8月6日(土) 2005 ヤマザキナビスコカップ 準々決勝
清水 0 - 1 浦和 (19:00/日本平/12,572人)
得点者:'36 長谷部誠(浦和)
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予想通りの1点勝負の中、内容で上回ったのは清水だが、試合の「勝ち方」という意味では2試合続けて浦和が上をいった。
ホーム&アウェーの1stレグ、ホームで必勝を期した清水は、東アジア選手権に参加していたチェ・テウクを韓国代表に強く要請して呼び戻し、さらに中盤に岩下と山本という10代の2人を起用して課題の克服を図った。その課題とは、中盤の構成力という部分。縦に攻めるばかりの単調な攻撃ではなく、横の変化をつけたり、タメを作ったり、攻めに厚みを増すことが狙いだった。その期待に対して、2列目の右に入った山本と、右ボランチの岩下はしっかりと応える。立ち上がりは多少バタバタして浦和に速攻からチャンスを作られたが、その後落ち着いてからは、岩下が積極的にボールを呼びこんで冷静に前後左右に散らし、山本は確実なボールキープやドリブルと正確なパスで攻めのバリエーションを増やす。
とくに山本が、4分にドリブルで中に切れ込んで久保山にスルーパスを出した場面や、32分に左サイドに流れてチェをフリーにするパスを出した場面などは、最近の清水に見られなかったものだ。そのため、浦和もけっしてバランスが悪いわけではなかったが、中盤では清水が優位に立つ。だが、チャンスを作っても決めきれないという部分は、これまでと同じ。そんな中、先制点は試合の流れとは別のところで生まれる。36分に中盤からドリブルでつっかけた長谷部が、キープしながらコースを作って右足を振り抜くと、矢のようなシュートがゴール左上隅にズドン。ナビスコカップのスーパーゴール集を作ったら間違いなく選ばれるような力強く美しいシュートで浦和が先制した。
1-0のまま折り返した後半は、清水がさらに攻勢に出る。まずハーフタイムで、万全ではないチェに代えて高木純を入れて主導権を維持し、6分に右クロスから山本がシュートを打つが、DFが身体を張って阻止。逆に浦和も、永井のケガによって急造された平均年齢18歳(!)の2トップ(横山とエスクデロ)が簡単にボールをさばいて好調の長谷部を生かし、カウンターからチャンスをうかがう。20分には、長谷部のシュートが右ポストに当たるなど惜しい形を作った。
それでもホームで2試合連続ノーゴールに終わるわけにはいかない清水は、23分に岩下に代えて澤登をトップ下に送り、中盤をダイヤモンド型の4-4-2としてさらに攻勢を強める。だが、「FWのラインにみんな入りすぎてしまってバランスが悪かった」と澤登が振り返るように、クロスに対しても3、4人が同じ一列のラインで入ってしまう場面が目立ち、狙いが絞りやすくなった闘莉王らにことごとく跳ね返されてしまう。当然、そのセカンドボールを拾う選手も不足し、逆に鈴木や酒井に拾われてカウンターを食らうという悪循環になってしまった。
最後は、2点差になるリスクも恐れずDFの斉藤を前に上げて清水が必死に攻めたが、それも実らず、結局前回(7月23日の第18節)と同じ1-0のままでタイムアップ。じつに8年ぶりに、浦和が日本平で勝利を果たした。
終盤の猛攻をかけたときに焦りから前に入りすぎてしまった清水と、かなり押し込まれながらもボランチが最終ラインに吸収されることなく、セカンドボールをよく拾っていた浦和。ギリギリの厳しい戦いになったときの冷静さや経験値という意味では、現時点では浦和が一枚上手のように見えた。
ただし、ブッフバルト監督も認めるように清水の潜在能力は高く、浦和はホームでもけっして楽観することはできない。今日の長谷部のような一瞬のスキをついたゴールが、次は逆に清水の側に生まれたとしたら、どんな展開になるかわからないだろう。
以上
2005.08.07 Reported by 前島芳雄
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