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【J1:第32節 千葉 vs 浦和 レポート】『賢く考えながら走るサッカー』を取り戻した千葉が、浦和の猛攻に耐えて勝利をつかむ。(05.11.23)

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11月23日(水) 2005 J1リーグ戦 第32節
千葉 1 - 0 浦和 (15:04/フクアリ/16,261人)
得点者:'89 水野晃樹(千葉)
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 3分と表示されたロスタイムに突入して間もなくだった。千葉はコーナーキックを得ると、ボールをそのままゴール前へ入れず、MF中島浩司、MF山岸智、さらにMF水野晃樹へ短くつなぐ。そして、パスを受けた水野が思い切って右足を振り抜くと、ボールは浦和のDF田中マルクス闘莉王に当たってゴールイン。さらにロスタイムは続いたが、千葉は水野の値千金のゴールを守り抜き、逆転優勝へ望みをつなぐ貴重な勝ち点3を得た。

 千葉は出場停止で中心選手のDFストヤノフ、MF阿部勇樹を欠き、浦和はMF長谷部誠を出場停止、そしてFW田中達也、FW永井雄一郎、MF平川忠亮、DFネネらを負傷で欠いていた。両チームとも地力が試される、厳しい状況下での一戦だった。だが、「前節はできなかった、うちらしいサッカーをしたい」「イリアン(・ストヤノフ)と阿部がいないから負けたとはいわれたくない」という千葉の選手たちの気迫は凄まじかった。試合前、宿泊先のホテルでのミーティングで、オシム監督は次のように話していた。
 
 「うちは70パーセントや80パーセントのプレーで勝てるチームではない。100パーセントでやって初めて勝つことができる。これまでは自分たちのミスで負けている。以前とまったく変わっていない。サッカーは走りながら考えるスポーツ。賢くプレーしよう」

 取り立てて特別なことを話したわけではない。だが、千葉のサッカーの基本に立ち返るオシム監督の言葉に、千葉の選手たちは本来の攻撃サッカーを取り戻した。今日はDF斎藤大輔が浦和の選手の前に出てパスカットしたシーンが目立ったように、千葉は前節では完全に鈍っていた出足の鋭さが復活。前半はシュート数こそ浦和の8本に対して5本と少なかったが、優位に試合を進めた。前半29分には水野のフリーキックをニアサイドにいたFWハースがヘディングシュート。ボールはゴールラインを越えたかに見えたが、浦和のGK都築龍太が手でかき出してノーゴールとなった。しかし、その後も千葉は高い集中力を維持した。

 後半は、連勝で逆転優勝へ弾みをつけたい浦和が攻撃する時間が長くなった。闘莉王やDF堀之内聖がオーバーラップを仕掛け、ブッフバルト監督は疲労の見えた両ウイングバック(MF三都主アレサンドロとFW岡野雅行)を早めに代えて両サイドの攻撃を活性化させて攻めたてる。だが、得点チャンスもシュートの精度を欠いて決まらない。

 千葉はこれまで長い時間押し込まれると耐え切れず、失点したことがあったが、浦和の決定力不足に助けられながらも、今日は最後まで砦を崩さなかった。足が止まることなく、浦和の攻撃に対処し、危うい場面では体を入れてブロックし、必死にボールをクリアした。浦和同様にフィニッシュの精度に難点があったが、本来の動きの質と量を取り戻した千葉。首位のG大阪、2位のC大阪との勝ち点差は4に詰めた。残り試合は2で、得失点差は不利なうえ、他力に頼らなければならず、逆転優勝の可能性はかなり少ない。実際のところ「優勝どうこうよりも、今は2試合を勝っていくことを考えたい」と話す選手も多かった。だが、何かが起きるかもしれない位置まで再び這い上がった底力を評価したい。

 戦力的に厳しい状況下で健闘しながらも『1点』が奪えなかった浦和。首位との勝ち点差を詰められなかったダメージは大きいが、まだわずかに残る希望を信じて戦ってほしい。

以上

2005.11.22 Reported by 赤沼圭子
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