだ多い。この試合でプレーした内容を忘れずに次節以降を戦えば、必ず好結果を生むに違いない。
以上
2005.06.11 Reported by サカクラ ゲン
J’s GOALニュース
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