10月22日（土）J1 第28節 Ｇ大阪 vs 大分（14:00KICK OFF/万博）
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　15、16日に行われた第27節。神戸に4−1と勝利したガンバ大阪にとって同節は2重の喜びを感じるものになったはず。というのも、掴んだ『勝点3』はもちろんのこと、翌日に行われた『鹿島VS磐田』が1−1と分けたことで、2位・鹿島との勝点差が『5』に広がったからだ。

　もちろん、「うちが勝っていけば優勝が手に入るポジションにいる。大事なのはそれだけ。もはや2位以下との勝点差じゃない」とキャプテンDFシジクレイが言うように勝点差にみる『数字』はもはや今のG大阪にとって関係ないとも言えるが、それでも、残り試合が少なくなっていく中でその『数字』が大きくなっていくことに越したことはない。G大阪が勝ち続ける中で、そうなっていくことほど『タイトル』を獲得する近道はないのだから。

　と、いうわけで、柏戦で喫したまさかの黒星をかきけすかのように、清水、神戸戦での連勝にも勢いづく中で『首位』の座を走り続けているG大阪。今節ではそのG大阪に同じく…いや、むしろここ5試合の結果ではG大阪以上に好調ぶりを示している大分トリニータを万博スタジアムへと迎えての一戦となる。

　その大分は、シャムスカ新監督の就任後、5試合を戦って4勝1分の負けなし。前節の清水戦ではエースFWマグノ・アウベスの2ゴールも含めて5−0と圧勝するなど、序盤の戦いから一転、白星を重ねている。順位的に見れば12位と、さほど高くはない位置につけてはいるが、ここ最近の勢いは目に見張るものが。その中では当然、『勝ち』という結果が自信に繋がっていることもあるだろうが、なにより、シャムスカ監督の意図を選手がしっかりと理解し、『組織』として攻守に連動した戦いを展開できているという印象が強い。

　これにはG大阪・西野監督も「基本的にチーム力があるチーム。外国籍選手3人がフィットしてから、アグレッシブさも感じられるし、チーム全体にアタッキング、ムービングサッカーが浸透している。そういったチームとしての方向性を明確に持った戦いの中で結果が出ているのは、決してフロックではないし、トータル的に力があることを証明している証拠。危険なチームだ」と警戒を高めており、「これまでのイメージとは違う大分の“変化を”しっかり意識しながら、その勢いを出させないようにしたい」と断言。G大阪のスタイルである『攻撃サッカー』を打ち出す中で、大分のスタイルをかき消しながら優位に運ぶゲーム展開を目指すことになるだろう。

　注目は、ここ4試合、連続失点0という安定感を示す大分の守備に対し、G大阪自慢の攻撃力がそれをどう打ち破るか。併せて、現在6試合連続ゴールを放ち、かつ今節でゴールが決まればクラブ史上初の『7戦連続ゴール』という快挙を成し遂げる攻撃の要、FWアラウージョの爆発にも期待がかかる。当然、本人は「絶対に決めたいし、サリナス選手が持つJリーグ記録『8試合連続』も塗り替えたい」と強気のコメントを残しており、だからこそより過剰に期待してしまうのだが、やはり、彼をはじめとする前線の3人がゴールを決めれば、それはイコール、チームの勢い、勝ちへと直結していく。だからこそ『スーパー・トライアングル』のゴールが見たい。

以上

2005.10.21 Reported by 高村美砂