12月10日(土)広島 vs 清水(13:00キックオフ/広島ス)
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天皇杯は、モチベーションが微妙な大会だ。もちろん『戦う上では全力で』というのが当然のことではあるが、来季への契約交渉のまっただ中で行われることもあり、選手の中でこの大会に対する温度差が出てきてしまう傾向がある。したがって、契約交渉がスムーズに移行し、サッカーに集中できる環境を整えられたチームが、天皇杯を勝ち抜いていく可能性が高い。
そういう視点で言えば、今年の広島はかなり期待できるのではないだろうか。リーグ戦で昨年の12位から7位へとジャンプアップしたことや夏場まで優勝争いに絡めたこともあり、今年の契約交渉はおしなべて順調。選手たちはクラブ側が示した評価におおむね満足そうな表情を浮かべ、「来季こそ広島で優勝したい」と口をそろえて意欲を示した。そして、まずは天皇杯で自分たちの存在感を示そうと意気込みも高くなっている。小野監督の続投も決まり、チームとしてすっきりとした形で今年最後のタイトル戦に臨めることとなった。
一方で、来季の契約を延長しないことが決まった選手たちもいる。しかし小野監督は、そういうことはいっさい関係なく、練習でしっかりとしたパフォーマンスを見せた選手を起用するという、シーズン中からの方針を崩さないことを言明した。彼らにとっても、来季もサッカーを続けていく上で、天皇杯は格好のアピールの舞台。試合出場を果たしてアピールし、自分の価値を高めたいところ。実際、来季は広島から離れていくガウボンや木村龍朗が活き活きとしたプレイを練習中から表現し、天皇杯への高い意欲を示している。
つまり今の広島は、契約などのピッチ外でのことを気にすることなく、選手が試合に集中できる状況を整えることができている。これは、非常に大きな要素だ。さらに広島の守備の中心で来季のチーム残留も決まったジニーニョが、怪我から練習に復帰し週末の試合出場も視野に入っていることが心強い。
ただ、一方の清水の方も、モチベーションは高い。サントスヘッドコーチの退団など、寂しいニュースもあったが、何よりも「同じ相手に2週続けて負けられない」という気持ちがチームを支えている。山西が「必ずリベンジしたい」と先週の試合後に語っていたが、それはチーム全体の合い言葉だろう。
しかし、先週の広島戦において中盤で奮闘していたルーキーMF枝村が右足首を捻挫してしまった。澤登引退、平松の怪我という厳しい状況の中、中盤の層の厚みが足りないだけに、長谷川監督も頭の痛いところだ。ここを乗り切ってしまえば、次の準々決勝までには怪我人も戻ってくるだけに、この広島戦はチームを一つにして乗り切りたいところだろう。
広島と清水は、過去の天皇杯で5度戦い、広島が3勝2敗。前回は2002年大会でJ2落ちが決まっていた広島が意地を見せ、見事な逆転勝ちを飾っている。広島が清水に勝った過去3大会のうち2度決勝進出を果たし、清水が前回広島に勝利した2001年大会で、清水は優勝を飾っている。勝つと縁起がいい相手同士、タイトルのためにはどうしても負けられない『広島−清水決戦』最終章、だ。
以上
2005.12.09 Reported by 中野和也
J’s GOALニュース
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