4月1日（土）J2 第6節 神戸 vs 仙台（15:00KICK OFF/神戸ウイ）
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今季4度目のホームゲームには、昨季最後までJ1昇格の椅子を巡って甲府とのデットヒートを繰り広げた仙台を迎える。『J1昇格』を明確なターゲットにとらえる両者同士の決戦に、神戸ウイングスタジアムも熱く盛り上がりを見せそうだ。

神戸は前節、徳島とのアウェイ戦にて0-3とまさかの完敗。自分たちのミスから先制・追加点を許し、さらに3点目を奪われるという結果になったが、「先制されると、自分たちのペースが保てなくなる。今回は先にリズムをつかんで先制することで優位に試合を進めたい。個々がしっかりとした意識を持ち、相手に対して予測しながら試合を進めれば、必ず経験はついてくる。4月の連戦の最初のゲームだし、ホームですからね。しっかり結果を残して弾みにしたい」とDF北本。まだまだチーム戦術が徹底しきれていないせいか、開幕戦も含め、先制されると混乱をきたし、リズムを取り返せずに深みにはまっていく印象の強い神戸。まずは先制点を奪うことでゲームの主導権を握りたいところ。

その『先制点』ということで注目したいのが前節、移籍後初出場を果たしたFWバロン。約3週間に及ぶ練習生生活を終え、正式に契約した直後の前節・徳島戦では途中出場ながら、存在感を発揮。短い時間の中で効果的な働きを見せ、神戸に新たな攻撃の形をもたらした。今回の仙台は、彼が日本で在籍した6番目のJクラブということで『古巣』になるが、「古巣だということはあまり意識していない。僕の場合、何度も移籍をしているので、特に気にならないというか（笑）。今回も先発になるかどうかわからないが、先発なら流れを作りたいし、途中出場なら流れを変える働きをしたいと思う」とバロン。ちなみに、神戸に移籍後、初見参となるホームゲームでのプレーは、約1年半ぶり（2004年11月7日に、鹿島の選手としてプレー）。その時の印象は「すごくやりやすいスタジアムだった」らしく、「今回はそのスタジアムで神戸の一員としてプレーできることをうれしく思う」と言葉を続けた。

一方、守備面については、ここのところコンディションを挙げてきたDFエメルソン・トーメも出場の可能性大。バクスター監督は「コンディションを含めてフルで出場できるか、明日のコンディションを見て最終決定することになる。出場となればいいパフォーマンスを示してくれるだろう」とのこと。DFエメルソン・トーメもまた「明日は昇格争いをするチーム同士の対決という意味での『ダービー』戦だけに非常に大事な試合になる。出場となればぜひチームの勝利のために、自分の力を出し切りたいと思う」と意欲的にコメント。3月30日に誕生日（34歳）を迎えたばかりということもあって「初出場となれば、自分自身へのプレゼントになる。ただ、勝てばもっと素晴らしいプレゼントになるからね（笑）、ぜひ勝ちたい」と笑顔を見せた。

対する仙台は、開幕戦は試合がなかったため、現時点で神戸よりも1試合少ない4試合を消化し、2勝2敗。今季より指揮をとるジョエル・サンタナ監督のもと、新外国籍選手3名を含めガラリとチームが様変わりした印象が強い。注目は、バクスター監督も警戒を強める、MFロペス、MFチアゴ、FWボルジェスら、前線を預かるブラジル人トリオ。中でも現時点でチーム最多の3ゴールを挙げているMFロペスは、過去にコパ・リベルタドーレスで得点王に輝いた実績を持つことにも証明されているように攻撃の軸となる存在。前節3失点の神戸が、彼ら3人にいかに対峙できるかも今節のカギになるが、それについては「ある程度、戦術を相手に合わせなければいけない部分もある」としながらも、「ただ、戦術を相手によってすべて変えてしまうのはよくない。強みを抑えることは意識しつつ、自分たちのサッカーをしたい」と力強く語ったバクスター監督。ホームサポーターの前で、発展途上にある『神戸スタイル』を貫く決意だ。


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2006.03.31 Reported by 高村美砂