10月29日(土) 2005 J1リーグ戦 第29節
柏 1 - 2 大宮 (15:32/柏/9,867人)
得点者:'9 土屋征夫(柏)、'17 トゥット(大宮)、'23 藤本主税(大宮)
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タイムアップの笛が鳴った瞬間、アウェー側のオレンジ一色のサポーター席から大歓声が上がり、ホーム側の黄色に染まったゴール裏からは奇妙な沈黙が流れた。悲痛な面持ちで挨拶に行く柏レイソルの選手たちには容赦ないブーイングが浴びせられる…。J1残留を争うライバル・大宮アルディージャとの決戦を落とした柏。順位も2つ落として16位に後退し、昨年同様の窮地に追い詰められつつある。逆に大宮は8月28日の清水エスパルス戦以来、8試合ぶりの勝ち点3を確保。下位脱出の大きなきっかけをつかんだようだ。
2005年J1も残り6試合。前節終了時点で勝ち点30・14位の柏と勝ち点28・16位の大宮の直接対決が29日、日立柏サッカー場で行われた。J1残留サバイバルマッチ第一弾として注目を集めたが、トゥットと藤本主税の2得点を守りきった大宮が2−1で勝利。勝ち点を31に伸ばし、順位も15位に上昇。一時的ではあるが、入替戦出場圏から抜け出した。
J2降格の悪夢を回避するためにも、残り試合は1つも取りこぼせない両者。ホーム・柏の早野宏史監督は「勝ち点3」を確実に得るために3トップの超攻撃的な布陣でのぞんだ。この日の先発はGK南雄太、DF(右から)小林亮、土屋征夫、波戸康広、薩川了洋、中盤にクレーベル、大谷秀和、大野敏隆、FWフランサ、レイナウド、玉田圭司の4−3−3。出場停止明けの明神智和が戻ってくると見られたが、2日前の紅白戦で左ひざを打撲。ピッチに立てなくなった。守備の要の不在、新布陣が実戦でどこまで機能するか…など不安要素も多かったが、指揮官はあえてギャンブルに打って出た。一方の大宮はGK荒谷弘樹、DF西村卓朗、トニーニョ、奥野誠一郎、冨田大介、ボランチに斉藤雅人、攻撃的中盤にトゥット、ディビッドソン純マーカス、藤本が入り、桜井直人とレアンドロのFWがタテに並ぶという実質4−1−4−1。これはほぼ予想通りである。
開始早々、試合の主導権を握ったのはアウェーの大宮だった。明神の不在が響きバイタルエリアが空きがちな柏守備陣の弱点を突きながら、レアンドロと桜井の速さを前面に押し出す攻撃がうまく機能する。開始10分足らずの間にコーナーキックを3度も取るなど、彼らは積極的に相手ゴール前に詰め寄った。序盤からかなりの劣勢を強いられた柏だが、押し込んでくる大宮の一瞬のスキをついて先制点を奪うのに成功する。開始9分、玉田のフリーキックに合わせて土屋がヘッドを決めたのだ。浦和レッズ戦で田中達也を負傷させたことで前節の川崎フロンターレ戦を欠場していた男の復活を告げる得点に、ベンチもスタンドも大いに沸いた。
柏にとっては狙い通りの出だしだったが、その後が悪かった。急造4バックと中盤の連携が悪く、相手に簡単にボールを奪われてカウンターを食らう場面が続出。その流れから大宮に同点に追いつかれてしまう。17分だった。中盤でボールを受けた藤本が見事なスルーパス。これに呼応したトゥットに右の角度のないところからゴールを決められた。さらに6分後、トゥットからパスを受けた藤本にぺナルティエリアの少し外からから技ありのループシュートを放たれてしまった。守護神・南も手をいっぱいに伸ばすが防ぎきれず、大宮の瞬く間の逆転を許した。
何とかリズムを変えたい柏だが、期待の3トップが明らかに連携不足を露呈。組織的な攻撃がほとんどできずに前半を終える羽目に陥った。「守備の組織力、ボールのつなぎ、アグレッシブさのいずれを見ても、前半の2−1という結果は妥当だった」と敵将に言われてしまう屈辱さえも味わった。「サイド攻撃を増やせ」と早野監督に指示された後半を迎えた柏イレブン。しかし相変わらず意図した戦いができない。そこで指揮官は薩川に代えて平山智規を起用。3−4−3の布陣に変更してサイドからの攻めを強化しようとした。
その後、少し流れがよくなり、23分にはクレーベルのスルーパスを受けたレイナウドがフリーになる決定機が訪れた。しかし彼は肝心のシュートをふかし、どうしても同点に追いつけない。早野監督はさらにフランサを諦め宇野沢祐次を投入。彼の速さで局面打開を試みるが、大宮の組織的で意思統一された守備システムを崩しきれない。結局、最後の最後まで相手の手堅い守りにはばまれたまま試合終了。柏は手痛い黒星を喫した。
「勝つために攻撃的な選手を並べたがコンビが機能しなかった」と早野監督は悔しそうに試合を振り返るしかなかった。その言葉通り、期待の3トップからはいいコンビネーションが感じられなかった。新たなシステムを完全に消化する時間も足りず、守備面もほころびが目立った。「相手のFWがタテに並んて、彼らを抑えるためにサイドを含めて5人で守らないといけなかった。藤本さんやトゥットにボールを持たせてはいけないと思ったけど、相手のボランチのマークも徹底してないから抑えられない。もっと連動した守備が必要」と大谷も反省しきりだった。
明神がピッチに立っていれば状況は違ったかもしれない。が、彼がいない柏は最終ラインと中盤の意思統一を欠き、一体化した守りができなかった。これを修正しなければ、いくら攻撃にアクセントを加えても、厳しい状況から脱することはできない。残り5試合を乗り切るためにいち早い修正が必要だろう。大宮の方はでチーム全体に活力が感じられた。この日際立ったパフォーマンスを見せた藤本は「残留への第一歩となる勝利だった。自分たちがやってきたことが間違っていないという自信を持てた」とキッパリ言い切った。ここまでも内容は悪くなかっただけに、勝利という結果はやはり大きい。とはいえ「まだ降格争いから抜け出したとは思っていない」と三浦監督も気を引き締める。このいい流れを今後につなげていくことが肝要だ。
以上
2005.10.29 Reported by 元川悦子
J’s GOALニュース
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