今日の試合速報

チケット購入はこちら

J’s GOALニュース

一覧へ

【J1:第15節】鹿島 vs 川崎F:トニーニョセレーゾ監督(鹿島)記者会見コメント(05.07.09)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
7月9日(土) 2005 J1リーグ戦 第15節
鹿島 2 - 0 川崎F (18:30/カシマ/15,484人)
得点者:'47 オウンゴ−ル(鹿島)、'79 小笠原満男(鹿島)
----------
※愛するクラブの監督をNo.1に!監督名をクリックしてJOMOオールスターサッカーに投票しよう!

トニーニョセレーゾ監督(鹿島)

 まず、勝点3を取ったことが大きい結果ではないかと思います。特に前節は敗戦しており、その次の試合ということで、すごく大きな試合でしたし、ホームで勝点3を取り戻すことができたのは収穫です。ただ、前半で見せたようなサッカーは良くないと思う。

 選手たちに意識してもらったことは、16日で5試合をこなす中で1試合目は全力で戦っても問題ないと思うんですが、2試合目、3試合目となっていくと疲労が蓄積された状況で戦わないといけないということ。特にこういうハードなリーグの中でやっていくのは、自分たちの戦い方でやっていくことがポイントではないかと思います。
 それを乗り越えていく秘訣は、うちのように技術の高い選手がいればその技術をうまく出す状況を作り出す、そして守備になったときにコンパクトになるということ。そうすれば体力を消耗することが減ってくるし、余計な動きをせずに済む。それが大事になってくると思う。

 今日は気持ちの部分で積極性を求めた。その気持ちは出ていたんですが、イメージ・意識の部分が統一されていなかった。一つは、相手を自由にさせないこと。そしてコンパクトにやることで相手の配球を難しくする。さらに、相手がもしロングボールを蹴ったときにうちのディフェンスが正面を向いてボールに対処できる。その3つの要素のためにプレスをやるわけであって、ただ、それをブロックでやらない限りプレスは機能しない、というのがプレスの鉄則になる。それが前半のようにバラバラにやっていれば難しくなるし、消耗する戦いにつながることになる。
 やっていく中で、彼らの背景、ゲームの組み立てがどの選手から行われるのかを分析したら、フィードをできる選手、つまり、アウグスト・中村憲剛・あとは左の伊藤宏樹選手、ここを抑えれば勝てる。彼らはビルドアップができなくなる。そこを抑えるようにと指示を出しました。

 守備になったら何をするかというと、まずはスペースを与えないということや、相手の技術の高い選手を抑える、つぶすことを考える。その状況の中で相手の14番の中村憲剛選手が自由にボールを捌いていた。試合を見ていく中で何回もあったんですが、特に前半の鈴木選手、野沢選手、小笠原選手、本山選手、彼ら4人が前に残っていて、ちょっと間延びした形で、その後ろに青木、フェルナンドと4人のディフェンスライン+曽ヶ端選手、という状況が作られていたと思う。間延びしてきた中で、特に14番の中村選手が自由にプレーしたりボールを捌いていたりという状況を作り出した。ベンチから、14番に対して絞るように指示を出したんですが、聞いてもらえなくてかなり前半は手こずりました。
 その中でボランチにフリーに攻撃参加され、特にサイドチェンジを有効的に使われたら、1回や2回、4回とスライドはできるんですが、それを45分の中でやっていくとどこかでズレが生じて、逆サイドの深い位置のクロスに対して相手のWBが自由に入ってくるという状況が生じる。もう一つは、相手は3トップなので、単純に考えて3人に対して1枚余る形を作るためには4枚が残らないといけない。その中でサイドバックが、もし自分の背後もしくは自分の前方にマークする人がいないのであれば、中にいる選手を捕まえるようにすれば全然カウンターも怖くない。そこを抑えておけば彼らの特徴を出すことができなかったはずだ。
 意識あるいはイメージが一致していなかったところがあって、ブロックが二つになっていた。本当は全体が一つのブロックにならなければならないんですが、どうしても前と後ろに別れるという状況になっていた。後ろがついて来ないのであれば何を考えなければならないのか、前の選手を下げさせる。そして、全体でブロックを作るということを考える訳です。
 さらにもう一つ、うちの特徴はパスワークであり、パスワークからサイドチェンジをしてまた仕掛けるということ。特にサイドバックの選手が自由にもてる選手であって、彼らがサイドチェンジの意識を持ってもらえればよかった。
 それを修正するべくハーフタイムに指示を出した。単純に言えば、相手のリベロに対してFWが一人そこを見る。もう一人のセカンドストライカー的な選手が、ボランチを見る。サイドハーフがちょっと間を取っていればコンパクトになって相手を見る形になりますし、もし相手がつなぐ形になればスライドしてシンプルに使うことができる。そういういろんなことがあってセットプレー2本で試合を決定づけることができた。

 今日に関しては、うちのディフェンス陣がオフェンス陣よりパフォーマンス的に良かったんじゃないかと思います。もう一つ収穫とすれば、一人一人が集中していて、リアクションじゃなくてアクションを起こすようにしていたということです。前節、何人かの選手が集中を切らした元気のないような試合をしていたので、この試合で要求したら切り替えてやってくれた。新井場選手も、前節消極的だったのが積極的にやってくれました。今日の野沢選手の出来には大満足してますし、戦術理解度が高く動き出しのタイミングもよかった。
 もうすこし考えてやらなければならないところもある。選手に考えてほしいのは16日間で5試合をやる中で、どういうタイミングで体力を温存して、仕掛けていくのか。ゲームを読んで、90分を戦う上でどうするのかを考えてほしい。前半ダメで後半が良くてもダメだし、その逆もダメ。要はコンスタントに5試合を戦い抜くということを意識してもらいたいと思います。

以上
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2025/12/21(日) 10:00 知られざる副審の日常とジャッジの裏側——Jリーグ プロフェッショナルレフェリー・西橋勲に密着