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【J2:第44節 横浜FC vs 湘南 プレビュー】今年最後の神奈川ダービー。開幕戦の借りを返したい横浜FCだが、今季勝ち越しを決めるのは?!(05.12.02)

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12月3日(土)J2 第44節 横浜FC vs 湘南(14:00KICK OFF/三ツ沢)
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-スターティングメンバーは、試合開始約2時間前に各試合のスコアボード「試合詳細」に掲載されます-
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 「MAKE PROGRESS」横浜FCは今シーズン、このスローガンを掲げて戦ってきた。一人の選手が何役もこなせるようになりプレーの幅を広げたことが、スローガン通り、ここ終盤へ来て試合で結果となって現れている。「今シーズンの結果にはとても責任を感じています。でも、選手一人ひとりの伸びは著しいものがあって、それが試合に出始めていると思います」という足達監督の言葉がそれを裏付けてくれた。

 「失敗しない選手は成功しない」と語る足達監督。33人いる選手一人ひとりの小さな変化さえも見逃さない。「城は…、吉武は…、北村は…、早川は…」と、それぞれの今シーズンの成長を語ってくれるその表情には、心の温かさがにじんでいる。「失敗」という言葉でくくるのは間違っている気がするが、「苦した選手」の一人に、湘南から移籍してきた高田保則がいる。足達監督はベルマーレユース時代に高田を指導していた事があり、彼についてこう話してくれた。「ヤスは湘南で試合に出場する機会が少なくなり自信をなくしていました。 ここに移籍してきてもそれを引きずっていた様に思います。でも、彼はここへ来てからチームが勝つために労を惜しまない そんな選手になったんじゃないかなと思います」

 前節の草津戦で移籍後初ゴールを決めたその高田は、今回の対戦相手、レンタル元でもある湘南戦に向けて「横浜FCに移籍してきた時から湘南との対戦はとても楽しみにしていました。もちろん、対戦するのは初めてのこと。よく知っているチームだからやり易い…というか…。でも、絶対に勝ってやる!という気持ちですね。」と話してくれた。「湘南の顔」でもあった高田だったが、今季の湘南では出場機会に恵まれずプロになって初めての移籍を経験。「まだあと1試合残ってはいますが」と前置きした上で「今年は移籍も経験して、精神的にとても強くなった。横浜FCに来て2ヶ月、良いことも悪い(辛い)ことも経験させてもらって、選手としてとてもタメになる時間だった。これから選手を続けていく上で、とても大切な、ターニングポイントとなったシーズンでした」横浜FCへの移籍で、高田にも「PROGRESS」があったことを証明してくれた、そんな印象的な言葉だった。

 草津戦で、高田の同点ゴールを演出した内田は「湘南には開幕戦でやられているので、あの借りはしっかり返さないと。勝ちますよ!最後はしっかり勝って締めないと。自身で点も取って…。来年につなげられる様な試合がしたいですね。」と最後の神奈川ダービーに向けた意気込みを語ってくれた。北村も「今シーズン5得点はとても少ないですね。しかも5点中3点はアウェイでの得点なので、三ツ沢でゴールを決めて勝ちたいです。」と意欲十分だ。

 その湘南とは、横浜FCがJリーグに加盟してから今回で20回目となる。今シーズンは開幕戦から対戦。その際横浜FCは0−2と完敗したものの、今季の対戦成績は1勝1分1敗と五分となっているだけに、両チームともに「神奈川ダービー」を征してシーズンを締めくくりたいところだろう。

 湘南は前節、ホーム最終戦で徳島と対戦。湘南は再三チャンスを作りながらも得点に結びつけることが出来ず、逆に湘南の一瞬の隙を見逃さなかった徳島が逃げ切り、湘南は勝点を積み重ねることが出来なかった。試合後、上田監督は「一瞬の隙をつかれての2失点…。DFライン、DF面での修正をしていきたいし、得点チャンスをもっと決めなくては」と最終戦に向けた課題を挙げた。湘南にとって次の最終戦では、一瞬たりとも切れることなく90分持続させる集中力、フィニッシュの精度が勝負の鍵を握りそうだ

 また、足達監督は「湘南戦ではシルビオを使いたい」と話した。先日、母国を初のW杯出場に導いたシルビオ。彼にとって代表チームで抜けることが多く、チームの戦術で遅れをとって苦しんだシーズンでもあったに違いない。「W杯に出ることが決まってから、自信を持ってプレーしている。人のプレーを包む力がつき、人の犠牲になるプレーが出来るようになった」と足達監督は話し、「それだけ代表とチームの狭間で余裕がなく苦しんでいたのでしょう」と続けた。そのシルビオを、少しでも長く投入したい考えを明かしてくれた。彼が横浜FCのユニフォームを着てプレーをするのはこれが最後。彼の勇姿もしっかりと目に焼き付けたい。

 全国15開場で、J1・J2同日・同時刻のキックオフ。優勝の行方が最後までわからない、そしてJ2のJ1入れ替え戦へ向けた戦いも最終戦まで縺れ込むなど、Jリーグ史上稀に見る大混戦に、どこのチームのファンも気が気ではないところではある。が、横浜FCの今年の『MAKE PROGRESS』を、一人でも多くのファンが、その目に焼き付けてほしいと心から願う。

以上

2005.12.2 Reported by 浅野有香


【今節の予想スタメン】

●横浜FC:システム/4−4−2
GK 小山
DF 小野智・浮氣・早川・中島
MF 高田・内田・山口・吉武
FW 城・北村

※山口・内田のWボランチ

●湘南:システム/4−4−2
GK 植村
DF 冨山・バリシッチ・城定・永里
MF 加藤・吉野・佐藤・中町
FW 柿本・森谷

※吉野、佐藤がボランチ
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