12月3日(土)J2 第44節 徳島 vs 水戸(14:00KICK OFF/鳴門)
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長く厳しい戦いが続いたリーグもいよいよ最終節。3月5日の開幕戦から数えて44試合目、どのチームにとってもこの一戦は今シーズンを総括する戦いとなる。その最終節で激突する徳島と水戸。ともに今シーズン、決して納得できる戦果を収めたとは言い難いが、そんなことも今節を迎えるにあたってはもう関係ないと言っていいだろう。この一戦にかける両チームの思いはただひとつ、『来季につながる戦いで何としてもシーズンを勝利で締めくくりたい』ということであろう。
今年初めてJ2に挑んだ徳島は、前節終了時点で順位こそ8位ではあるが、シーズンを通して見れば1年目ながら立派な戦いを繰り広げてきたという評価ができる。センセーショナルなJデビュー戦(対仙台/3-0で勝利)を皮切りに、これまで(第43節終了時点)勝ち点は52を獲得し、挙げたゴール数では60と上位4チームに続く数字だ。また、一時は3位の座をうかがうほどの位置につけたことさえあった。
しかし、そのように健闘した徳島だが、もちろん初陣ということによる苦しみも大いに味わった。「ケガ人の続出、タイトなスケジュールなど、初めて体験することばかりで戸惑うこともたくさんあった」と田中監督は振り返るが、その通り、チームは激しい戦いの荒波に何度も呑み込まれそうになった。特に第34節から37節で4連敗を喫した時期は、選手たちの疲労が限界を超え、チームとしての立て直しが不可能と思われるほど危機的状況に…。だが、自分たちのサッカーとチャレンジ精神を見失わなかった結果、それも乗り切りここまで戦い抜いた。
対する水戸は、迷走を繰り返すシーズンとなってしまった感が否めない。開幕4連敗とスタートでつまずくと、その後も思うように勝ち点を伸ばすことが出来ず、内容でも一戦ごとに出来不出来の差が大きかったように思われる。また、シーズン途中には攻撃の核であったFWデルリスの移籍もあり、その影響からかチームを固め切れなかったようにも感じられた。現在の10位という順位がその苦悩をはっきりと映し出していると言えよう。
とは言え、前節の山形戦後に前田監督が「水戸というチームは組織的にかなりのレベルにあるのではと感じる。これをベースにしっかりやれば、いいチームになるだろう。光が見えてきたという印象だ」と語ったが、チームの伸びしろがリーグも大詰めとは言え見えてきたことは大きな収穫だ。
いずれにしても最終節のこの一戦、両チームにとっては単なる消化試合ではない重要な戦いとなる。徳島も水戸も、他会場の結果にもよるが、勝利すれば最後に順位を上げてシーズンをフィニッシュすることも可能だ。そして何より、来季を占うという意味でも、両者絶対に負けられない一戦であることは間違いない。
有終の美を飾るのは果たして、徳島か、水戸か。両チームが今シーズンの集大成として挑む戦いから目が離せない。
以上
2005.12.2 Reported by 松下英樹
【今節の予想スタメン】
●徳島:システム/3—5—2
GK 島津
DF 谷池・石川・谷奥
MF 秋葉・金・伊藤・片岡・冨士
FW 小林・羽地
※秋葉がボランチ
●水戸:システム/4−5−1
GK 本間
DF 金・大和田・吉本・須田
MF 眞行寺・永井・小椋・秦・秋田
FW ファビオ
※永井、小椋がボランチ
J’s GOALニュース
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