3月21日（火）J1 第4節 京都 vs 広島（19:00KICK OFF/西京極）
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勝点をつみあげて京都がホームで広島と対戦する。見どころというより、関心事は「立ち上がり」ではないだろうか。京都は1、2節と開始5分以内に失点を許している。前節の磐田戦では試合立ち上がりの失点は無かったものの、後半立ち上がりに相手の猛攻をうけ9分に失点を許した。こうした積み重ねはデータとなり、広島も立ち上がりを意識して試合に入ることになるだろう。

京都はこうしたデータを払拭するためにも失点を許すにしても取られ方、つまりは単純なミスを絶対に犯さない集中力を要求されることになる。川崎F戦で中村にロングを決められてから、磐田戦ではミドルシュートへの対応が格段に上がった京都。確実にJ1に対応しているだけに広島戦では簡単なミスだけは絶対に避けたい。

対する広島は前節、ジニーニョが26分に退場を受けて4失点を喫した。それだけが原因ではないだろうが、「アメーバのように状況に応じて形を変える中盤」は機能をそがれた形となった。しかし、その中でも中盤から積極的に飛び出していく形を何度か作っており、広島の目指すサッカーは着実に積みあがっているといえるだろう。京都は相手の2列目からの飛び出しに確実な対応が要求される。

磐田戦、終了間際の得点で勝点をあげた京都の明るいニュースは、パウリーニョの連続得点。J1のマークに苦しみながらも得点を重ねるエースはジニーニョが出場停止となる広島ディフェンスにも脅威となるだろう。そして、アレモンが怪我から回復してきており、J2で見せたパウリーニョ、アレモンのコンビが復活する可能性が出てきている。J1でどこまで通用するのか見ものだろう。

しかし、広島も佐藤寿人・ウェズレイと能力の高いフォワードを揃えており、京都にとっては気の抜けない相手となる。ウェズレイも連続ゴールを続けており要注意だ。京都の不安要素をあげるなら負傷者だろう。中払、加藤らワイドの選手が肉離れなどで別メニューをこなしており、総力戦でぶつからなければならない京都にとってまさに痛い状況だろう。しかし、左サイドの美尾はチャンスを与えられたことになりJ1で自分のキープ力、ドリブルで果敢に挑戦していてチームの要になろうとしている。広島戦では駒野のサイドとマッチアップするだけにこのサイドの支配権争いは注目だ。

京都、広島ともに勝点1、そしてお互いチームの形が確実に見えてきているチーム同士の対決。勝ったほうが自信をつけて以後の試合に臨むことになるだろう。逆にここで勝てなければその修正に思い切った手が出てもおかしくない状況になる。二つのチームの方向性を決め兼ねない試合となるこの一戦に注目だ。

以上

2006.3.20　Reported by　武田賢宗