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【第85回天皇杯4回戦:磐田vs鳥栖 レポート】力の差を見せたJ1磐田。敗れても得るものが多かったJ2鳥栖。(05.11.03)

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11月3日(木・祝) 第85回天皇杯 4回戦
磐田 4-0 鳥栖磐(13:00/ヤマハ/3,980人)
得点者:15' 西紀寛(磐田)、32' 成岡翔(磐田)、61' カレンロバート(磐田)、89' 西紀寛(磐田)
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 J1磐田とJ2鳥栖、やはり大きな差があった。
「非常に勉強させてもらった。全力で戦ってくれて、ジュビロの選手には感謝を申し上げたい」。鳥栖・松本監督のコメントが何よりの証明だろう。「局面でどんなプレーをするべきか、それぞれの選手が責任をきちんと果たしている」(松本監督)。技術面に加え、ひとつひとつのプレーに対する意識の高さの違いがハッキリと出た試合となった。

「前半の15分までは自分たちのやりたいことがやれた」。鳥栖・井手口の言葉通り、決定的なチャンスをまず作ったのは鳥栖だった。開始1分にも満たない段階で、左ゴールポスト付近で混戦になる。詰めたFW佐藤がシュートへ持ち込もうとするが、磐田GK川口が全身でキャッチする。「あれを決められていたら(その後の結果は)わからなかった」と、中山、西の磐田2トップは、この決定機を凌いだことの大きさを強調した。

 一方の磐田も、自由にパスを回しながら攻撃させてくれる相手に、徐々に自分たちのペースをつかみかけてくる。中山、西、成岡と攻撃陣が積極的にボールに絡み、鳥栖陣内でサッカーをする時間帯が増えていた矢先、先制点は生まれた。前半15分。服部が真ん中でボールを持つと左サイド中山へスルーパスを出す。中山は倒れながらも折り返し、ファーサイド成岡が競ったこぼれ球を太田がつなぐ。シュートは打てないが、ボールをコントロールして横にいた西へパス。右足で強烈なシュートを叩き込み、1−0。磐田は欲しかった先制点を奪った。
 バックパスを奪われるという自分たちのミスから失点した鳥栖は、立ち上がりの勢いを失っていった。なかなか自分たちの思うような攻撃ができなくなった鳥栖は、飯尾、濱田がチャンスと見れば距離があってもロングシュートを狙い、何とか流れを変えようとする。だが、格上の磐田を相手にそう簡単に流れを変えることはできない。逆に、磐田は名波がゲームを支配しはじめ、両サイドの村井、太田へ面白いようにパスを供給し、クロスが入って中山、西が勝負と、完全に鳥栖DFを崩しての攻撃の形が多々見られるようになった。いつゴールが決まってもおかしくなかった前半32分、磐田に待望の追加点が入る。左サイドでボールをキープしていた西からのパスを受け、村井が上がって粘り、センタリング。ゴール前に詰めた成岡が右足で擦らしたシュートは右ゴールポストに当たってゴール。2−0と突き放した。完全にゲームを支配した磐田は、前半終了間際にも西から名波のシュートで大きなチャンスを迎えるが決められず、2−0で折り返しを迎えた。

 後半から、鳥栖は八田に代えてケガから復帰のビジュを投入し、DFを強固なものにして失点を防ぐ策に出る。しかし、それはほんの気休めにしかならなかった。後半14分、磐田が中山からカレンへと手持ちの武器を替えると、再びゲームの流れが動き出す。交代直後からボールに絡んで相手を掻き回すカレンに、チャンスは自ずと訪れた。16分、西、服部とつないだパスを受けたカレンはゴール前へドリブルして攻め込み、相手DFを交わしてそのままシュートする。勢いあるグラウンダーのボールは鳥栖GKシュナイダーも取れず、これが決まって3点目。その後時間だけが流れ、やや停滞した感のあったゲームに、止めの一発を決めたのは西だった。ロスタイム間近の後半44分。右サイド村井にロングパスが通り、空いたスペースを上手に生かしてトラップし大きいスタンスのドリブル。ゴール前で鳥栖DF1人を交わしたところで、マイナスポジションに下がったフリーの西へパス。西が豪快に振り抜いた左足ボレーシュートが綺麗に決まって4−0。地力の差を見せつけたダメ押し弾となった。

 4−0と大敗を喫した鳥栖だったが、決してチャンスがなかったわけではない。DFラインでボールを奪うと、ロングボールを前線へと送り続ける。これが磐田DFの裏を突き、得点を匂わせることが何度かあった。しかし、「上がれば良いのに(パスを)蹴っちゃう」(松本監督)という『判断』、そしてJ2日本人得点王・鈴木孝へつなぐ最後の部分でのパスの『精度』、そこからの攻撃に判断と精度さえ加われば…といった場面が多々見られた。
 無情にも両チームの実力差をまじまじと実感させられた結果となったが、鳥栖の選手の表情は意外に明るい。キャプテンのシュナイダー潤之介は「磐田とやれて良かった」と、チームの更なる成長への手応えを掴み、J1の舞台での再戦を誓いヤマハスタジアムを後にした。「ジュビロのサッカーが当たり前のサッカーだと感じなければならない」と、松本監督も選手たちへレベルアップを期待する。
 磐田は、実はリーグ戦を含めて5試合ぶりの白星だった。沈みかけていたチームのムードに、ようやく歯止めがかかったようだ。西、カレンと「決めるべき人」の得点はチームにとって大きい意味を持つ。
 負けてなお多くのものを得た鳥栖。勝つことでようやく得たものがある磐田。どちらにとっても、少なくとも「次」へつながるゲームになったことは間違いないだろう。


以上

2005.11.03 Reported by 上岡真里江(ビットマイスター)
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