11月23日(水) 2005 J1リーグ戦 第32節
広島 0 - 0 柏 (15:01/広島ビ/11,083人)
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「今日、清水と大宮が勝ちました。順位的に(入れ替え戦回避が)厳しくなりましたが」記者会見で飛び出した辛辣な質問に、柏・早野監督は語気を強めた。
「そんなことは考えていません。(我々としては)残り2 試合をすべて勝ちにいくことだけ」しかし、現実問題として、かなり厳しくなったことは確かだ。
今日の結果、柏は勝ち点32で16位のまま。15位の清水との勝ち点差は6。柏が連勝し清水が連敗してようやく勝ち点で並ぶことができるが、清水と柏の間には『得失点差8』の差が大きく横たわる。『入れ替え戦出場』が現実の課題として、早野監督率いるチームの上にのしかかってきた。いや、それだけではない。次節は、東京Vとの直接対決。ここで引き分け以上ならば自動降格は回避できるが、もし敗れてしまえば勝ち点差は2となり、最終節の結果次第では東京Vと立場が逆転しかねない。そういう現実をふまえた上で早野監督が口にした「今日は勝たないといけない試合だった」という言葉は、広島ビッグアーチの会見室に冷たくこだました。
この試合、両チームともベストメンバーを組めなかった。広島は下田・ジニーニョ・ベット・森崎浩を、柏もまた玉田・レイナウド・クレーベル・小林亮・明神・近藤・中澤を、怪我や出場停止で欠いていた。
その足りないピースをどう補うか。柏は、大野・平山・矢野・宇野沢とJ1で経験を積んだ選手たちがその穴を埋めた。一方の広島は、西河・桑田・高柳・佐藤昭と、ルーキーを4人先発起用して勝負に出た。このアプローチの違いを、J1残留が決まっている広島と残留争いを戦っている柏との違い、と見ることもできる。ただ一方で、主力をこれだけ欠いていても大野や平山がいる柏の選手層の厚みも感じられるし、広島がまだまだ発展途上のチームだ、という認識も新たにした。
とはいえ、柏は前節とは6人(GKを含めると7人)の選手が入れ替わってしまったわけで、こうなるとほとんど新しいチームと言わざるをえない。練習時間がほとんどない中で、早野監督はシンプルな戦術に懸けるしかなかった。やや低めにブロックをつくり、高さのある矢野をターゲットとしてロングボールを当て、そのこぼれ球を支配してサイドに展開しクロスで勝負に出る。この戦い方を90分間、柏は愚直に繰り返した。
試合開始直後の広島はそのシンプルな戦術に戸惑い、残留に強い気持ちをかける柏の選手たちの勢いに押された。しかし、そのやり方に慣れてくると、今度は広島が流れを引き込む。28分には大木が、31分には長い距離を走ってゴール前に飛び込んできた李が、それぞれビッグチャンスをつかんだ。しかしこの決定機を外してしまうと、流れはまた柏に戻る。44分、矢野が落としたボールに宇野沢が飛び込んだシーンは、まさに柏の残留を呼び込む一撃になったかに見えた。が、シュートは枠の外へ。互いに決定機をシュートミスで外してしまい、前半は0-0で終了した。
後半は、柏が前がかりで攻め込み、広島がカウンターで裏を狙う展開。61分、ロングボールのこぼれを拾った大木のミドルシュートがバーに当たり、そのこぼれを佐藤寿が押し込んで広島が先制したかに見えた。しかし、判定はオフサイド。このシーン以降、互いにPA近くまでは攻めこむものの決定的に崩したシーンはなく、結局はスコアレスドローとなった。
試合後、両チームのサポーターの反応は対照的だった。これで3ヶ月間、ホームで勝利を見ていない広島のサポーターは、ブーイングで選手たちを出迎えた。それは一度はリーグ2位まであがり、8月には当時の首位鹿島を撃破して『優勝』を現実的に感じたからこそ、ここにきての失速が広島サポーターにとっては信じられないし、許せない。『何やっているんだ!』という叱咤と勝てないことへの怒りがないまぜとなって、ブーイングへとつながった。
一方の柏サポーターは、選手たちを拍手で迎え「まだいける、まだやれる」と大きな声で激励した。そこには、激しく厳しい残留争いを選手たちと共に最後まで戦いぬこうと決めた、サポーターたちの矜持が示されていた。前述したように、確かに入れ替え戦回避は厳しい。しかし、例えば柏が2−0のスコアで連勝し清水が0−2で連敗すれば、柏は清水と勝ち点・得失点差共に並び、総得点で清水を上回ってJ1に残留できるのである。決してありえないケースではない。早野監督の言うように、今の柏にできるのは、たった一つ。残り2試合を勝つことだ。後は、サッカーの神様が、決めてくれる。
以上
2005.11.23 Reported by 中野和也
J’s GOALニュース
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